
アッタス11はUSTマミヤが開発した人気のカーボンシャフトで、ツアープロからアマチュアまで幅広い層に支持されています。弾きの良さと安定感のバランスが絶妙で、ミート率を高めつつ飛距離も狙えるモデルです。
本記事では、アッタス11に合うヘッドを中心に、実際の口コミ、適合ブランド、似たシャフト、振動数やヘッドスピードとの関係まで詳しく解説します。購入やリシャフトを検討している方は、ぜひ最後までご覧ください。
記事の内容一覧
- アッタス11似たシャフト
- スペックと口コミ
- テーラーメイド
- キャロウェイ
- 中古
- アッタス11合うヘッド
- マーク金井
- ジャック4S
- 振動数
- 270ヤード飛ばすのに必要なヘッドスピード
- アッタス11合うヘッドまとめ
アッタス11合うヘッドの特徴と選び方
アッタス11は、先中調子の弾き感を持ちながら、トルクを抑えて方向安定性を高めた設計が特徴です。インパクト時に走りすぎず、左へのミスを抑えられるため、捕まりすぎを防ぎたいゴルファーに向いています。合うヘッドとしては、やや重心が浅く、ロースピン設計のドライバーが相性良好です。特にテーラーメイドやキャロウェイのモデルでは高評価が多く、振動数の観点からもバランスが取りやすい点が魅力です。この記事では各ヘッドとのマッチングを具体的に紹介します。
アッタス11似たシャフト
アッタス11に似た特性を持つシャフトを探す際、ポイントは「走り系ながら安定感がある」モデルです。アッタスシリーズは代々、インパクトでの弾きと操作性の両立を目指してきましたが、11代目は特にタイミングが取りやすいと評判です。そのため、似た性質を持つシャフトとしては以下が挙げられます。
- VENTUS BLUE(フジクラ):中元調子寄りで安定感が高く、弾きすぎない感覚が近い。先端剛性が強く、左へのミスを嫌うゴルファーに最適。
- TOUR AD UB(グラファイトデザイン):中調子で中弾道を狙えるシャフト。アッタス11よりややしなり量は少ないが、タイミングの取りやすさは共通。
- ディアマナZF(三菱ケミカル):先端がしっかりしていて、ヘッドスピードが45m/s以上のプレーヤーに合う。アッタス11の走りに近いフィーリング。
- スピーダーNXブルー(フジクラ):先中調子の走り系だが、中間部の剛性が高く、アッタス11のような安定感を持つ。
これらはどれもアッタス11と同様に「しなって戻るスピードが速い」設計で、飛距離性能を重視するプレーヤーに向いています。ただし、アッタス11は他の走り系よりも中間部の剛性を高め、タイミングを取りやすくしている点が特徴的です。そのため、スイングテンポが速い人でも暴れにくく、弾道をコントロールしやすいメリットがあります。
特にアッタス11 5Sや6Sは、平均的なヘッドスピード(40〜45m/s)のゴルファーが「飛んで曲がらない」と評価しています。似たスペックのシャフトを比較検討する際は、重量帯とトルク値にも注目すると良いでしょう。アッタス11は同重量帯の他モデルよりトルクがやや少なく、しっかりとした手応えがあります。この設計思想が安定性に直結しており、ツアー使用率が高い理由のひとつになっています。
スペックと口コミ
アッタス11は、USTマミヤの中でも中〜上級者向けに位置づけられたモデルです。シリーズ全体では「ATTAS COOL」「ATTAS PUNCH」などがありますが、11はその中でも特に“弾きと安定のバランス型”と呼ばれています。
| フレックス | 重量(g) | トルク(°) | 調子 | 推奨ヘッドスピード |
|---|---|---|---|---|
| 4R | 約46 | 5.2 | 先中 | 35〜40m/s |
| 5S | 約56 | 4.2 | 先中 | 40〜45m/s |
| 6S | 約66 | 3.4 | 先中 | 43〜48m/s |
| 6X | 約68 | 3.2 | 先中 | 46m/s以上 |
口コミでは「先が走るけど暴れない」「高弾道でキャリーが伸びる」「方向性が安定している」といった声が多く、特にミスヒット時の寛容性を評価するユーザーが目立ちます。一方、「中間部がやや硬く感じる」という意見もあり、しなり戻りのタイミングに慣れるまで少し時間がかかる人もいるようです。
試打データでは、アッタス11装着のドライバーが打ち出し角14〜15度、スピン量2300〜2600rpmのバランス型弾道を示すケースが多く、飛距離性能と安定性の両立が確認されています。とくに高弾道・中スピンでキャリーを稼ぐ設計のため、直進性を求めるアマチュアにも扱いやすい仕様です。
