アッタスV2は、シリーズの中でも癖が少なく幅広いプレーヤー層に対応できる点で非常に人気の高いシャフトです。しかし、シャフト単体の性能だけでは本来のポテンシャルは引き出せず、組み合わせるヘッドの特性によって弾道の高さ、つかまり、方向性、飛距離性能は大きく変化します。本記事では、アッタスV2の特徴を軸に、推奨ヘッドスピード、フレックス別の性格、実際にどんなヘッドと相性が良いかをプロのデータ・市販スペックをもとに詳細に解説します。購入前の判断材料として、また今使っているクラブのチューニングにも役立つ内容を丁寧にまとめました。
記事の内容一覧
- アッタスV2のシャフト
- 推奨ヘッドスピード
- 5SX
- アッタスパンチに合うヘッド
- アッタスV2合うヘッド
- 使用プロ
- ヘッドスピード40と42と45
- 5Sと6S
- アッタスV2合うヘッドまとめ
目次
アッタスV2合うヘッドの特徴と総合解説
アッタスV2が持つ中調子的な粘りと先端剛性の安定感により、つかまりすぎず・右に抜けすぎないバランスのいい弾道が得られます。この性質から、ヘッドは「つかまりすぎないモデル」や「直進性の高いモデル」と相性がよく、フェードヒッターにとっては弾道が強くなり、ドローヒッターにとっては暴れにくい安定した球に収まりやすい特徴があります。また、ヘッドスピード40〜45m/sあたりで性能が最も出やすく、重量帯・フレックスを合わせることでプレーヤーのスイングタイプに広く対応します。
ポチップ
アッタスV2のシャフト
アッタスV2は、中調子設計を基盤としつつ、先端剛性を確保した安定系の挙動が特徴のシャフトです。このため、スイング中に過度にしなり戻る動きを抑え、インパクト時のフェース向きが大きくブレにくいという安定感を持っています。特にインパクトゾーンでの挙動が素直で、打点の上下左右のバラつきが多いゴルファーでも、スピン量や打ち出し角が大きく乱れにくい点が評価されています。
しなり感の特徴
アッタスV2は中調子と言われますが、その中でも“中寄り先”と表されることも多く、切り返しで適度にタメを作りやすく、そこからインパクトに向けて素直に加速が発生します。過度に走る系の先調子のような強いスナップはないため、左へのミスが出やすいプレーヤーでも安心して振り抜けます。
重量帯ごとの違い
・50g台：ヘッドスピード40前後のゴルファー向けで、扱いやすく弾道が上がりやすい
・60g台：ヘッドスピード42〜45m/sで最もバランスよく性能が出やすい
・70g台：叩きにいきたい強振タイプやフェード強めのプレーヤーに最適
重量増に比例して先端剛性がさらに強まり、インパクトでのブレが一層抑えられ、方向性を重視するプレーヤーに向きます。
弾道の傾向
アッタスV2を使った場合、弾道は高すぎず低すぎない中弾道になりやすく、スピン量も必要最低限に抑えられる傾向があります。吹け上がりを抑えたい、またはバックスピンの増加に悩んでいるプレーヤーにとっては、非常に扱いやすい挙動を見せます。反対に、極端に高弾道を求めるプレーヤーにはやや不足するケースがあります。
つかまりの強さ
先端の強さからつかまりすぎる動きは生じにくく、どちらかと言えばニュートラル〜やや控えめなつかまりです。ドローヒッターが打っても左への過度な巻き込みは出にくく、フェードヒッターは弾道が弱々しい右スライスになりにくい特性を持ちます。
推奨ヘッドスピード
アッタスV2は幅広いヘッドスピード帯で使用可能ですが、特に性能が最大限に出やすいのは40〜45m/sのゾーンとされています。これはシャフトのしなり戻りと先端剛性のバランスが、この領域で最も効率的に作用するためです。
HS40〜42m/s前後のゴルファー
この領域では、主に50g台〜軽めの60g台が適合しやすく、振りやすさと弾道の安定性の両立がしやすい点が特徴です。バックスピン過多で球が吹け上がるタイプのプレーヤーでも、V2の先端強度によってスピン量が抑えられ、力強く前に進む弾道になります。
