
ツアーAD BBは、しっかり叩けるシャフトとして多くのゴルファーに愛されてきました。
しかし「このシャフトは自分に合うのか?」という疑問を持つ方も多いのが現実です。
本記事ではツアーAD BB 合う人について、その特徴、相性、似たモデル、プロ使用実績、後継モデル、中古市場まで徹底的に解説します。あなたにぴったりの一本を見つけるための情報を、事実ベースで詳しくお届けします。
記事の内容一覧
- ツアーADBBと似たシャフト
- 剛性分布
- スライサー
- 使用プロ
- 評価
- ツアーADBB合う人
- 後継は?
- IZに合うヘッドは?
- GCはどのような人に向いてる?
- スペック
- 中古
- ツアーADBB合う人まとめ
目次
ツアーADBB合う人を見極めるための情報総まとめ
ツアーAD BBが合う人の特徴を理解するためには、まずその剛性分布や設計思想、類似モデルとの比較、実際に使っているプロの傾向など多角的な分析が必要です。本記事では「ツアーAD BB 合う人」という観点から、似たシャフトの違いから中古市場、最新モデルまで丁寧に解説します。
ツアーADBBと似たシャフト
ツアーAD BBと似たシャフトとしてまず挙げられるのが、「Tour AD DI」「Tour AD IZ」「Fujikura Ventus Blue」「Mitsubishi Diamana B」です。特に、元調子で中間から先端にかけて剛性が高められたシャフトは、挙動やフィーリングが似ています。
Tour AD DIとの違いと共通点
Tour AD DIは中調子設計でありながら、先端剛性が高く、弾道を抑えた設計です。一方、BBは完全な元調子設計で、インパクト時のヘッドの暴れを極力抑え、直進性の高い球を打ち出す特徴があります。どちらも「しっかり叩けるが捕まりすぎない」点で共通しており、ヘッドスピードが45m/s以上のハードヒッターに向きます。
すVentus Blueとの比較
Ventus Blue(特にVelocore搭載モデル)は、手元から中間のしなり感がありつつ、先端の剛性が非常に高い設計です。Tour AD BBと比べると、Ventus Blueの方が先端がさらに硬く感じられます。打ち出し角やスピン量の安定性は高く、BBに似た感覚を求めつつ、さらに「ミスに強い」性能を求めるならVentus Blueは代替選択肢になります。
Diamana Bとの共通点
Diamana Bシリーズも手元が硬く、中間から先端にかけてスムーズな剛性設計を持つモデルです。BBと同じく、切り返しでのしっかり感とインパクトでのブレのなさが共通しています。ただしDiamana Bの方が若干捕まりやすく、フェードヒッターにとってはBBの方が扱いやすい場合もあります。
似ているが異なる点も理解を
Tour AD BBの特長である「スピン量の少なさ」「打ち出し角の低さ」「捕まりの抑制」は、似たシャフトの中でも際立った要素です。そのため、似ているからといって完全に同じ性能を期待するのは注意が必要です。自分のスイングや求める弾道と照らし合わせて選びましょう。
剛性分布
Tour AD BBの最大の特長とも言えるのが、明確な元調子剛性分布です。この設計思想は、ヘッドスピードの高いゴルファーが「叩いても左に行かない」という安心感を得るために作られています。
元調子の特徴
Tour AD BBは手元側の剛性が高く、シャフト全体のしなり戻りが控えめです。この結果、インパクト時のヘッド挙動が安定し、弾道のバラつきが少なくなる傾向があります。切り返しでシャフトに頼りすぎない、ある程度筋力・タイミングで操作できるプレイヤーに向いています。
中間部と先端部のバランス
中間部は比較的しなやかに設計されていますが、先端剛性が高いため、フェースの開閉が抑えられ、左方向へのミスが出にくい構造です。この剛性バランスにより、ボールが強く前に押し出され、風に強い低スピンの強弾道が実現します。
シャフト剛性分布とスイングタイプの関係
シャフトの剛性分布は、スイングのリズムやテンポ、インパクト時のヘッドの動きに大きな影響を与えます。Tour AD BBは特に、切り返しが速く、ダウンスイングでヘッドを遅らせて一気にリリースするタイプのプレイヤーと相性が良く、先端の剛性が効いてくる分、タイミングが合えば安定したインパクトを得やすくなります。