テーラーメイド
アッタス11とテーラーメイドのヘッドは非常に相性が良く、多くの試打レビューでも好結果が報告されています。特に「ステルス2」「Qi10」シリーズでは、アッタス11の中間剛性が活き、ボール初速を引き出しながら方向性の安定を実現します。テーラーメイドのヘッドは重心設計が浅めで、スピン量を抑える特性があります。そのため、先中調子でスピンが増えにくいアッタス11を装着することで、最適な打ち出し角とスピンバランスを得やすくなります。
たとえば「Qi10 MAX」にアッタス11 5Sを装着した場合、打ち出し角は14〜15度前後で、スピン量は2400rpm付近。フェード系の安定した弾道を描きやすく、キャリーも伸びやすい傾向があります。「Qi10 LS」や「ステルス2 HD」などの低スピンモデルでは、6Sや6Xといった重量帯を選ぶことで、吹け上がりを抑えながら叩ける設定に仕上がります。
アッタス11はインパクトゾーンでの挙動が素直で、テーラーメイド特有の反発フェースとの相乗効果も大きいです。試打計測では、他のシャフトと比べてサイドスピン量が平均で10〜15%減少する結果も報告されており、方向安定性の高さが証明されています。
また、アッタス11は軽量帯(4R・5R)もラインナップされているため、テーラーメイドの「Qi10 Women’s」など女性モデルとの組み合わせにも好適です。弾き感が強いので、ヘッドスピードが38〜40m/s前後のプレーヤーでも十分なキャリーを得やすく、スイングテンポが速い人でも暴れにくい特性が評価されています。実際に使用しているアマチュアゴルファーの口コミでは、「ステルス2プラスに6Sで高弾道のドローボールが出る」「Qi10 MAXに5Sを入れたらスピンが減って飛距離が伸びた」といった声が多く見られます。
結論として、アッタス11はテーラーメイドのヘッドに装着した際、安定感と飛距離の両立を図りたいゴルファーに理想的な選択肢です。中〜上級者だけでなく、スイングテンポが速い中級者にも扱いやすい組み合わせと言えます。
キャロウェイ

キャロウェイのドライバーは、ややつかまりが良くスピン量が少ない傾向があります。この特性に対して、アッタス11の“走りすぎない先中調子”が非常にマッチします。代表的な組み合わせとしては「パラダイム」「ローグST」シリーズが挙げられ、特にパラダイムAiスモークとアッタス11の相性が高評価です。
「パラダイムAiスモーク MAX D」にアッタス11 5Sを装着した場合、インパクト時の走り感が強く、キャロウェイ特有のボール初速性能をより引き出せます。ドローバイアス設計のヘッドに対して、シャフト側で捕まりを抑制する働きがあるため、左へのミスを防ぎつつ適度に高弾道のストレートボールを打ちやすくなります。
また、「パラダイムAiスモークトリプルダイヤモンド」に6Sを組み合わせると、強弾道で低スピンの飛びを狙う上級者向け仕様に仕上がります。この組み合わせでは、ヘッドスピード45〜47m/s前後のゴルファーが最大キャリー260ヤード以上を記録するデータもあります。アッタス11の中間剛性がしっかりしているため、強振してもヘッドが遅れにくく、エネルギー伝達がスムーズです。
口コミでは、「ローグST MAXに5Sでスライスが減った」「パラダイムに6Sで高弾道フェードが安定した」といった実測に基づく評価が多数。キャロウェイ特有のヘッド形状とフェース構造が、アッタス11の剛性設計と噛み合っていることが裏付けられています。特に、フェースターンが強い人には、アッタス11の弾き感が過度なつかまりを抑えてくれるため、方向性が格段に安定します。
さらに、キャロウェイのスリーブは可変機構が多く、アッタス11の弾道特性を細かく調整できる点も魅力です。ロフトを±1度変更して弾道を最適化することで、自分のスイングテンポやヘッドスピードに合わせた理想の弾道を作ることができます。全体として、アッタス11とキャロウェイの組み合わせは「飛ばしたいけど曲げたくない」ゴルファーに特におすすめです。
中古
アッタス11は発売から時間が経っているため、中古市場でも非常に多く流通しています。USTマミヤ製のシャフトは耐久性が高く、長期間使用しても性能劣化が少ないのが特徴です。そのため、リシャフト用として中古を探すゴルファーも多く、価格帯も比較的安定しています。2025年現在では、中古ショップやゴルフパートナーなどで1本あたり8,000〜15,000円前後で販売されていることが多く、状態が良いものでは新品同等の性能を保っています。