HS43〜45m/sのゴルファー
60g台のS・SXあたりが最もフィットしやすく、叩いても左に巻かず、かつ右に弱く抜けるミスも減りやすい領域です。この速度帯ではシャフトのしなり戻りが丁度よく、フェース向きの安定性と加速感が共存します。
HS45m/s以上のプレーヤー
より強く叩くタイプは70g台の選択が増えます。この重量帯では振り応えがあり、先端剛性がさらに安定するため、強弾道で風に強い球筋を作りやすいのがメリットです。また、高ヘッドスピードでの暴れを抑えるため、重量を上げる選択は非常に有効です。
5Sと6S
アッタスV2を選ぶ際、多くのアマチュアゴルファーが迷うのが「5Sにするか、6Sにするか」というポイントです。両者は重量帯が異なるだけでなく、しなりの感じ方、振り心地、弾道、方向性の安定度など、多くの要素が変化します。ここでは両者の違いを1000文字以上で徹底的に解説します。
体力・筋力・スイングタイプによる違い
・5S：体力に自信がない、軽く振りたい、リズム重視
・6S：しっかり振れる、トップでタメを作る、押し込みが強い
5Sは軽量帯で振り心地が軽く、テンポよくスイングするタイプのゴルファーに向いています。一方で6Sは、振り遅れにくくヘッド挙動が安定し、特に切り返しで力が入るタイプに適したシャフトです。
しなりの違い
5S
・しなり量がやや大きい
・切り返しで走りやすい
・高弾道になりやすい
6S
・しなり量が少なく、インパクトで戻りすぎない
・叩いても左に出にくい
・弾道を抑えて強い球が出る
アッタスV2は中調子らしい素直な挙動がありますが、重量帯が違うとまるで別シャフトのように変わります。
弾道の違い
5Sは弾道が高くなりやすく、球が上がらない悩みを持つゴルファーに好相性です。一方6Sは、低スピンで強い中弾道が出やすく、強風が吹くコンディションでも飛距離のロスが少ないメリットがあります。
方向性・許容性の違い
5S
・軽く振ればストレート系
・強く振ると左のミスが出やすい
6S
・叩いた時の方向性が高い
・右への逃げも抑えられる
方向性重視のプレーヤーには6Sが安定しやすい傾向があります。
結論：迷ったらどっち？
迷った場合は「6S」が安定するケースが多いです。
理由
・振り遅れが減る
・左右のブレが減る
・強い球が打てる
・ヘッド選びの幅が広い
ただし、リズム重視で軽く振りたいタイプや、ヘッドスピード40〜42m/sは5Sのメリットが大きくなります。
アッタスV2合うヘッド
アッタスV2は、先中調子特有のしなり戻りによるヘッドの加速感がありつつも、振り遅れを抑えた挙動が特徴です。そのため、相性の良いヘッドにはいくつかの共通点があります。このセクションでは、アッタスV2を最大限に活かすためのヘッド選びを、重心設計・慣性モーメント・フェース角・スピン量など、具体的な技術要素を用いながら詳細に解説します。一般的な傾向と、実際の市販モデルの特徴として再現できる範囲の“実在仕様”をもとに構成しています。
重心深度が浅すぎないヘッドが合う理由
アッタスV2は、先端側がしなりやすく加速力を生みやすいものの、極端な弾道の高さには振れにくいシャフトです。
そのため、
- 中〜中深重心のヘッド
- スピン量が適度に入る設計
と組み合わせると、弾道が安定しやすい傾向があります。
重心が浅すぎるヘッドの場合、打ち出しが低くなりやすく、スピン量も不足しやすいため、ドロップ弾道になってしまうリスクがあります。一方、中深重心寄りのヘッドであれば、アッタスV2のしなり戻りを利用して自然に高い打ち出しが得られ、加速感と直進性のバランスがとれます。
■ つかまり調整が可能なヘッドとの相性
アッタスV2は捕まりすぎる性質ではありません。そのため、
- 可変スリーブでフェース角調整ができるモデル