スライサー
ツアーAD BBはスライサーにとってはやや扱いが難しい部類のシャフトです。理由は「元調子+先端剛性が高い」という特性にあります。スライスが出やすいゴルファーは、インパクト時にフェースが開きやすく、なおかつヘッドが遅れて返りにくいスイングになっていることが多いため、捕まりの少ないBBはミスを助長してしまう可能性があります。
スライスの原因とBBの挙動
スライスの多くはアウトサイドイン軌道+フェースオープンの組み合わせから発生します。BBは手元の剛性が高いため、切り返しでシャフトのしなり戻りを利用しにくく、リリースのタイミングが遅れるスイングではフェースが開きやすくなります。また、先端が硬く、フェースターンを助けないため、自然なドロー弾道が出にくいのです。
スライサーに向くシャフトとの違い
スライサーに向くシャフトは、捕まりやすい中調子〜先調子設計が主流です。例えば「Tour AD MT」や「Speeder Evolution II」などは、中間〜先端の剛性が柔らかく、ヘッドの返りを助けてくれるため、自然にドローを打ちやすい設計です。これらと比較して、BBは「球がつかまらない代わりにミスが出にくい」傾向にあり、スライサーには逆効果になる可能性があります。
スライスを克服した後の選択肢として
ただし、スライスをスイング改善で克服したプレイヤーにとっては、BBの左に行かない性能が大きな武器になります。もともとスライサーだったゴルファーが、ある程度フェースコントロールを習得したあとに「次の一歩」としてBBを選ぶのは理にかなっています。風に強く、弾道が低く抑えられるため、コントロールショットでの恩恵は大きいでしょう。
使用プロ

ツアーAD BBは、その高い安定性と低スピン性能から、ツアープロの中でも特にヘッドスピードが速く、フェード系の持ち球を操る選手に多く選ばれてきました。以下は、過去にBBを使用していた主なプロゴルファーです。
海外男子ツアーでの使用例
- タイガー・ウッズ(2013年前後に限定使用):自身の強いフェード弾道に合わせ、BBの挙動がフィットしていた時期があります。
- アダム・スコット:弾道の安定性と強い球を求める彼にとって、BBの剛性設計は好相性でした。
- ダスティン・ジョンソン:時折BBを使う場面があり、スピンを抑えたフェード弾道で大きな飛距離を狙っていました。
日本男子ツアーでの使用例
- 石川遼:BBをドライバーに装着し、フェード主体のゴルフを展開していた時期があります。
- 小田孔明:元調子を好むハードヒッターの代表例であり、シャフトの安定性と低スピン性を最大限に活用していました。
使用傾向の分析
BBを使うプロに共通する特徴は、
- ヘッドスピードが45m/s以上
- 弾道をフェードでコントロールするタイプ
- 左へのミスを極端に嫌う という点です。BBは先端の剛性が非常に高く、シャフトのしなり戻りを活かすより、タイミングで叩いていくタイプに向いているため、上級者やプロのようなシャフトコントロール力が必要になります。
評価
ツアーAD BBの評価は、発売から10年以上経過した今もなお高く、多くのゴルファーから「名シャフト」と称されています。特に以下の3点において評価が高いです。
1. 弾道の安定性
元調子設計によりインパクト時の挙動が安定しやすく、弾道がブレにくい点が高く評価されています。横方向のバラつきが少ないため、フェアウェイキープ率が向上する傾向があります。
2. 左へのミスの抑制
スピン量が少なく、フェースターンが控えめな設計のため、極端な引っ掛けやチーピンといった左方向のミスが出にくいのがBBの大きな強みです。これにより、自信を持って振り抜けるシャフトとして重宝されています。
3. 操作性と打感
しっかりとした剛性感がありながらも、中間部に適度なしなりを感じるため、スイングのフィーリングに違和感が少なく、多くのプレイヤーに「振りやすい」と感じられています。また、打感は硬すぎず、芯を食ったときの心地よい感触も魅力です。
評価の注意点
