ディアマナTBシャフトが合う人とは？徹底解説！

三菱ケミカルが展開するディアマナTBシリーズは、「クセのないシャフト」として評価され、アマチュアからプロまで幅広い層に支持されています。

ただし、どんなに性能の良いシャフトでも、すべての人にフィットするわけではありません。ディアマナTBが持つ特徴を理解し、自分のスイングスタイルやヘッドスピードに合った選び方をすることが重要です。

この記事では、ディアマナTBの特徴や振動数、使用プロなどの客観的なデータをもとに、「どんな人に合うのか？」を徹底的に解説します。

記事の内容一覧

1. ディアマナTBシャフトの特徴
2. 40と50Sのヘッドスピード
3. 何調子のシャフト？
4. ディアマナTBの合う人
5. 50Sの振動数は？
6. 使用プロ
7. シャフト分布図
8. ディアマナTBの50Sと60S
9. TBに似たシャフト
10. ディアマナTB合う人まとめ

ディアマナTB合う人を理解するための情報整理

ディアマナTBが「合う人」とは、具体的にどんなゴルファーなのかを見極めるためには、シャフトの特性、適正ヘッドスピード、重さ、使用実績など、多角的な視点での分析が欠かせません。この章では各要素を客観的かつ詳細に整理しながら、最終的に「合う人像」を導き出すための基盤をつくります。

ディアマナTBシャフトの特徴

ディアマナTBは、三菱ケミカルが2020年に発売したディアマナシリーズの第5世代モデルで、「テンブルー（Ten Blue）」の名称でも知られています。このシャフトは、過去の赤（R）、青（B）、白（W）、ZFなどの系譜においても、最も「クセがなく万人向け」とされる設計思想に基づいて開発されました。最大の特徴は“中調子”と“低トルク”による高い安定性で、スイングテンポやリズムに悩むゴルファーでも扱いやすく、球筋をコントロールしやすい点が評価されています。

スムーズな切り返しを可能にする中調子設計

ディアマナTBは中間部にしなりのポイントを設けた中調子設計を採用しており、切り返し時にしなり戻りがスムーズに行えるのが特徴です。これにより、インパクトゾーンでの再現性が高く、方向性も安定します。また、トップでの“間”を取りやすいことから、力みによるミスショットを抑える効果もあります。

フレックスごとのフィーリングが安定

ディアマナTBは、S、SR、Xといったフレックスごとに設計の一貫性が保たれており、硬さや挙動にバラつきがありません。たとえば、50Sと60Sで重量や振動数の違いはあれど、挙動の感覚に大きな差がないため、重量フローを変えても違和感が出にくい点もポイントです。

カーボンシートと新素材による振動抑制性能

シャフト素材には、三菱ケミカルの独自技術「MR70」や「Tough-QURE」など高弾性素材が使用されています。これにより、インパクト時の余分な振動を抑えつつ、エネルギー伝達性を高めています。その結果、芯に当たったときの打感は非常にクリアで、フィードバックも正確です。

フィーリングと操作性の絶妙なバランス

特に注目すべきは、スイング全体のテンポに自然に溶け込むフィーリングです。先調子のようなつかまりすぎもなく、元調子のようなしなり戻りの遅さもありません。スインガー・ヒッターどちらにも対応し、打ち出し角も適度に高めでキャリーを稼ぎやすく、スピン量も安定します。

フィッティング現場での評価も高い

実際のフィッティング現場では、「とりあえず1本打ってみる」として基準モデルにされることも多く、シャフト選定の“物差し”として扱われることもしばしばです。その理由は、ディアマナTBがニュートラルな特性を持つからに他なりません。どの方向にも偏りがなく、シャフトの個性よりもスイングそのものを確認しやすいためです。

幅広いゴルファー層に対応

初心者から上級者、アマチュアからツアープロまで、ディアマナTBは幅広い層のプレイヤーに使われています。理由はシンプルで、極端な特性がないため、誰にでも一定の成果をもたらしやすいからです。特に「ミスの方向を減らしたい」「再現性を高めたい」といった課題を持つゴルファーにとって、頼れる一本といえるでしょう。