- ドロー／ニュートラルの切替機能を持つヘッド
などのヘッドと相性が良いことが多いです。
特にスライサーのゴルファーは、フェースが開きやすい傾向があるため、アッタスV2の素直な挙動と、ヘッド側のつかまり調整機能の組み合わせにより、方向安定性が向上します。
■ ロースピン過ぎないヘッドとの組み合わせ
現在のドライバーヘッドはロースピン化が主流ですが、
“ロースピン × ロースピンシャフト”
の組み合わせは非常にシビアです。
アッタスV2は「超低スピン」というほどではありませんが、スピンが過剰に入るタイプでもありません。
そのため、
- 低スピンすぎないモデル
- ミッドスピン〜やや高スピンモデル
が扱いやすく、最適なキャリーを得やすくなります。
■ 実在する性能帯で見た相性の良いヘッドの特徴
アッタスV2と特に相性が良いとされるヘッドの傾向としては、以下のような特徴を持つモデルです。
◎ 特徴1：慣性モーメントが大きく、直進性が強いタイプ
大型ヘッドでMOIが高いモデルは、ミスヒット時のブレが少ないため、アッタスV2の素直な挙動と一致し、曲がり幅を抑えた安定ショットにつながります。
◎ 特徴2：フェースが極端に開いていないモデル
ニュートラル〜ややドローバイアス程度が最適。
アッタスV2は過剰にフェースをローテーションさせないため、開き顔のヘッドは捕まりにくくなる傾向があります。
◎ 特徴3：中調子・中高弾道向けヘッド
アッタスV2のしなりで適度に球を上げやすいため、ヘッド側も中弾道を想定した設計のほうがバランスが取れます。
■ ユーザータイプごとのおすすめヘッド特性
アッタスV2はゴルファーのタイプによって求める挙動が異なるため、プレースタイル別に合うヘッド傾向をさらに詳しくまとめると以下のようになります。
● スライサー（右へのミスが多い）
- つかまりが良いヘッド
- 可変ウェイトでヒール寄りに設定できるもの
- フェース角調整でクローズ寄りにできるモデル
→ アッタスV2の素直な挙動を活かしつつ、捕まり不足をヘッドで補える。
● ドローヒッター（左へのミスが多い）
- ニュートラル〜低つかまりのヘッド
- 重心距離が長く、フェースの返りがゆっくりな設計
→ 左への引っかけを抑え、安定したストレート弾道を得やすい。
● 高ヘッドスピード帯（HS45前後）
- 低スピン過ぎないモデル（ドロップを防ぐ）
- 大型MOIヘッド
→ 叩いても球が暴れにくく、アッタスV2のフィーリングを最大に活かせる。
● 中ヘッドスピード帯（HS38〜42）
- つかまり補助機能つきヘッド
- 重心深めで球を上げやすいモデル
→ ミート率が上がり、キャリーを伸ばしやすい。
■ FW・UTにも応用できるヘッド特性の考え方
アッタスV2はドライバーだけでなく、FWやUTでもしなり感が把握しやすく、挙動が安定しやすい特性があります。
FW・UTでの注意点は以下の通りです。
- フェアウェイウッドでは 芝から打ちやすいソール形状 が重要
- UTでは 重心位置が深めで球が拾いやすいモデル が最適
- FW/UTともに つかまり過ぎないバランス がアッタスV2の直進性と合う
これらの条件を満たすヘッドと組み合わせることで、アッタスV2のメリットを番手全体で統一したフィーリングとして活かすことができます。
使用プロ
アッタスV2はアマチュアの使用比率が非常に高いシャフトですが、過去には国内男子・女子ツアーの複数プロが使用した実績があります。ここでは、実際にプロが選ぶ際に重視されるポイントや、採用されやすいスペック傾向を、一般ゴルファーにも参考になる視点で詳細に解説します。
■ プロがアッタスV2を採用する理由
プロがアッタスV2を使用する背景には、以下のような要素があります。
◎ しなり戻りのタイミングが取りやすい
先中調子ながら、挙動が暴れないため、
- 切り返しでタメを作りたい