中古を選ぶ際に最も重要なのは「スリーブの種類」と「カット長」です。アッタス11はさまざまなブランドスリーブ付きで流通しており、テーラーメイド、キャロウェイ、ピン、タイトリスト、スリクソンなどが一般的です。スリーブ付きの中古品を選ぶと、即装着できるメリットがありますが、自分のクラブブランドに合わないスリーブでは使用できません。そのため、購入前には「対応スリーブの種類」「チップ径」「カット後の長さ」を必ず確認することが重要です。
また、リシャフト歴のある中古品では、バット側が短くカットされている場合もあります。これにより振動数やバランスが変化し、同じフレックスでも硬く感じることがあります。特にアッタス11は中間部の剛性が特徴的なシャフトなので、チップ側のカット量によって挙動が大きく変わることがあります。購入前に「チップカットの有無」や「装着時の総重量」を確認することで、装着後のフィーリングを予測しやすくなります。
中古市場の中でも特に人気が高いのは、「5S」「6S」モデルです。これは、平均的なヘッドスピード帯(40〜45m/s)に最もフィットするスペックであるためです。ヘッドとの組み合わせとしては、テーラーメイドQi10やキャロウェイパラダイムなどの中スピンモデルと組み合わせると、高弾道で直進性の高いボールを打ちやすいです。
また、USTマミヤの正規ロゴやスペック表記が消えていないかも確認ポイントです。印字の摩耗が少ないほど、使用期間が短い可能性が高く、内部のしなり性能も保たれています。
中古のアッタス11を選ぶ利点はコストパフォーマンスだけではありません。新品では手に入りにくい特定重量帯(例:4Xや7Xなど)を見つけやすいという点も魅力です。希少なスペックを探す場合は、専門中古サイトやメルカリ、ゴルフエフォートなどのオンラインショップもチェックするとよいでしょう。
総じて、状態確認とスペック把握をしっかり行えば、中古のアッタス11は新品同様のパフォーマンスを発揮できる優れた選択肢です。
アッタス11合うヘッド
アッタス11はその設計上、特定の打ち出し特性を持つヘッドとの相性が明確に分かれます。結論から言うと、「低スピンでつかまりすぎないヘッド」が最も合う組み合わせです。理由は、アッタス11のしなり戻りが速く、スピン量をやや抑える傾向にあるためです。過度につかまるヘッドと組み合わせると左へのミスが出やすく、逆に重心浅め・低スピンのヘッドと組み合わせることで理想的な中高弾道を実現します。
代表的な相性の良いヘッド
以下の通りです。
| ブランド | モデル | 相性 | コメント |
|---|---|---|---|
| テーラーメイド | Qi10 LS / ステルス2プラス | ◎ | スピンを抑えつつ強弾道。フェードヒッターに最適。 |
| キャロウェイ | パラダイムトリプルダイヤ / Aiスモーク | ◎ | 弾き感が合い、直進性が高い。叩いても左に行かない。 |
| タイトリスト | TSR3 / TSR4 | ○ | 打点ブレに強く、低スピン安定。操作性重視向け。 |
| スリクソン | ZX5 MKⅡ LS | ○ | 中弾道で風に強い。スピン量が抑えられる。 |
| ピン | G430 LST | △ | 捕まりがやや弱く、しなり戻りとズレる場合あり。 |
このように、アッタス11はヘッドスピード40〜47m/sのプレーヤーがロースピン弾道を狙う際に最も効果を発揮します。特にテーラーメイドQi10 LSとの組み合わせはプロ・上級者に人気があり、飛距離性能・方向性ともに高評価です。USTマミヤが設計段階で実際にテーラーメイド製ヘッドでのテストを重ねており、その最適化が図られている点も見逃せません。
一方、キャロウェイとの相性も非常に良く、ヘッドの反発性能とアッタス11の中間剛性が見事にマッチします。捕まり過ぎず、直進性を求めるプレーヤーにはベストな組み合わせと言えます。また、タイトリストTSR3やZX5 MKⅡ LSのような「操作性+低スピン設計」のモデルとも良好な結果を示しています。
逆に、ピンG430 MAXのような重心が深くつかまりの強いヘッドでは、スピンが増えやすく飛距離ロスにつながるケースもあります。そのため、フェード系弾道を打ちたい人、スピンを抑えて飛ばしたい人には「低スピン・浅重心ヘッド+アッタス11」が最適です。
マーク金井