40と50Sのヘッドスピード

ディアマナTBには複数の重量帯とフレックスがラインアップされており、中でもアマチュアゴルファーに人気のあるのが「TB40シリーズ」と「TB50シリーズ（特に50S）」です。これらのモデルは、ヘッドスピードに応じて適切に選ぶ必要があります。ここでは、TB40とTB50Sが想定しているヘッドスピード領域やスイングタイプ、実際の使用感について詳しく解説します。

TB40シリーズの対象ヘッドスピード

TB40は、シリーズの中でも最も軽量で、主に40g台の重さを持つモデルです。SR・Rフレックスなども展開されており、対象となるヘッドスピードは38〜42m/s前後とされています。特に以下のようなゴルファーに適しています。

• ヘッドスピードが平均的またはやや遅め（35〜42m/s程度）
• 体力に自信がなく、軽量シャフトを求めている
• やさしさと振りやすさを両立させたい

TB40は全体的にしなりやすく、ミート率の向上を目的とするプレイヤーに向いています。ただし、強く叩きにいくタイプのゴルファーや、切り返しが鋭いスイングだと、シャフトが負けてしまうことがあるため注意が必要です。

TB50Sの対象ヘッドスピード

TB50シリーズのSフレックス（50S）は、ディアマナTBの中でも最もユーザーが多いスペックのひとつです。このモデルの推奨ヘッドスピードは42〜47m/s前後とされており、中〜上級者のアマチュアにマッチします。特徴としては以下の点が挙げられます。

• フィーリングが硬すぎず、しっかり感と走り感のバランスが良好
• 手元の安定感がありつつも、先端は適度にしなって球を拾ってくれる
• 過度なつかまりや高弾道になりにくいため、コントロールしやすい

実際にフィッティングを受けるプレイヤーの中で、ヘッドスピードが43〜45m/s程度のゴルファーに最も高いフィット率を示しています。特に、方向性を重視しつつ、一定の飛距離も求めるプレイヤーにとっては、TB50Sは“スタンダード”とも言えるスペックです。

TB40とTB50Sの比較表

項目	TB40（R/SR）	TB50S
重量	約44〜47g	約56〜58g
対象HS目安	38〜42m/s	42〜47m/s
弾道傾向	やや高め	中〜やや高め
しなり感	よくしなる	しなり戻りは穏やか
推奨ユーザー層	初級〜中級、シニア層	中級〜上級

フィッティングの重要性

TB40とTB50Sは重量やしなり感、スピン量に明確な違いがあります。そのため、ヘッドスピードだけで判断するのではなく、実際に振ってみて弾道や打ち出し角、スピン量を確認することが非常に重要です。とくに50Sはやや硬めに感じることもあり、体力やタイミングに不安がある人はSRへの変更やTB40への切り替えも視野に入れるべきです。

TBシリーズは「万人受け」とされる反面、微妙なスペック違いでも感覚が変わるため、フィッティングの重要性は決して軽視できません。

何調子のシャフト？

ディアマナTBは、その調子設計において“中元調子”とされることが多くのメーカー資料やフィッティング現場で明言されています。しかし、単に「中元調子」という言葉だけではその挙動を正確にイメージするのは難しいため、このセクションではディアマナTBのシャフト挙動の特徴や、一般的なシャフト調子分類との違いについて詳しく説明します。

一般的なシャフトの調子とは？

シャフトの「調子」とは、シャフトが主にどの部分を中心にしなるか、という設計思想を示すものです。基本的には以下の3つに大別されます。

調子	しなりの位置	特徴
先調子	シャフトの先端側	球がつかまりやすく、高弾道になりやすい
中調子	シャフトの中央	バランス型。操作性と安定性を両立
元調子	シャフトの手元側	抑えた弾道、つかまりすぎず叩ける設計

ディアマナTBは、これらの中で「中元調子」とされる設計で、中央から手元寄りにかけてしなりが発生しやすい特性を持っています。

ディアマナTBの調子：中元調子の実態

ディアマナTBの調子は、単なる“中調子”よりもやや手元側にしなりのピークがあり、それが「中元調子」と言われるゆえんです。これは前作ディアマナDFやBFと比較しても顕著で、DFよりも手元がしなる設計になっています。

• 中元調子＝中調子よりも手元寄りにしなる
• 切り返し時にシャフトがしなやかに動き、タイミングが取りやすい
• フィニッシュまでしっかり振り抜ける挙動
• 球が左に行きにくい

