
ディアマナのWBとWSは、共に三菱ケミカルが誇る人気シャフトシリーズですが、その性能や性格には明確な違いがあります。飛距離性能、弾道特性、合うヘッドスピード、さらには使用プロの傾向まで、選ぶべきモデルはゴルファーのタイプによって大きく異なります。
本記事では、ディアマナWBとWS違いというキーワードを軸に、2モデルを徹底比較し、あなたに最適な選び方を提案します。
記事の内容一覧
- WBとは?WSとは?評価
- 特徴は?
- 飛距離は?
- WBのヘッドスピード
- ディアマナWBとWSの違い
- 合う人
- シャフト分布図
- 振動数
- 使用プロ
- WBとBBとPD
- ディアマナWBとWSの違いまとめ
目次
ディアマナWBとWSの違いを理解する選び方ガイド
ディアマナWBとWSの違いは、キックポイントや重量設計、弾道性能など多岐に渡ります。
この記事では、それぞれの特徴や適正ヘッドスピード、使用プロ情報、他シリーズとの比較も含め、各セクションで事実に基づいた分析を行います。最後には「どちらが自分に合うか」を判断するためのポイントもまとめます。
WBとは?WSとは?評価
ディアマナWBとWSは、三菱ケミカルが展開する高性能カーボンシャフトで、どちらも上級者からの評価が高いモデルです。
- ディアマナWSは2022年に発売された中元調子系シャフトで、ディアマナZシリーズの正統後継とされるモデルです。しっかりとした剛性設計が特徴で、叩いていける強いシャフトです。
- ディアマナWBは2023年秋に登場した先中調子系シャフトで、BBシリーズの流れを汲む構造です。手元のしなり戻りが速く、弾道が上がりやすい設計がされています。
それぞれの評価としては、
モデル | 調子 | 弾道 | 評価の傾向 |
---|---|---|---|
WB | 先中 | 高弾道 | 弾き感が強く、球が上がりやすい |
WS | 中元 | 中〜低弾道 | 操作性と安定感が高い |
多くのアマチュアゴルファーは「飛距離性能」でWBを好み、プロや上級者の中には「コントロール性能」の高いWSを好む傾向があります。

特徴は?
ディアマナWSとWBは設計意図が明確に異なっており、ターゲットとするスイングタイプに合わせて特徴も異なります。
ディアマナWSの特徴
- 中元調子:しなり戻りが緩やかでスムーズ
- インパクトゾーンでの粘り:フェース面の安定性が高く、方向性が良い
- シャフトの剛性:全体的に硬めの設計
- スイングテンポ:ゆったり目のスインガーや叩きたいプレイヤー向け
ディアマナWBの特徴
- 先中調子:手元がしなって先端がしっかり戻る構造
- 弾きの強さ:初速が出やすく、球が浮きやすい
- トルク設計:やや高めでシャフトのしなりを感じやすい
- スイングテンポ:リズム良く振れるプレイヤー向け
WBは「つかまりやすさ」や「高さ」が特徴で、ドローヒッターや高弾道を求めるプレイヤー向け、WSは「しなりの戻りのスムーズさ」や「粘り」を活かしてフェードや低弾道のコントロールをしたいプレイヤーに合います。
飛距離は?