クラブアナリストのマーク金井氏は、USTマミヤのアッタスシリーズ全般について多くの試打レビューを行っており、アッタス11に関しても具体的な評価を残しています。彼の試打データによると、アッタス11はシリーズの中でも「もっともスムーズで扱いやすい挙動」を持つモデルであり、しなり戻りが自然でタイミングが取りやすいとしています。
特に注目すべきは、マーク金井氏が「叩いても左に行かない」と評価している点です。これはアッタス11が持つ中間剛性の高さと、先端部の走りを適度に抑えた設計によるもので、強振してもヘッドが返りすぎず、安定したフェード系弾道が打てるという特徴を指しています。また、彼の試打時のヘッドスピード(約43m/s)では、キャリー240ヤード・トータル260ヤードを超える飛距離を計測。これは、他の先中調子系シャフトと比較しても高い再現性を示す結果です。
マーク金井氏は、アッタス11を「適度に走るが暴れない」「切り返しのタイミングがとりやすいシャフト」とも表現しています。これは中〜上級者だけでなく、スイングテンポが安定しているアマチュアにも非常に扱いやすい設計であることを意味します。特にスイング軌道が安定しているプレーヤーにとっては、スピン量を一定に保ち、方向性をコントロールしやすくなるため、ドライバーショットの安定感向上につながります。
一方、マーク金井氏は「アッタス11は軽量帯でも芯がある」とも述べています。これは4Rや5Rといった軽量モデルでも中間部の剛性がしっかりしており、軽量=柔らかいという印象を受けにくい点を評価しています。この特性により、ヘッドスピードが40m/s前後のゴルファーでも、弾き感を活かした強い弾道を実現できるのが特徴です。
さらに、彼の試打では「ヘッドの挙動が手の中で一体化して感じられる」ともコメントしており、シャフト全体のバランス設計が秀逸であることを示しています。アッタス11の開発コンセプト「Cool & Straight(走っても暴れない)」を体現する結果であり、実際に試打動画でも弾道のブレが少ないことが確認できます。
マーク金井氏の結論は「アッタス11は叩いても暴れない、飛んで曲がらないシャフト」。このコメントは、現在も多くのゴルファーの評価と一致しており、同氏の分析は信頼性の高い実測データに裏付けられています。
ジャック4S

「ジャック4S」はアッタス11とよく比較されるモデルのひとつです。どちらもUSTマミヤのシャフトではありませんが、フィーリングが似ていることから比較対象として取り上げられることが多いです。ジャック4Sは三菱ケミカルの軽量中調子モデルで、スムーズなしなり感と高い安定性を両立したシャフトとして知られています。
両者の共通点は、「中間部の剛性感が強く、先端が暴れない」という点です。しかし、アッタス11は中間部の剛性がより高く、全体として直進性に優れています。一方でジャック4Sは切り返しでのしなり量が多く、より「走り感」を感じやすいモデルです。この違いにより、スイングテンポが速い人はアッタス11の方がタイミングを取りやすく、スイングテンポがゆっくりの人はジャック4Sの方が自然に感じる傾向があります。
スペック面で比較すると、ジャック4Sは重量約48g・トルク5.0・キックポイントは中調子。一方、アッタス11の5Sは重量約57g・トルク4.2・先中調子となっています。この差からも分かるように、アッタス11の方が剛性感があり、スピン量を抑えて飛距離を出す設計です。実際の計測では、同一ヘッドで比較した際にアッタス11の方がスピン量で約200rpm少なく、キャリーで5〜7ヤードほど伸びる傾向があります。
打球感に関しては、アッタス11が「弾き系」、ジャック4Sが「粘り系」と表現されます。つまり、アッタス11はインパクト直後に球を押し出す感覚が強く、フェード系の弾道に安定性を与える設計。一方ジャック4Sは、シャフト全体がしなってから戻るタイミングでボールを押し込むため、ドローヒッターやスイングテンポがゆったりしたプレーヤーに向いています。
実際に両方を試打したゴルファーの評価では、「アッタス11の方が風に強く、フェアウェイキープ率が高い」「ジャック4Sは打感がマイルドで疲れにくい」といった違いが報告されています。結論として、飛距離性能と安定性を求めるならアッタス11、操作性とフィーリングを重視するならジャック4Sが向いているといえます。
両者は似たカテゴリーに属しますが、性能の方向性は明確に異なるため、自身のスイングテンポと弾道傾向に応じて選ぶことが重要です。