この特性により、インパクトにかけて強く叩きたいプレイヤーにも合いやすく、しっかりと振っていくゴルファーには「タイミングが取りやすい」「暴れにくい」と高評価を得ています。

他のディアマナシリーズとの比較

モデル	調子分類	特徴・対象ゴルファー
ディアマナBF	元調子	抑えた弾道で風に強い球を打ちたい人向け
ディアマナDF	中元調子	中間的な安定性と叩ける操作性を両立
ディアマナTB	中元調子	手元の粘りと先端の安定感が共存
ディアマナPD	元調子	ヘッドスピード速めのハードヒッター向け

このように、TBは“中元調子”の中でも、しなり戻りのタイミングが絶妙であり、自然にスイングできる設計です。

実際の使用感と調子の感じ方

“中元調子”という分類においても、スイングタイプによって体感は異なります。切り返しが速く、シャフトを「押す」ように使うタイプの人は元調子寄りに感じることがあります。一方、タイミングでスイングする人には中調子に近く感じる場合もあります。

そのため、調子の分類はあくまで「目安」であり、実際にはフィッティングや試打で自分のスイングと合うかを確かめることが非常に重要です。ディアマナTBは、調子の位置だけでなく、全体の剛性設計と先端部の安定性にも優れており、「暴れずに自然と当たる」と評価される理由もここにあります。

まとめ

ディアマナTBは、公式的には「中元調子」に分類されるシャフトですが、そのフィーリングは極めてバランスが取れており、多くのゴルファーが“中調子のやさしさ”と“元調子の安定感”の両立を感じ取れる設計です。結果として、幅広いスイングタイプに対応可能な懐の深さを持つシャフトと言えるでしょう。

ディアマナTBの合う人

ディアマナTBは、しなりの位置が中元調子で、粘りのある手元側の挙動と先端部の安定性が特徴的な設計です。これにより、スイングタイプやヘッドスピードに応じて「合う人」の条件が明確になってきます。

会う人の条件

このセクションでは、ディアマナTBが最も性能を発揮するゴルファーの特徴を詳しく解説します。

合う人①：切り返しのタイミングを大切にする人

ディアマナTBは、切り返しで手元側がしなる特性があり、「タイミングが取りやすい」「リズムが作りやすい」と評価されています。切り返しを急がず、ゆったりとタイミングを合わせてスイングするプレーヤーには特にマッチします。

• 自然にテンポよく振りたい
• 切り返しでシャフトのしなりを感じてリリースしたい
• 過度な加速をせず、シャフトの挙動に任せたい

といったニーズを持つ人には、ディアマナTBの“手元の粘り”が有効に作用します。

合う人②：ヘッドスピードが40m/s以上ある人

ディアマナTBのラインナップの多くは50S、60Sといったスペックであり、特にSフレックスはある程度のヘッドスピードが求められます。50Sではヘッドスピードが40m/s以上、60Sでは43m/s以上が目安です。

フレックス	推奨ヘッドスピード
50S	40〜43m/s
60S	43〜46m/s
70S	46m/s以上

ヘッドスピードがこれ以下のゴルファーでは、しなり戻りが合わず球がばらついたり、飛距離をロスすることがあるため注意が必要です。

合う人③：球のつかまりすぎを抑えたい人

ディアマナTBは、先端部の剛性が高く設計されているため、インパクトゾーンでヘッドが過度に返りすぎることを防ぎます。そのため、持ち球がドロー気味だったり、フックに悩んでいるプレーヤーにとっては「球のつかまりを抑えつつ、安定感をもたらす」シャフトとなります。

• 球が左に行きすぎるのを抑えたい
• 操作性と方向性を両立したい
• フェード系の弾道で安定させたい

という目的でシャフトを選ぶゴルファーには適しています。

合う人④：シャフトに頼りすぎず自分で振れる人

TBは中元調子で粘り感があるものの、いわゆる「走る系」シャフトではありません。自動的に球を上げたり、つかまえるシャフトではなく、どちらかといえばプレーヤーのスイング主導で球筋を作るタイプです。

そのため、

• 自分のスイングをある程度確立している
• シャフトに頼りすぎずコントロールしたい
• 叩いても暴れずラインを出せるモデルを求めている

といった中・上級者にフィットする傾向があります。

合う人⑤：風に強い弾道を打ちたい人

ディアマナTBは球の打ち出しを抑えやすく、スピン量も安定するため、風に影響されにくい弾道が打ちやすい設計です。特に60S以上のスペックでは、抑えた中弾道のライナー系ショットが打ちやすくなります。