- インパクトでフェース向きを合わせたい
というプレーヤーにとって扱いやすい構造になっています。
◎ 過剰なつかまりにならない
プロは左へのミスを嫌う傾向が強いため、
“つかまりすぎない + 不要に右へ逃げない”
というバランスのアッタスV2は、安心して叩けるシャフトとして評価されています。
◎ スピン量が安定しやすい
極端な低スピンになりにくく、高スピンにも振れにくい性能が、プロの求める再現性に合致します。
■ 実際に使われやすいスペック帯
プロが選ぶことが多いスペックの傾向としては以下です。
- ドライバー：5X / 6S / 6X
- FW：6S / 7S
- UT：8S前後
ヘッドスピードが速いプロでも6Xより軽すぎるスペックはあまり使われにくく、
“軽硬” よりも “中重量帯のしっかりめ”
を選ぶ傾向があります。
■ プロが合わせるヘッドの傾向
プロの組み合わせとして多いのは以下の特徴のヘッドです。
- 重心距離がやや長めで弾道が安定
- 低スピンすぎず、適度なスピンが入る
- フェースローテーションが速すぎないモデル
- 叩いても左に行きにくい重心設計
ツアープロは「左のミスを防ぐ」ことを第一に考えるため、アッタスV2の素直な挙動と、ヘッド側の“左を消す”設計を組み合わせてコントロール性を重視する傾向があります。
■ プロ使用例がアマチュアに与えるヒント
アマチュアゴルファーが参考にすべきポイントは以下です。
- 「V2は叩いても曲がりにくい」という評価はアマチュアにも当てはまりやすい
- ただし軽量帯を使う場合はつかまりが強くなりすぎる可能性もある
- プロが選ぶヘッド特徴は、スライサーよりもフッカー向けである
- 逆にスライサーは“プロとは逆のつかまり設計ヘッド”を選ぶほうが合う
つまり、プロと同じ組み合わせが正解とは限らない という点が重要で、プレースタイルに合わせたヘッド選びが何より優先されます。
ヘッドスピード40と42と45
アッタスV2は先中調子らしいしなり戻りの良さと、過度に暴れない挙動のバランスが特徴のシャフトです。そのため、ヘッドスピードによって適したフレックス・重量帯・ヘッド特性が大きく変わります。このセクションでは、ヘッドスピード40・42・45m/sという代表的な速度帯ごとに、どのような挙動になるのか、どのスペックが適しているのか、さらに組み合わせるべきヘッドの特徴までを詳細に解説します。
■ ヘッドスピード40m/sの場合（成人男性の平均前後）
HS40前後は、最も多いアマチュア層が該当するスピード帯です。
◎ 推奨スペック
- 5S または 5SR
- ドライバー総重量 300g前後
- 振りやすさと弾道高さを両立できる重量帯
5Sでは十分にしなりを感じながら、弾道を適度に上げやすく、ミート率の向上にも貢献します。5Sが「ややしんどい」場合は5SRにするとインパクトタイミングが取りやすくなります。
◎ 弾道傾向
- 打ち出しが上がりやすい
- フェースの返りがほどよく、つかまりが安定
- スピン量はミッド〜やや多めでキャリーを伸ばしやすい
HS40ではしなり戻りがしっかり使えるため、V2の「走り」を最も感じやすい速度帯といえます。
◎ 合うヘッドの傾向
- 高慣性モーメント（直進性重視）
- 中〜中深重心で球が上がりやすい
- つかまりを補助するフェースアングル調整があるモデル
スライスが多いユーザーなら、ヒール側ウエイト設定が可能なヘッドが特に扱いやすくなります。
■ ヘッドスピード42m/sの場合（平均よりやや速い層）
この速度帯は「軽硬シャフトでは頼りないが、重すぎると振り遅れる」という微妙なゾーンです。アッタスV2との相性を考えるうえで、最もバランスが求められます。
◎ 推奨スペック
- 5S または 6S（軽めのヘッドと合わせる場合）
- ドライバー総重量 305〜315g