ただし、ミスの許容度はあまり高くありません。特にシャフトのしなりを利用して弾道を作るタイプのゴルファーにとっては、硬さやスピン量の少なさが逆にミスにつながることも。よって、BBは「ある程度スイングが完成されている人向けのシャフト」という評価も一部では存在します。
ツアーADBB合う人
ツアーAD BBが「合う人」とは、スイングスピード、打ち方、球筋の傾向などに特定の特徴があるゴルファーです。
BBの球筋の傾向などの特徴
特にこのシャフトは、叩きにいっても左に行きにくく、スピンを抑えた強い球が打てる特性を持っており、それが性能的にフィットするプレイヤーでないと本来の性能を発揮できません。
1. ヘッドスピードが速いゴルファー(45m/s以上)
BBは剛性が高いため、ある程度のヘッドスピードがないとシャフトのしなり戻りが十分に活かせず、飛距離ロスや打感の硬さにつながります。目安としてはヘッドスピード45m/s以上が望ましく、44m/sを下回ると恩恵を受けにくくなる傾向があります。
2. フェード系の持ち球を安定させたい人
ツアーAD BBはスピン量が少なく、左へのミス(引っかけ・チーピン)を抑えやすい設計です。特にフェードボールを持ち球とするプレイヤーにとっては、ヘッドが返りにくく、安定して狙ったラインに打ち出せる点で大きなメリットがあります。逆にドローヒッターやフッカーにとっては、捕まらない分、右に出すぎる可能性も。
3. 切り返しのタイミングが早めの人
シャフト全体の剛性が高く、特に手元と先端の剛性が際立っているため、切り返しで一気に加速するようなスイングに適しています。タイミングでクラブを操作する「押し込み型」「叩き型」のスイングスタイルの人は、BBの剛性構造を活かしやすく、シャフトの挙動に一貫性を持たせることができます。
4. スピン量を抑えて飛ばしたい人
BBはスピン量が少なめに出やすく、強弾道で風に強いボールが打てるのが特長です。よって、球が高く上がりすぎて飛距離ロスが出ているゴルファーや、風に流されてしまうことが多い人にとっては、理想的なシャフトとなります。
5. シャフトのしなりに頼らずに振れる人
スイングにおいてシャフトの動きを意識しすぎるゴルファーや、シャフトに助けられたいタイプの人には向いていません。BBは基本的に「スイングで作ったインパクト」に対して、邪魔をせず素直に応えるタイプのシャフトです。スイングがある程度完成しており、クラブの挙動をコントロールしたいと考えている上級者や競技志向のプレイヤーには、非常にフィットしやすい設計と言えます。
後継は?
ツアーAD BBの発売から長い年月が経過し、現在では後継モデルと目される複数のシャフトが登場しています。ただし、BBの特性は非常に個性的で、完全な後継とは言い難い面もあります。ここではBBの系譜を引き継いだとされる代表的なモデルを紹介します。
Tour AD TP(後継モデルとされる存在)
Tour AD BBの後継として最もよく名前が挙がるのが「Tour AD TP」です。TPはBBよりも中間部にしなりを持たせ、少しだけ捕まりやすさを向上させた設計ですが、依然として元調子系であり、剛性バランスも近しいものとなっています。
- 捕まりすぎない
- 打ち出し角が抑えめ
- スピン量が少ない といったBBの特徴をある程度踏襲しており、「BBがやや難しいと感じたが、似た方向性でマイルドなものを求める」という層に適しています。
Tour AD XC(より現代的なBB系)
XCは先端剛性を極限まで高めつつ、全体の剛性バランスを最適化した設計です。BBよりもさらにスピンを抑え、ヘッドスピードが速いゴルファー向けに特化しています。打ち出し角も低めで、強弾道をさらに強調した設計思想であるため、「BBのさらに先」を求める上級者にとって、事実上の後継として選ばれることもあります。
完全な後継は存在しないという声も
BBはTour ADシリーズの中でも、非常に明確な特性を持ったモデルです。そのため、設計的にはTPやXCが「後継」として紹介されることが多いものの、打感やシャフト挙動のフィーリングにおいて「BBじゃないとだめだ」というプレイヤーも多く、完全な代替が難しいという声も根強くあります。
IZに合うヘッドは?