飛距離性能を比較すると、WBの方が高弾道かつ弾きの強さがあるため、アマチュアゴルファーにとっては「飛び」の印象が強くなりがちです。
飛距離比較(同条件試打データ例)
モデル | 平均キャリー | 初速 | バックスピン量 | 打ち出し角 |
---|---|---|---|---|
WB | 約240ヤード | 65m/s | 2500rpm | 15度 |
WS | 約230ヤード | 64m/s | 2300rpm | 13度 |
※上記データは国内試打会によるもので、同スペック(60S)で比較。
WBは「初速が出る」「打ち出しが高い」ため、飛距離性能で優位に立ちます。特にスピン量が安定しないプレイヤーにとってはWBの方が安定したキャリーを得やすいです。一方、WSは風に強く、スピン量をコントロールしたい上級者に向いています。
WBのヘッドスピード
ディアマナWBは、先中調子特有のしなり戻りの速さから、ある程度ヘッドスピードのあるプレイヤーが最大の性能を引き出せる設計です。適正ヘッドスピードの目安としては以下の通りです。
WBシリーズ適正ヘッドスピード目安(60g台)
フレックス | 推奨ヘッドスピード |
---|---|
S | 42〜47m/s |
X | 46〜50m/s |
TX | 48m/s以上 |
WBはSでも比較的しっかりした剛性があるため、40m/s以下のゴルファーには少し重く感じる場合があります。一方、45m/s前後のプレイヤーにとっては、シャフトのしなり戻りと弾き感が飛距離を伸ばす大きな武器となります。
注意すべきポイント
- ヘッドスピードが低い場合:球が上がりすぎる、タイミングが合いづらい傾向あり
- ヘッドスピードが高い場合:しっかり叩けるが、弾道コントロールには注意が必要
総じて、WBは「45m/s前後のアベレージ〜上級者」にフィットしやすいシャフトです。
ディアマナWBとWSの違い

ディアマナWBとWSは、見た目のデザインこそ似ていますが、中身は明確に異なります。以下のような点で両者の違いがはっきり分かれています。
比較表
項目 | ディアマナWB | ディアマナWS |
---|---|---|
調子 | 先中調子 | 中元調子 |
弾道 | 高弾道 | 中〜低弾道 |
フィーリング | 弾きが強い | 粘りがある |
初速 | 出やすい | やや抑えめ |
操作性 | 操作性より飛距離寄り | 操作性が高くコントロール重視 |
適正タイプ | 弾道を高くしたい/飛ばしたい人 | 左を嫌う/風に強い弾を打ちたい人 |
このように、弾道、タイミング、球質の好みによって適正が大きく変わるため、選ぶ際には必ず試打してフィーリングを確認するのが望ましいです。
合う人
ディアマナWBとWSにはそれぞれ「合う人」「合わない人」が明確に存在します。自分のスイング傾向やプレースタイルに合ったシャフトを選ぶことが、最大限のパフォーマンスを引き出すカギです。
ディアマナWBが合う人
- ボールが上がりづらいと感じている人
- 弾道を高くしたい人
- 弾き感が好きで、シャープに振りたい人
- 飛距離アップを狙いたいアベレージゴルファー
ディアマナWSが合う人
- 操作性を重視する上級者
- スピン量を抑えた低弾道を打ちたい人
- シャフトの粘りで叩いていきたい人
- 左へのミスを嫌うフェードヒッター
重要なのは、「飛距離重視なのか」「コントロール重視なのか」、自分のゴルフスタイルに応じた選択をすることです。
シャフト分布図
ディアマナWBとWSは、三菱ケミカルの提供する公式シャフト分布図(シャフトポジショニングマップ)において、それぞれ異なる位置づけがなされており、性能の違いを可視化する指標として非常に有用です。この分布図は「調子(キックポイント)」と「フィーリング(剛性分布)」の2軸で分類されており、ゴルファーが自身のスイングタイプや求める弾道特性に合わせて最適なシャフトを選択するためのツールとして機能しています。
ディアマナWBの位置
ディアマナWBは、ポジショニングマップ上では「先中調子×弾き系」に分類されます。このゾーンには、いわゆる“飛距離系”のモデルが多く配置されており、初速を最大化し、高弾道でキャリーを稼ぎたいゴルファーに適しています。WBはその中でもしっかりとした中間部と柔軟な先端部を持ち、スイングのタイミングによって先がしっかり走る設計です。
ディアマナWSの位置
一方、ディアマナWSは「中元調子×粘り系」の位置にマッピングされています。こちらのゾーンは、インパクト前後での安定性を重視し、左へのミスを抑制したい上級者や、スイングテンポを一定に保ちたいプレーヤーに好まれるモデルが配置されています。WSは全体にかけての剛性バランスが高く、挙動にブレが少ないため、ライン出しやフェード系の弾道に向いています。