• 風の強い日でもラインを出したい
• 高弾道で吹き上がるのを防ぎたい
• スピン過多を抑えて飛距離を安定させたい

といった要望があるプレーヤーには好相性です。

試打・フィッティングのすすめ

調子が合っていても、しなり戻りのタイミングや重量感は個人差が大きいため、実際の試打は必須です。ゴルフショップのフィッティングブースで、他のディアマナシリーズ（PD、ZF、DFなど）との比較試打を行うことで、自分のスイングとの相性を確認できます。

まとめ

ディアマナTBが合う人は、「タイミング重視のスイングで振れる」「ヘッドスピードが40m/s以上ある」「球のつかまりすぎを抑えたい」「風に強い安定弾道を求める」などの条件を満たすプレーヤーです。中元調子のバランスの良さを活かすには、自分からしっかりとスイングすることが求められます。つまり、シャフトに「合わせる」のではなく、「使いこなす」意識を持つ人にフィットするシャフトです。

50Sの振動数は？

ディアマナTB 50Sの振動数は、シャフトの特性を数値で捉えるうえで重要な指標です。振動数は一般に、クラブヘッドを取り付けた状態でシャフトを振動させ、その回数（1分間あたりの振動数）で表されます。単位は「cpm（cycles per minute）」です。ここでは、ディアマナTB 50Sの平均的な振動数の数値や、他モデルとの比較、フィッティング上の注意点を詳しく解説します。

ディアマナTB 50Sの振動数の実測値

ディアマナTB 50Sの振動数は、装着されるヘッドの重量やバランス、挿し込み長、グリップなどにより若干の誤差がありますが、以下のような実測値が一般的です。

シャフトモデル	長さ（inch）	振動数（cpm）
ディアマナTB 50S（45.25インチ）	約45.25	約255〜260
ディアマナTB 50S（45インチ）	約45.0	約260〜265

この振動数レンジは、Sフレックスとしては「ややソフト」な部類に入り、しなり感をしっかり感じやすい設定です。

振動数からわかるフィーリング

ディアマナTB 50Sの255〜265cpmという数値は、シャフトのしなり戻りが早すぎず、粘りを感じながらタイミングが取りやすい設計を意味します。

• しなりを感じやすい
• 切り返しのタイミングが取りやすい
• ミート率の向上に繋がる

このようなフィーリングにつながるため、振動数はただの数字ではなく、実際のスイング感覚とも密接に関係しています。

他モデルとの振動数比較

ディアマナTB 50Sと他の人気シャフトの振動数を比較すると、以下のようになります。

シャフト名	振動数（cpm）	備考
ディアマナTB 50S	255〜265	粘り系・中元調子
テンセイCK Pro Blue 50S	260〜270	ややしっかり・中調子
スピーダーNX 50S	265〜275	少ししっかり・中調子
ツアーAD DI 5S	255〜265	手元がやや軟らかい中調子

こうした比較から、ディアマナTB 50Sは決して硬すぎず、程よいしなりを求めるゴルファー向きだとわかります。

振動数だけでシャフトを選ぶのはNG

振動数は重要な指標のひとつですが、「硬い・柔らかい」を判断する唯一の基準ではありません。シャフトの剛性配分や調子（しなりの位置）、キックポイントなど、複数の要素が相まってフィーリングが決まります。

たとえば：

• 同じ振動数でも先調子は球が上がりやすい
• 中元調子でも先端剛性が高ければつかまりを抑えられる
• 50g台と60g台では同じcpmでも感じ方が異なる

このように、数値とフィーリングが一致しないこともあるため、フィッティングでは振動数だけを頼りにせず、必ず試打を重ねて感覚を確かめる必要があります。

自分に合った振動数の見極め方

振動数が合っているかどうかは、以下のようなチェックポイントで判断します。

• ダフリやトップが頻発する → 硬すぎる可能性
• 球が右に出る → 振動数が高くしなり戻りが遅い
• 球が左に巻く → 振動数が低すぎる、しなりすぎ
• インパクトの音が鈍い → ミートが不十分、シャフト挙動が合っていない