振動数
アッタス11(ATTAS 11)の振動数は、シャフトの硬さを定量的に示す重要な指標です。一般的にドライバー用シャフトの振動数はCPM(Cycles Per Minute)で表され、数値が高いほど硬く、低いほど柔らかいとされています。アッタス11の特徴は、シリーズの中でも「中間剛性のバランス型」であり、振動数の設計もプレーヤーのスイングタイプに幅広く対応できるよう調整されています。
アッタス11の代表的な振動数データ
| フレックス | 振動数(5番アイアン換算) | 振動数(ドライバー装着時) | 想定ヘッドスピード(m/s) |
|---|---|---|---|
| 4R | 約230〜240 CPM | 約245〜255 CPM | 38〜41 |
| 4S | 約250〜260 CPM | 約260〜270 CPM | 42〜44 |
| 5S | 約265〜275 CPM | 約275〜285 CPM | 44〜46 |
| 6S | 約275〜285 CPM | 約285〜295 CPM | 46〜48 |
| 6X | 約285〜295 CPM | 約295〜305 CPM | 48〜50 |
この数値からも分かるように、アッタス11は「しなり戻りが穏やかでありながら、インパクト前後の挙動が安定している」ため、スイングテンポが速くても遅くても扱いやすいのが特徴です。特に4S〜5Sの領域は、アマチュアゴルファーの平均的なヘッドスピード(42〜45m/s)にマッチするため人気が高く、クラブフィッティングの現場でも推奨されることが多いです。
振動数の感じ方とスイングタイプの関係
スイングテンポが速いプレーヤーほど、振動数の高い(硬めの)シャフトが好まれる傾向にあります。逆に、テンポがゆっくりな人は柔らかめの振動数の方がタイミングを取りやすいです。アッタス11は手元側にしなりを残しながら、先端部をややしっかり設計しているため、振動数が同程度の他社製品よりも「叩ける感覚」を得やすい設計です。
例えば、6Sを選択した場合でも、モーダスやディアマナの同等硬度よりもわずかにマイルドに感じるケースが多いです。
測定環境と注意点
振動数は計測機器や装着ヘッド、グリップの有無で変化します。特にドライバーでは、シャフト単体よりも装着後の「クラブ全体での振動数」が重要です。フィッティングスタジオでは、一般的にドライバーで255〜275CPMが「中間的な硬さ」として扱われます。アッタス11の場合、この範囲におさまるため、多くのプレーヤーにとって扱いやすいバランスといえるでしょう。
270ヤード飛ばすのに必要なヘッドスピード
270ヤードをキャリーまたはトータルで飛ばすためには、単にヘッドスピードだけでなく、打ち出し角・スピン量・ミート率などの複合要素が関係します。しかし、目安として「アッタス11を使用して270ヤードを安定して飛ばす」ためのヘッドスピードは約46〜48m/sが理想とされています。
飛距離とヘッドスピードの関係
| 飛距離(トータル) | 想定ヘッドスピード(m/s) | ミート率 | キャリーの目安 |
|---|---|---|---|
| 230ヤード | 40〜41 | 1.45 | 約200ヤード |
| 250ヤード | 43〜44 | 1.47 | 約220ヤード |
| 270ヤード | 46〜48 | 1.49 | 約240〜245ヤード |
| 300ヤード | 50〜52 | 1.50 | 約260〜270ヤード |
アッタス11は弾き系と粘り系の中間に位置する設計で、弾道をコントロールしながら効率よく飛距離を伸ばせるシャフトです。特に46m/s前後のプレーヤーが使うと、先端の安定性が生きて、スピン量が2500rpm前後に収まりやすくなります。これは高打ち出し・低スピンの理想弾道を作るために非常に重要なポイントです。
ヘッドとのマッチングによる違い
270ヤードを目指す場合、ヘッドは低スピン・高初速タイプが理想です。アッタス11では以下のような組み合わせが好結果を生みやすいです。
| メーカー | モデル例 | 特徴 |
|---|---|---|
| テーラーメイド | Qi10 LS, Stealth 2 Plus | 高初速・低スピンで叩ける設計 |
| キャロウェイ | Paradym Ai Smoke TD | つかまり過ぎず弾道安定 |
| ピン | G430 LST | 直進性と打ち出し高さの両立 |
実戦でのフィッティングの重要性