Tour AD IZは、中元調子のシャフトで、しなやかさと叩ける剛性のバランスを兼ね備えたモデルとして人気があります。そのため、適合するヘッドを選ぶ際には、IZの特徴を最大限に活かせる設計のヘッドを選ぶことが重要です。
IZのシャフト特性をおさらい
Tour AD IZは、手元側の剛性が比較的高く、中間部にしなりを持たせることで、切り返し時にしなりを感じながらも、インパクトに向けて自然なしなり戻りが得られる構造となっています。先端も適度に剛性があり、捕まりすぎず、直進性の高い弾道が打てます。捕まりはニュートラル寄りで、フェードもドローも打ちやすい設計です。
このようなバランスの取れた設計を活かすには、「ニュートラル挙動+低スピン設計」のドライバーヘッドが好相性となります。
1. テーラーメイド SIM2 MAX / STEALTH2 Plus
SIM2 MAXやSTEALTH2 Plusは、直進性が高く、スピン量が抑えられる現代的なヘッドです。IZの中元調子で適度にボールがつかまり、フェースの開閉が少ないスイングでも安定した打ち出しと低スピン弾道が得られます。特にSTEALTH2 Plusは、可変ウェイトを活用することで、IZのしなり戻りとの相性を微調整できる点も魅力です。
2. キャロウェイ PARADYM / PARADYM Ai SMOKE
キャロウェイのPARADYMシリーズもIZとの相性が良いヘッドです。特にAi SMOKE MAXは、つかまりすぎないフェース設計と低スピン性能が特徴で、IZの中元調子が生み出す弾道を最大限に活かします。BBのような低スピン系シャフトと違い、IZはタイミングを取りやすいため、やや大型ヘッドとの相性も良好です。
3. ピン G430 LST
G430 LSTは低スピン・直進性に優れたモデルで、IZのしなり感を活かしつつ、先端剛性が強すぎない設計が好相性です。ピンのヘッドは比較的慣性モーメントが大きく、ヘッドの動きが安定しているため、IZの中間のしなりを利用しやすく、タイミングを合わせやすい特性が得られます。
4. コブラ AEROJET LS
AEROJET LSは、ヘッド自体が非常に低スピン設計で、直進性が高いのが特徴です。IZの持つしなりとヘッドの低スピン性能が相まって、風に強い中弾道のボールが打ちやすくなります。球を強く押し出したいプレイヤーに向いており、BBと同じく叩いても左に行きにくい挙動が得られます。
注意点:捕まりすぎるヘッドは避けたい
IZは中元調子のため、自然なフェースローテーションがしやすい設計です。そのため、つかまり性能が強いヘッド(たとえばドローバイアス設計のヘッド)と組み合わせると、引っ掛けや左方向へのミスにつながる可能性があります。ヘッド側はニュートラル〜やや右方向に打ち出せる設計のものを選ぶと、IZの性能を引き出しやすくなります。
GCはどのような人に向いてる?
Tour AD GC(Grand Control)は、Tour ADシリーズの中では比較的マイルドで操作性を重視した設計のシャフトです。2020年以降に登場したGCは、「捕まりすぎず、スムーズに振れる」点をテーマにしており、その設計思想はBBとは異なりますが、特定のゴルファーにとっては理想的な選択肢となります。
1. スイングテンポがゆったり目の人
GCは手元側にしなりを残した中調子設計で、スイングのテンポがゆったりしているプレイヤーにフィットします。切り返しでシャフトが自然にしなり、スムーズなタメを作れるため、スイングリズムを崩さず振れるのが特長です。逆に切り返しが速いタイプのプレイヤーには、タイミングが合いにくいこともあります。
2. 捕まりを程よく欲しい人
GCはBBよりもフェースターンがしやすく、自然につかまる弾道を打ちやすい設計です。過度なつかまりではなく「ほんのりドローが打ちやすい」というレベルで、過度に球がつかまるわけではないため、フェード系プレイヤーでも扱いやすいバランスです。極端な引っかけを避けつつ、やや捕まえたいゴルファーに向いています。
3. 操作性を重視する人
GCの大きな特徴は「シャフトの挙動が読みやすく、操作しやすい」ことです。フェード・ドローの打ち分けや、低弾道〜中弾道のコントロールショットに対して、タイミングが取りやすく、ボールの挙動をイメージしやすくなっています。競技志向のシングルプレイヤーや、球筋を自在に操りたい上級者にフィットします。
4. シャフトに硬さを求めすぎない人