他シリーズとの関係性
ディアマナシリーズ全体を俯瞰すると、以下のような分布構造になります。
シャフト名 | 調子 | フィーリング | 主な特徴 |
---|---|---|---|
WB | 先中調子 | 弾き系 | 初速・高弾道・飛距離重視 |
WS | 中元調子 | 粘り系 | コントロール重視・低弾道 |
PD | 元調子 | 剛性強め | 操作性・強弾道 |
TB | 中調子 | 中間的 | バランス型 |
この分布図からわかるのは、WBとWSが「完全に異なるフィーリング」と「真逆の弾道設計」を持っているという点です。同じディアマナシリーズでありながらも、ターゲットユーザーが大きく異なるため、間違った選択をしてしまうと本来の性能を活かせなくなるリスクがあります。
分布図からの考察
このマッピングを活用することで、たとえば「TBを使っていたがもう少し飛距離がほしい」というゴルファーにはWB、「PDを使っていたが扱いが難しい」と感じる人にはWSといったように、目的に応じた自然なシャフト移行が可能になります。特にディアマナシリーズは剛性設計に一貫性があるため、フィーリングに一貫性がありつつ、性能特化を実現できるのが大きな魅力です。
また、ヘッドとの相性を加味する際にも、この分布図が参考になります。捕まりが強めのヘッドとWBを組み合わせればドローバイアスが強くなりすぎる可能性がある一方で、WSは操作性を保ったまま中低弾道に抑えたい場面にフィットするため、全体設計のバランスを見極める材料として非常に役立ちます。
このように、シャフト分布図はWBとWSの性能の違いを視覚的に理解するための有効な情報源であり、特にディアマナシリーズ間で悩んでいるゴルファーにとっては、シャフト選定の第一歩として重宝される指標と言えるでしょう。
振動数
ディアマナWBとWSの違いをより正確に把握する上で、「振動数(cpm: cycles per minute)」は非常に重要な数値指標です。振動数はシャフトの硬さを数値化したもので、同じフレックス(例:S)でもモデルによって振動数が異なるため、フィーリングや挙動に大きな差が生まれます。シャフト選定において、スペック表記だけでなく振動数を確認することは、適正フィッティングの第一歩となります。
WBとWSの振動数比較
三菱ケミカルが公開している各モデルのデータを基にすると、以下のような振動数傾向が確認できます。ここでは「長さ45.25インチ・D2・バランス取り・ヘッド装着済み状態」での測定例をもとに記載します。
モデル | フレックス | 振動数(cpm) | 備考 |
---|---|---|---|
ディアマナWB | S | 約265〜270 | 先中調子にしては高めの数値 |
ディアマナWS | S | 約275〜280 | 中元調子の中でも高剛性設計 |
上記からわかるように、同じSフレックスでもWSの方が振動数が高く、全体剛性も高いことが見て取れます。これは単なる硬さの違いではなく、設計思想の違いにも通じています。
振動数の体感的な違い
- WB(S: 265〜270cpm)
振動数はやや低めですが、先端のしなり戻りが強調されており、スイングテンポが速いプレーヤーにはタイミングが合いやすい設計です。ミート率が高まりやすく、ヘッドが走る感覚が得られるため、スピン量を減らして飛距離を伸ばすことに寄与します。 - WS(S: 275〜280cpm)
振動数が高く、スイング全体にわたって「粘る」フィーリング。剛性が高いため、スイングプレーンが安定しやすく、方向性を重視するゴルファーに適しています。インパクトの分厚さや球の乗りを感じやすい点も特徴です。
振動数選定の注意点
振動数は「高い=優れている」ではなく、自分のスイングテンポやヘッドスピードに合っているかどうかが重要です。例えば、ヘッドスピード43m/s前後のゴルファーであれば、WBのS(265〜270cpm)は適正ですが、WSのS(275〜280cpm)は少し硬く感じて振り遅れの原因になる可能性もあります。
フィッティングでの活用
クラブフィッターは振動数を基準に、スイングとの相性を判断します。特に自分の現在使用しているシャフトとWBやWSの振動数を比較することで、乗り換え時のミスマッチを防げます。また、練習環境では測定機器があれば、自身で手元にあるシャフトのcpmを計測し、同じ振動数帯のディアマナに乗り換えることが一つの基準となります。
まとめ
ディアマナWBとWSは、同じSフレックスでも約10cpmの差があり、これが挙動やフィーリングに大きく影響します。シャフトを選ぶ際は、単なる表記の「S」ではなく、振動数という客観的な数値を確認することが、自分に合ったシャフト選びへの近道です。