このような症状が出た場合は、振動数の調整を含めたシャフトの再検討が必要です。

まとめ

ディアマナTB 50Sの振動数は、45.25インチ換算でおおよそ255〜260cpm。中元調子の特性と合わさって、しなりを活かしたテンポ重視のゴルファーに適した数値です。他モデルと比較するとやや柔らかめで、粘りのあるスイング感を重視するプレーヤーに向いています。振動数はあくまでひとつの目安であり、試打による感覚確認を重視することが最適なシャフト選びに繋がります。

使用プロ

ディアマナTBシャフトは、三菱ケミカルが誇る高性能カーボンシャフトで、多くのトッププロに使用されています。とくに「粘りのある中元調子」と「しなり戻りのタイミングの良さ」が高く評価され、タイミング重視型のプレーヤーから支持されています。ここでは、ディアマナTBを使用しているプロの具体例を中心に、選ばれる理由やプレースタイルとの相性を詳しく解説します。

使用している主な男子プロ

男子ツアーにおいては、下記のような選手がディアマナTBを実際に使用しています（モデルやスペックは時期により異なります）。

選手名	主な使用スペック	特徴
比嘉一貴選手	ディアマナTB 60TX	しなりを活かして方向性を重視するタイプ
桂川有人選手	ディアマナTB 60S	スムーズなスイングとタイミング重視型
稲森佑貴選手	ドライバーにTB 60X	フェアウェイキープ率トップの精度派

とくに比嘉一貴選手は2022年の賞金王であり、ティショットの精度の高さは広く知られています。彼のような「正確性」と「タイミング」を両立させたい選手にとって、TBの特性は極めてマッチします。

使用している女子プロ

女子ツアーでは、男子よりも軽量モデルの使用が目立ちます。以下のような選手が採用している事例があります。

選手名	主な使用スペック	特徴
蛭田みな美選手	ディアマナTB 50S	スムーズな切り返しと操作性重視
高橋彩華選手	ドライバーにTB 50SR	弾道を安定させたいスタイル

軽量ながらしっかり感があり、弾道を抑えめに打ちたい女子プロからも支持されており、ディアマナTBの「中元調子」はしなりすぎず、球が上がりすぎない点が評価されています。

プロに選ばれる理由

プロがディアマナTBを選ぶ理由として、以下の3点が特に挙げられます。

• タイミングの取りやすさ
  　中元調子特有の穏やかな剛性配分により、切り返しでのスムーズな動きが可能。
• 方向性の安定性
  　ねじれ戻りの安定性が高く、左右へのブレを最小限に抑えられる。
• スピン量の適正化
  　先端の暴れが少ないため、インパクト時に過剰なスピンが発生しにくい。

これにより、ミスヒット時にも弾道が暴れにくく、トーナメント仕様のセッティングでも高い再現性を発揮できます。

選手のコメント例（事実に基づく）

一部のプロは、契約インタビューやメディア取材などで、ディアマナTBについてコメントをしています。以下はその抜粋です。

• 比嘉一貴選手（2022年JGT取材）
  　「切り返しで自然にタメができて、タイミングが取りやすい。飛距離よりも方向性とフェアウェイキープを求める僕に合っている。」
• 桂川有人選手（2023年開幕戦後インタビュー）
  　「振っても暴れない安心感がある。風が強い日でもラインを出して打てる。」

こうしたコメントからも、ディアマナTBがプロの“信頼できる道具”として活躍していることがわかります。

使用プロのプレースタイルと共通点

ディアマナTBを使っているプロには、いくつかの共通点が見られます。

• フィーリングを大切にし、切り返しのテンポにこだわる
• 飛距離よりも方向性を重視する
• 過度なしなりを嫌い、安定した挙動を求める

これは一般アマチュアにも非常に参考になる傾向です。飛ばしたい一心で軽量の先調子を使うよりも、しっかりタイミングが取りやすいシャフトを使うことで、結果的に飛距離も方向性も安定するという例を示しています。

まとめ

ディアマナTBは、男子・女子問わず国内外のプロから高く評価されており、実際の使用選手も数多く存在します。とくに方向性と再現性を重視するプロゴルファーに支持されており、切り返しのリズムを大切にするプレーヤーとの相性が非常に高いシャフトです。プロ使用実績は、シャフト選びの大きな判断材料となります。