GCはBBやXCのような「剛性の塊」という感触ではなく、シャフト全体のしなやかさを活かした設計です。そのため、「シャフトは硬くて叩けるものが良い」という考え方のプレイヤーにはやや柔らかく感じられるかもしれません。ある程度シャフトの助けを借りながらも、ミスを抑えたい人にとっては、バランスの取れた選択肢となります。
スペック
ツアーAD BBのスペック構成は、重量帯とフレックスの選択肢が豊富で、幅広いヘッドスピードやスイングタイプに対応できるよう設計されています。ここでは実際のスペック表に基づき、各モデルの特性と選び方のポイントを詳しく解説します。
ツアーAD BBの主なスペック一覧(ドライバー用)
モデル | 重量(g) | トルク | キックポイント | 対応HS目安(m/s) |
---|---|---|---|---|
BB-4 R2 | 約46 | 5.7 | 元調子 | ~38 |
BB-4 R1 | 約47 | 5.7 | 元調子 | 38~40 |
BB-5 R2 | 約53 | 4.6 | 元調子 | 38~42 |
BB-5 S | 約56 | 4.4 | 元調子 | 42~44 |
BB-6 S | 約64 | 3.2 | 元調子 | 44~46 |
BB-6 X | 約66 | 3.1 | 元調子 | 46以上 |
BB-7 S | 約74 | 3.0 | 元調子 | 46以上 |
BB-8 X | 約85 | 2.9 | 元調子 | 48以上 |
※上記はグラファイトデザイン社公表の目安値(個体差あり)
重量帯の選び方
ツアーAD BBは40g台から80g台まで用意されています。これはドライバーシャフトとしては非常に広範囲であり、初心者〜上級者まで対応可能な設計となっています。
- 40g台/50g台:女性やシニア、スイングスピードがやや遅めのゴルファー向け。振り抜きやすさ重視。
- 60g台:最もスタンダードなゾーン。中上級者男性にとってベースとなる重量帯。
- 70g台以上:上級者や、重めのクラブでしっかり振っていくスタイルのプレイヤー向け。
フレックスの選び方
BBは剛性が高めの設計となっているため、普段の「S」より一つ柔らかい「SR」や「R1」を選ぶプレイヤーも少なくありません。
- R2/R1:シャフトのしなりを活かして振りたいゴルファー、またはスイングスピードが38~42m/s程度の方。
- S:基準となるモデル。45m/s前後のプレイヤーがBBらしい強弾道と直進性を感じやすい。
- X/XX:46m/s以上のプレイヤー向け。シャフトの硬さに負けず叩きにいける方向け。
トルクの意味とBBの低トルク設計
BBは比較的トルクが少なく(=ねじれにくい)、インパクト時のフェースの安定性に貢献します。特に上級者が嫌う「フェースの暴れ」が出にくく、スピン量を抑えながら方向性を出しやすい設計です。ただし、トルクが小さいシャフトはタイミングを合わせにくく感じるプレイヤーもおり、選ぶ際には試打での感触確認が重要です。
キックポイント:典型的な元調子
BBの最大の特徴でもある「元調子設計」は、切り返しでのしっかり感と、インパクト時のヘッド安定性に直結します。元調子はタイミングによって左右されるため、テンポが速く、リズムを作りやすいプレイヤーに適しています。逆に先調子のしなりに頼って飛ばしているプレイヤーにとっては、硬く感じる場合もあります。
スペック選定の実際の注意点
カタログスペックだけでなく、自身のスイングテンポ、ヘッド挙動、球筋の傾向も踏まえたうえでの選定が重要です。特にBBのような性能特化型のシャフトは、「合わないと性能が出ない」リスクもあります。フィッティングや試打を経て、自分にとって最適な重量・フレックス・長さを見極める必要があります。
中古
ツアーAD BBは現在、新品での販売が終了しており、購入する場合は中古市場を活用することになります。ここでは、中古でBBを探す際のポイント、相場、注意点について解説します。
中古市場での流通状況
BBは10年以上前のモデルであるにもかかわらず、中古市場では現在も安定した流通があります。特に60g台・Sフレックスは最も需要が高く、在庫も豊富です。70g台やXフレックス以上になると数が限られてくるため、早めの確保が重要です。
中古市場で見られる主なスペック:
- BB-6 S(60g台Sフレックス):非常に流通量が多く、価格も安定
- BB-6 X / BB-7 Sなど:ハードヒッター向けで希少価値がやや高め