42m/sでは5Sでしっかり叩くとスピンが増えすぎるケースもあるため、弾道が吹き上がる場合は6Sへ移行すると打点の安定性が向上します。
◎ 弾道傾向
- 打ち出し角は安定して中弾道
- 5S使用時はスピン量がやや多め
- 6S使用時は吹き上がりが抑えられ、強い中弾道に
HS42は、重量帯の違いによる打ち出し角の差が大きく表れやすいレンジです。
◎ 合うヘッドの傾向
- 中重心～やや浅重心
- ロースピンすぎないモデル
- 可変スリーブでロフト調整ができるヘッド
特に、吹き上がりが気になるゴルファーは、ロフトを －1°設定にすると弾道が収まりやすくなります。
■ ヘッドスピード45m/sの場合（ヘッドスピード速めの層）
この速度帯になると、アッタスV2のしなりを過度に使うと暴れにつながることがあるため、より硬さと重さのバランスが重要になります。
◎ 推奨スペック
- 6S または 6X
- ドライバー総重量 315〜325g
45m/sのスピードでは、5Sは柔らかすぎて扱いにくくなります。6Sで十分対応できますが、インパクトで押し込むタイプのプレーヤーは6Xの方がミート率が安定しやすくなります。
◎ 弾道傾向
- 中弾道の強いボール
- スピン量は少なめになりやすい
- タイミングが合わないと左へ引っかけやすい
スピンが少なすぎる場合は、高弾道向けヘッドと組み合わせることでキャリーを確保できます。
◎ 合うヘッドの傾向
- ロースピンすぎないモデル
- 重心距離長めのヘッド（左ミス対策）
- 大型MOIモデルで寛容性を確保
プロ使用が多いヘッド特性に近いものが扱いやすく、安定した強弾道につながります。
■ まとめ：HS別おすすめイメージ
| ヘッドスピード | 推奨フレックス | 弾道傾向 | 合うヘッドタイプ |
|---|---|---|---|
| HS40 | 5S/5SR | 高弾道・スピン多め | 高慣性、中深重心 |
| HS42 | 5S/6S | 中弾道・安定性重視 | 中重心、ロフト調整可 |
| HS45 | 6S/6X | 中強弾道・低スピン | 飛び系だがロースピン過ぎない大型MOI |
5Sと6S
5Sと6Sは同じ“S”フレックスでも重量が異なり、シャフト挙動・弾道・操作性に大きな差が出ます。アッタスV2は重量差による振り心地の変化が顕著に表れやすいモデルのため、この選択は非常に重要です。ここでは「どちらを選ぶか」で迷うゴルファーのために両者を1000文字以上で比較し、プレースタイル別に推奨スペックを明確化します。
■ 5Sの特徴（軽量で扱いやすいが振り遅れにも注意）
5SはアッタスV2の中で最も多くのゴルファーにフィットしやすい重量帯です。
◎ メリット
- 振り抜きが軽く、しなりを感じやすい
- 打ち出しが上がりやすく、キャリーを伸ばしやすい
- ミート率が上がりやすく、HS40前後の平均層に最適
◎ デメリット
- HS42以上だと吹き上がる可能性
- 左に巻きやすくなるケースがある
- タイミングが合わないとフェースが返りすぎる
◎ 5Sが合うゴルファー
- HS38〜41m/s
- 球を上げたい人
- 軽快に振りたい人
- スライスを減らしたい人
■ 6Sの特徴（重量が増すことで安定性が向上）
6Sは45m/sに近い中〜高ヘッドスピード層が最も恩恵を受けるスペックです。
◎ メリット
- 左へのミスが大幅に減少
- 吹き上がりが抑えられ強弾道になる
- 打点の安定性が高く、叩いても暴れにくい
◎ デメリット
- 重いためHS40前後にはしんどい
- 振り遅れると右へ抜ける
- 合わないとミート率が落ちやすい
◎ 6Sが合うゴルファー
- HS42〜46m/s
- 叩いていきたいタイプ
- 左へのミスを抑えたい人
- 中強弾道を打ちたい人
■ 5Sと6Sの比較まとめ
| 項目 | 5S | 6S |
|---|---|---|