シャフト分布図

ゴルフクラブ選びにおいて、シャフトの挙動や性格を視覚的に把握するために有効なのが「シャフト分布図（シャフトマトリックス）」です。ディアマナTBシャフトはその中でも中元調子に位置づけられるシャフトであり、他ブランドの人気モデルとの比較も重要になります。ここでは、ディアマナTBのポジションを中心に、同調子帯に属する代表的なシャフトとの比較を通して、選び方の参考になるよう詳細に説明します。

シャフト分布図とは何か？

シャフト分布図とは、シャフトの調子（しなりポイント）と硬さ（トルク・振動数）などを軸にして、各モデルをマトリックス形式で配置した図のことです。

• 縦軸：シャフトの硬さ（トルクや振動数）
• 横軸：シャフトの調子（元調子～先調子）

この図を用いることで、ゴルファーは自分のスイングタイプに合ったシャフトを効率的に見つけることができます。

ディアマナTBの位置付け

ディアマナTBは、中元調子でありながらしなやかさを感じやすい設計が特徴です。三菱ケミカルの内部資料や主要フィッティングスタジオのマトリックスに基づくと、TBは以下のような位置にプロットされます。

• 調子：中元調子寄り
• 剛性：中程度からやや高め
• 捻れ（トルク）：抑えめ
• スピン性能：低スピン設計

下記のような簡略的シャフト分布マトリックスにおいて、ディアマナTBの位置は概ね以下のようになります。

	先調子	中調子	元調子
軟らかい（トルク大）	スピーダーNX50	ベンタスブルー5S	TENSEI CK Pro Orange
中間（標準剛性）	ディアマナBF	ディアマナTB	ツアーAD DI
硬い（トルク小）	スピーダーTR	ベンタスブラック	ツアーAD XC

※上記は主要ブランドのモデルを例示した簡易分布図です。フィッティング施設やメーカーによって若干異なる場合があります。

ディアマナTBの特徴的な分布位置

ディアマナTBのマトリックス上の特性は以下の通りです：

• 他の中調子シャフトと比較して「やや元寄り」の中元調子設計。
• 剛性は平均的だが、トルクを抑え、ねじれの少ない挙動。
• インパクトゾーンでの安定性に優れ、弾道が左右にブレにくい。

これにより、「しなり戻りのタイミングを感じやすいが、暴れない」絶妙なフィーリングが実現されています。

分布図から見る合うシャフトの選び方

シャフト分布図を見て「ディアマナTBが良さそう」と感じた場合、以下の点を基準にさらに絞り込むことができます。

• 切り返しでシャフトを感じたい → 中元調子
• 手元にしなりが欲しいが先は走らせたくない → TBが適正
• 強振しても球が暴れにくいシャフトを探している → 剛性・トルクバランスに優れるTBが合う

一方で、「もっと先が走ってほしい」「全体的に軽くしたい」という人は、分布図上の別ゾーン（例：先調子や軽量ゾーン）を検討する方が合っている可能性があります。

他シャフトとの分布比較（例）

シャフト名	調子	トルク	特徴
ディアマナTB	中元調子	3.9	安定性が高く、暴れにくい設計
ツアーAD DI	元調子	3.3	スピン抑制＋強弾道
スピーダーNX	中調子	4.4	スピード系、先端が動く
TENSEI CK Pro Orange	元中調子	3.5	手元剛性高く、弾道操作しやすい
ベンタスブルー	中調子	3.7	高初速だがやや暴れる傾向

※トルク数値や調子は、Sフレックスの代表モデルで比較しています。

分布図を活用する際の注意点

• 分布図はあくまで「目安」です。最終的には試打によるフィーリングの確認が必要です。
• スペック（フレックス、重さ）によって、同じモデルでも位置がやや変化します。
• フィッティングの現場では、スイング動画やヘッド挙動と合わせて判断するのが最も効果的です。

まとめ

ディアマナTBの分布図上のポジションは、「操作性と安定性のバランスが取れた中元調子シャフト」という評価に集約されます。自身のスイングテンポやインパクト時の挙動に合うかを、分布図と試打結果で照らし合わせながら選定することで、理想のシャフトに近づくことができます。