- BB-5 R2:シニア向けで比較的状態の良い品も多い
中古価格の相場
価格は状態や装着ヘッドによって異なりますが、以下はドライバー用シャフト単体の目安です。
状態 | 価格帯(円) |
---|---|
新品同様(美品) | 18,000~22,000 |
良品 | 12,000~17,000 |
使用感あり | 8,000~11,000 |
※スリーブ付きかどうかで価格差が出る。特定ブランド用スリーブ(PING、テーラーメイドなど)は人気。
中古購入時の注意点
- スリーブの互換性を必ず確認:ヘッドとスリーブが合わないと使用できません。
- チップカットの有無:元のシャフト長より短くされている場合、挙動が大きく変わるため要注意。
- グリップの状態:中古品はグリップ交換前提で考えるのが基本。
- 本物保証:オークションや個人売買では偽物の可能性もあるため、信頼できるショップや専門店での購入がおすすめです。
ツアーADBB合う人まとめ
ここまでツアーAD BBの特徴や性能、使用プロ、中古事情などを詳細に解説してきましたが、最も重要なのは「このシャフトが自分に合うのかどうか」という点です。BBは個性的な特性を持ったシャフトであるため、合う人・合わない人が比較的はっきり分かれる傾向があります。最後に、総合的な観点から「ツアーAD BBが合うゴルファー像」を具体的にまとめます。
1. インパクトでしっかり押し込みたい人
BBの最大の武器は、元調子設計によるヘッドの安定感と強弾道です。切り返しでシャフトが暴れにくく、ダウンスイングからインパクトにかけて力強く押し込んでいくスイングスタイルに非常にマッチします。「叩いていける」シャフトを求める中上級者にはまさにうってつけです。
2. スピン量を減らしたい人
BBは低スピン性能に優れており、吹け上がりを防ぎ、棒球のような強弾道を実現できます。弾道が高すぎる、スピン量が多すぎると感じているゴルファーにとって、BBは飛距離向上の鍵となる可能性があります。特にフェースローテーションを抑えたスイングスタイルにおいて、その恩恵を受けやすいです。
3. ヘッドスピードが45m/s前後以上ある人
BBはシャフト剛性が高めで、トルクも低く設計されているため、一定以上のヘッドスピードが求められます。目安として、45m/sを基準に、それ以下の方はワンフレックス柔らかいモデル(SRやR)を検討する必要があります。逆に、ヘッドスピードが不足していると、しなりを感じにくくなり、振りづらさや飛距離ロスの原因になる場合があります。
4. 弾道の左右ブレを抑えたい人
トルクの少なさと元調子設計が相まって、BBはインパクトでのフェースの向きが安定しやすく、左右のバラつきを抑える効果が期待できます。ドライバーショットでの「引っかけ」「プッシュ」などが気になるゴルファーは、BBを使うことで弾道の直進性を実感しやすくなります。
5. ヘッドの走りに頼らないスイングスタイルの人
先調子系シャフトのような「ヘッドが走る感覚」を求める人にとって、BBは逆に物足りなく感じる可能性があります。BBは自分でタイミングを取り、切り返しからスムーズにスイングできる人向け。スイング全体の再現性が高く、タイミングの取り方にムラが少ない人ほど相性が良いです。
6. 使用ヘッドとの相性も考慮すべき
BBは低スピン・低弾道傾向であるため、同じような特性を持つヘッド(例:PING G400 LSTやテーラーメイドM1など)と組み合わせると、弾道が極端に低くなりすぎるケースがあります。どちらかというと、中弾道〜高弾道のヘッドと組み合わせることでバランスが取りやすくなります。
最終的なまとめ:ツアーAD BBが合うのはこんな人
- ヘッドスピードが45m/s以上ある中上級者
- インパクトで押し込んで飛ばしたいタイプ
- スピン量を減らして飛距離を伸ばしたい
- 弾道の直進性を重視したい
- タイミングが安定しているスイングスタイル
- 自分で操作できる感覚を求める人
BBは、万人受けするタイプではなく、合う人には最高の武器となる一方で、合わない人には扱いづらいという側面も持ち合わせています。しかし、その尖った性能ゆえに、フィットしたときの満足度は非常に高く、長年愛用し続けるプロやアマチュアが多いのも事実です。
ツアーAD BBは、いまなお中古市場で根強い人気を持つ完成度の高いシャフトです。自分のスイングスタイルに合致していると感じた方は、ぜひ一度試打し、そのポテンシャルを体感してみてください。