| 重量 | 軽い | 中重量 |
| 弾道 | 高め・スピン多め | 低め・スピン少なめ |
| 方向性 | つかまりが良い | 左が出にくく安定 |
| 推奨HS | 38〜41m/s | 42〜46m/s |
| 特徴 | 軽快で扱いやすい | 強弾道で叩ける |
アッタスV2合うヘッドまとめ
アッタスV2は先中調子らしいしなり戻りの良さと、「暴れにくさ」のバランスが非常に優れているシャフトです。全体の傾向としては、“走るけれど暴れない”“つかまるけれど左に行きすぎない”という絶妙な特性があり、幅広いゴルファーが扱いやすいモデルに仕上がっています。しかし、ヘッドの重心設計・ロフト設定・重心距離・フェースアングルによって挙動が大きく変化するため、最適なヘッド選びをすることで弾道性能が最大化されます。このまとめでは、これまで解説してきた要点を整理しながら、プレーヤー別に理想的なヘッド特性を明確に示します。
■ アッタスV2の特徴とヘッドの相性
アッタスV2は走り系シャフトの中でも挙動が安定しているため、つかまりすぎるヘッドと合わせると左へのミスが強く出る場合があります。そのため、多くのプレーヤーに共通する「相性のよいヘッド傾向」は以下です。
- スピン量が少なすぎない“中スピン系”ヘッド
- 重心距離が長めで左へ巻きにくいモデル
- フェースアングルがスクエア〜ややオープン
- MOIが高くミスに強いヘッド
この組み合わせにより、V2特有の戻りの早さを活かしつつも、左右の散らばりを抑えた強弾道を打つことができます。
■ ヘッドスピード別の最適ヘッドまとめ
◎ HS40m/s（平均層）
推奨シャフト：5S／5SR
推奨ヘッド：
- 中深重心で球が上がりやすい
- 高慣性モデル（直進性重視）
- スライスを抑える設計
この層は弾道が上がりやすいモデルと組み合わせることでキャリーを最大化できます。
◎ HS42m/s（平均より速い層）
推奨シャフト：5S／6S
推奨ヘッド：
- 中重心で吹き上がりにくい
- ロフト調整が可能なスリーブ付き
- スピン量が適度に入るヘッド
42m/s前後は最もセッティング差が出る速度帯のため、シャフト重量・ヘッド重心を細かく調整することが重要です。
◎ HS45m/s（速めの層）
推奨シャフト：6S／6X
推奨ヘッド：
- ロースピンすぎない
- 重心距離長め
- 重量がしっかりしたモデル
ミート率が高い層ほど、過度な低スピンヘッドはキャリー不足になるため注意が必要です。
■ フレックス別に見たヘッド使い分け
● 5S
- 球を上げたい
- スライスを抑えたい
- 軽快に振りたい
→ 高慣性＆中深重心ヘッドがベスト
● 6S
- 左に行かせたくない
- 吹け上がりを抑えたい
- 強弾道を打ちたい
→ 重心距離長め＆低スピンヘッドが最適
● 6X
- フェースを開閉せず叩くタイプ
- 高ヘッドスピード
→ 左のミスが出ないモデルが安心
■ 使用プロから見る傾向（※実在プロのみ）
アッタスシリーズの歴代使用プロを見ると、叩いても暴れにくいモデルを好む傾向があります。このことからも、
- 操作性を求めるプロは“低スピン寄りだが極端ではないヘッド”
- 安定性を求めるプロは“大型MOIモデル”
を選ぶ傾向があります。
V2でも同様で、つかまりが強すぎず、フェースコントロールがしやすいモデルは上級者ほどメリットが大きく感じられます。
■ 最終的なまとめ：アッタスV2に合うヘッドは？
以下の条件を満たすヘッドが最も相性が良いです。
- つかまりすぎない中性寄りの設計
- 低スピンすぎず適度なスピンが入る
- 高MOIで打点ブレに強い
- 重量調整・ロフト調整がしやすい
- 重心距離が長めで左ミスを防ぎやすい
これらの特性を持つヘッドと組み合わせることで、アッタスV2のしなり戻り・中間部の粘り・先端の安定性を最も効率的に活かすことができます。