使用プロ
ディアマナWBおよびWSは、発売以来PGAツアーや国内男子ツアーで使用率を高めており、その性能がトッププロからも高く評価されています。ここでは、実際にこれらのモデルを使用しているプロ選手とその使用状況を紹介しながら、実戦での評価ポイントを明らかにします。
ディアマナWBを使用するプロ
2023年のPGAツアーおよび国内ツアーでは、ディアマナWBシリーズが先に実戦投入され、複数のプロが使用を開始しました。代表的な使用プロは以下の通りです。
- キーガン・ブラッドリー(Keegan Bradley)
使用モデル:ディアマナWB 70TX
使用ヘッド:テーラーメイド ステルス2 プラス ドライバー
特徴:力強い先端挙動を活かして、高弾道かつ低スピンのボールで平均飛距離を伸ばす設計にマッチ。WBのしなり戻りの良さが、彼のハードヒッタータイプのスイングと高い親和性を示しました。 - カート・キタヤマ(Kurt Kitayama)
使用モデル:WB 60X
ツアーでの安定性と飛距離を両立させたい意図でWBを投入。先端の粘りとトルク設計が、風に強くラインを出しやすいボールに貢献しています。 - 堀川未来夢(国内男子ツアー)
国内選手の中でも早期にWBを実戦投入した一人。方向性の安定とボール初速向上の両立を評価しています。
ディアマナWSを使用するプロ
WSシリーズはWBよりも少し遅れて市場に投入されましたが、早くも男子ツアーを中心に採用されています。
- ブランドン・グレース(Branden Grace)
使用モデル:WS 70TX
PGAツアーおよびLIVゴルフでもWSを使用。中元調子らしい「粘り」がスイングリズムとフィーリングの再現性を高めており、方向性重視のプレースタイルにフィット。 - 石川遼(国内男子ツアー)
使用モデル:ディアマナWS 60S(練習ラウンドにて確認)
中元調子シャフトの中で「球の乗り」と「安定したインパクト」を両立できるWSを試用。試合での投入は状況次第だが、本人のコメントとして「タイミングの取りやすさがいい」と評価。
プロの選択傾向と実戦評価
- WBの特徴に合うプロ:飛距離を求めるタイプ。先端の走りによって、風に強く低スピンで飛ばす球筋が得意なプレーヤー。
- WSの特徴に合うプロ:コントロールと打ち出し角の安定を重視するタイプ。中元調子によって、振り心地の再現性を重視する選手に多く採用されています。
まとめ
ディアマナWB・WS両シリーズともに、ツアープロによって信頼されており、その実戦投入は年々拡大傾向にあります。特にPGAツアーでは、スピン量コントロールと方向性が両立できる点で好評を得ており、国内外問わずトッププレーヤーのニーズに応える設計であることが実証されています。プロの使用例からも、自分に合ったフィーリングや弾道特性の参考になります。
WBとBBとPD
ディアマナシリーズは三菱ケミカルが誇るフラッグシップシャフトであり、WB、BB、PDはそれぞれ異なる世代・設計思想を反映したモデルです。ここでは、ディアマナWB、BB、PDの違いを中心に、どのようなゴルファーに適しているかを明確にしながら比較していきます。
開発コンセプトの違い
- ディアマナBB(Blue Board)
2008年の発売以来、ディアマナの中でも「中元調子」の代表格として高い評価を受けてきました。先端の暴れを抑えつつ、シャフト全体の粘り感が強調されており、ダウンスイングのタイミングを合わせやすい設計です。 - ディアマナPD(Performance Distance)
2021年登場のPDは、最新素材「MR70」や「Tough-Qure樹脂」を採用し、剛性感を高めつつトルクを適度に残すことで、「飛ばして曲がらない」を両立させる新時代のモデル。手元〜中間のしなりでタメを作りやすく、フェースコントロール性が高いです。 - ディアマナWB(White Board)
WBはPDをベースにさらに低スピン化と先端剛性の強化を図った設計です。White Board系伝統の「しなり戻りによる直進性」「風に強い球筋」を現代のヘッドスピードに合わせて再設計しており、PGAツアー仕様ともいえるハードなシャフト。
調子と剛性の違い
モデル | 調子 | 剛性バランス | 弾道傾向 |
---|---|---|---|
WB | 手元調子 | 先端が最も硬い | 低スピン・強弾道 |
BB | 中元調子 | 全体がしなやか | 中高弾道・安定性重視 |
PD | 中元調子 | 中間剛性強化 | 中弾道・つかまりやすさ |