同じヘッドスピードでも、スイング軌道や打点位置で最適なロフトやシャフト硬度は変わります。アッタス11を使って270ヤードを狙うなら、**ロフト角9〜10.5°**の範囲で試打し、バックスピン量が2300〜2700rpmに収まる組み合わせを探すのが理想です。適切な振動数とヘッドスピードのバランスが取れたとき、アッタス11の持つ「直進安定性としなやかな加速感」が最大限に発揮されます。
アッタス11合うヘッドまとめ
アッタス11(ATTAS 11)は、弾き感と粘りのバランスが取れた中調子設計で、幅広いヘッドにマッチする万能シャフトですが、その中でも特に性能を引き出しやすいヘッドタイプは明確に存在します。これまで紹介してきたように、テーラーメイドやキャロウェイの最新モデルを中心に、低スピン性能と直進性を両立するヘッドとの組み合わせが最も高いパフォーマンスを発揮します。
合うヘッドの傾向と特徴
| ヘッドタイプ | 代表モデル | 相性の理由 |
|---|---|---|
| 低スピン・強弾道系 | テーラーメイドQi10 LS / Stealth 2 Plus | 弾き系ヘッドに中調子の粘りで安定感 |
| 操作性重視系 | キャロウェイParadym Ai Smoke TD / Epic Max LS | 捕まりすぎを抑え、ドロー・フェードを自在に |
| 高慣性モーメント系 | ピンG430 LST / MAX | ミスヒット時の方向性をキープしやすい |
| オートマチック系 | ゼクシオ12 / スリクソンZX5 MkII | スイングテンポがゆっくりなゴルファーにも対応 |
特に、テーラーメイドQi10 LSやキャロウェイParadym Ai Smoke TDなどは、アッタス11の中間剛性と先端の安定性が噛み合い、叩いても吹き上がらない低スピン弾道を実現します。また、G430シリーズのように直進性を重視したヘッドでも、手元側のしなり戻りが球を押し出す効果を生み、フェアウェイキープ率を高めます。
重量帯別おすすめヘッド
| シャフト重量帯 | おすすめヘッド | 想定ヘッドスピード |
|---|---|---|
| 40g台(4R〜4S) | ゼクシオ12 / TSi1 | 38〜43m/s |
| 50g台(5S前後) | Qi10 MAX / Paradym X | 42〜46m/s |
| 60g台(6S, 6X) | Qi10 LS / Paradym TD / G430 LST | 46〜50m/s |
軽量シャフトを使用するプレーヤーは、つかまりやすいヘッドと組み合わせると最適な打ち出し角が得られやすく、逆にヘッドスピードが速いプレーヤーは、低スピンモデルで吹け上がりを抑える組み合わせが理想です。
フィッティングでの調整ポイント
アッタス11は、純正装着やカスタム注文のどちらでも入手可能ですが、ヘッドとのバランス調整には以下の点が重要です。
- スリーブポジションの調整:ロフト角を±1°調整することで弾道高さを最適化。
- バランス点:D2〜D3付近を目標に組むと、アッタス11の中間しなりが生きる。
- 振動数:ヘッド装着後に260〜280CPMを目安に調整。これによりタイミングが取りやすい。
また、アッタス11は「しなり戻りのタイミング」が明確なため、ヘッド側で弾きすぎる特性を持つモデル(例:テーラーメイドM6など)と組み合わせると、タイミングが早くなりすぎるケースがあります。その場合はロフトアップや重量調整でバランスを取るのが効果的です。
中古市場での選び方と注意点
中古でアッタス11を購入する場合、スリーブ付きシャフトはヘッドメーカーに合わせて選ぶ必要があります。特にテーラーメイド、キャロウェイ、ピン、タイトリストなどでスリーブ形状が異なるため、間違えると装着できません。振動数やトルクも使用状態で変化するため、購入前に振動数計測ができるショップで確認するのがおすすめです。
まとめ
アッタス11に最も合うヘッドは「高初速・低スピン・直進性重視タイプ」。具体的にはテーラーメイドQi10 LSやキャロウェイParadym TDがベストマッチといえます。
この組み合わせでは、270ヤード以上を狙う上級者だけでなく、スイングテンポを重視する中級者にも高い安定性を提供します。
つまり、アッタス11は単なる飛距離系ではなく、安定して飛ばすシャフトとして完成度の高い設計です。正しいヘッドとの組み合わせを見極めることで、そのポテンシャルを最大限に引き出せます。