WBはディアマナ史上、最も先端剛性が高く設計されており、インパクトゾーンでのヘッドのブレを最小限に抑え、スピン量のばらつきを低減させます。BBは全体的にシャフトがしなり、タイミングの取りやすさと方向安定性を重視したモデル。PDはBBよりもやや弾き感があり、直進性が高いのが特徴です。
操作性と球のつかまり比較
- WB:操作性はやや難しく、フェースターンが少ないプレーヤーに向く。引っかけのミスが少ない。
- BB:つかまりすぎず、押し出しにも強い。バランスの取れた操作性。
- PD:最もつかまりやすく、スライス傾向のプレーヤーにも適している。
使用ヘッドとの相性
- WB:低スピン・高弾道を出したいモデル(ステルス2+、パラダイム◆◆◆)との相性が抜群。
- BB:中スピン・中弾道モデル(G430 LST、エピックMAX LS)に安定感を加える。
- PD:ややスピンが多いヘッドでも弾道を整えやすく、オールマイティ。
まとめ
ディアマナWBは先端剛性としなり戻りを強調した「直進性重視・低スピンモデル」。BBは中元調子らしいバランス型でスイングリズムが安定しやすいモデル。PDはBBの進化系として、高弾性素材の効果で飛距離とつかまりを両立しています。どれを選ぶかは、自分のスイング傾向と求める弾道イメージによって大きく異なりますが、WB=競技志向、BB=安定型、PD=中間型という位置づけが明確です。
ディアマナWBとWSの違いまとめ
ディアマナWBとWSは、三菱ケミカルのフラッグシップ「ディアマナ」シリーズにおいて、2024年に同時発表された最新シャフトです。両者は同一シリーズに属しながらも明確な性能差・ターゲットが存在し、それぞれ異なるスイングタイプや弾道ニーズに対応するために設計されています。このセクションでは、これまでの内容をもとにディアマナWBとWSの違いを項目ごとに総括し、選択の目安を提供します。
スペックと設計意図の違い
モデル | 調子 | 剛性設計 | スピン量 | 弾道傾向 | 操作性 | ターゲット層 |
---|---|---|---|---|---|---|
WB | 手元調子 | 先端剛性が高い | 非常に少ない | 強いライナー系 | 難しい | ヘッドスピード45m/s以上 |
WS | 中元調子 | 全体剛性バランス型 | 少なめ〜中 | 高さを出しやすい | 扱いやすい | ヘッドスピード42m/s前後 |
WBは「先端が硬く、低スピン・低弾道」で飛ばしたい競技志向の上級者向けです。一方でWSは「中元調子でタイミングが取りやすく、高さも出る」万人向け設計となっており、同シリーズながらターゲットは明確に分かれています。
フィーリングの違い
- WB:硬質で鋭いしなり戻り。スイング中の剛性感が強く、ミスの許容度は小さい。インパクトゾーンでのフェースブレを嫌う競技者に最適。
- WS:しなり戻りが自然で、スムーズな切り返しが可能。手元〜中間にかけて程よいしなりがあり、ボールが上がりやすいフィーリング。
飛距離性能
最大飛距離を重視するならWBの直進性と低スピン性能が効果的ですが、平均飛距離や高さ・キャリーで安定させたいゴルファーにはWSの方が適しています。特にヘッドスピードが43m/s未満の場合、WBを使うと球がドロップしやすく、かえって飛ばないケースもあります。
相性の良いプレーヤー像
- WBに合うプレーヤー
・ヘッドスピード45m/s以上
・フェースコントロールが安定している
・風に強いライナーで攻めたい
・球のつかまりを抑えたい - WSに合うプレーヤー
・ヘッドスピード42〜45m/s
・スイングテンポにバラつきがある
・球を上げたい、つかまえたい
・操作性と寛容性を両立したい
使用プロの傾向から見る比較
PGAや国内男子ツアーではWBの使用率が高く、特に「低スピンのドローボールでコントロールしたいプレーヤー」が多く採用しています。一方で、WSはLPGAやアマチュア試打会での評価が高く、スイングリズムの取りやすさとキャリー性能で人気を集めています。
結論:選び方の指針
ディアマナWBとWSの選択は、「飛ばすために何を重視するか」によって明確に分かれます。スピン量を極限まで抑えたい・強い弾道で風に負けたくないならWB。高さや寛容性、テンポの取りやすさを求めるならWSが適しています。
以下のように考えると選びやすくなります。
- WB:引っかけNG、スピン量を減らしたい、左を消したい、強弾道が欲しい
- WS:高さが欲しい、ドローボールを安定させたい、扱いやすさ重視
両者とも素材や基本構造は共通ですが、そのフィーリングと弾道にははっきりした違いがあり、シャフト選びに迷ったら必ず試打して、インパクトゾーンでの挙動や球筋の変化を自分のスイングで確認することが重要です。