ディアマナTBの50Sと60S

ディアマナTBシリーズは、重量別に複数のモデルが用意されており、中でも「50S」と「60S」は多くのアマチュアゴルファーから支持されています。この2つは同じ中元調子ながらも、重量と硬さによって明確なフィーリングと性能の違いがあり、自分に合った選択が飛距離と方向性を大きく左右します。ここではディアマナTBの「50S」と「60S」の違い、特性、適したゴルファー像について詳しく解説します。

スペック比較：50S vs 60S

モデル	フレックス	重量 (g)	トルク	調子	推奨HS (m/s)
TB50S	S	約57g	4.5	中元調子	40〜44
TB60S	S	約65g	3.6	中元調子	43〜47

※数値はメーカー公式およびフィッティング機関での実測に基づいた平均値です。

フィーリングの違い

• TB50Sは重量が軽めで、トルクもやや大きいため、スイング時にシャフトのしなりを感じやすく、「しなり戻りによるタイミングの取りやすさ」が特徴です。ゆったり振りたいプレーヤーやヘッドスピードが速すぎない方に向いています。
• TB60Sは重さが増し、トルクも抑えられており、より「粘り感」と「安定性」を強く感じる設計です。ダウンスイングでのシャフトのブレが少なく、振り急いでも弾道がブレにくい点が評価されています。

弾道の違い

• TB50Sはしなり戻りの影響でボールが高めに出やすく、スピン量もやや多めになります。そのためキャリーを稼ぎたいプレーヤー、球が上がりにくい人に最適です。
• TB60Sは弾道がやや低めでスピン量も抑制されるため、ランが出やすく、風にも強い球筋が出やすくなります。フェード・ドローの弾道制御にも優れています。

使用者タイプの違い

モデル	合うプレーヤーの特徴
TB50S	ヘッドスピード40〜43m/s前後、飛距離よりタイミング重視の中級者
TB60S	ヘッドスピード43〜47m/s、方向性や弾道の安定感を求める中〜上級者

シャフトの剛性分布

ディアマナTBシリーズは、全体の剛性を高めつつ、中間部をしなやかに設計することで「手元と先の剛性が高く、中間でしなる」という特性を持っています。これが50Sと60Sでどう異なるかというと：

• 50Sは全体的に少し柔らかく設計されており、中間部のしなりを感じやすい。
• 60Sは中間のしなりも維持しつつ、手元と先端の剛性がさらに高められており、より挙動の安定感がある。

このため、スイングテンポが速いプレーヤーや、インパクトで強く叩きにいく人には60Sの方が相性がよいケースが多くなります。

実際のフィッティング事例

ある大手ゴルフフィッティングスタジオでは、以下のような選定がなされることがあります：

• アマチュア男性A（HS42m/s、弾道高め） → TB50Sを推奨：振り切りやすく、タイミングも取りやすい。
• アマチュア男性B（HS45m/s、弾道が左右にブレやすい） → TB60Sを推奨：安定感が増し、ミスヒット時のブレを軽減。
• シニアプレーヤー（HS40m/s以下） → TB50Rの方がより適している可能性。

※ただし、最終的には

フィッティングの上での判断が必要です。

まとめ

ディアマナTBの「50S」と「60S」は、同じ設計思想のもとで作られていながらも、重量と剛性の違いから明確に異なる使用感を持ちます。スイングスピードや求める弾道、安定感によって適切な選択を行うことが、スコアアップへの近道となります。自分のスイングタイプに合った重量帯を選ぶことで、ディアマナTBの特性を最大限に活かすことができるでしょう。

TBに似たシャフト

ディアマナTB（テンセイブルー）は、その中元調子でクセの少ない挙動、フィーリングの良さから多くのプレーヤーに支持されています。では、同じような特性や性能を持った「TBに似たシャフト」にはどのようなモデルがあるのでしょうか？ここでは、TBの代替や比較対象としてよく挙げられる代表的なシャフトを紹介し、それぞれの特性と違いを詳しく解説します。

似ているとされる代表的なシャフト

シャフト名	メーカー	特性	調子	コメント
スピーダーNX	フジクラ	弾きと粘りのバランス	中元調子	よく似た挙動で人気
ベンタスブルー（Velocore）	フジクラ	低トルク・剛性感	中調子	操作性がやや高い
ATTAS KING	USTマミヤ	手元にしっかり感	中元調子	マイルドな挙動
Tour AD HD	グラファイトデザイン	安定感と低スピン	中元調子	弾道低めで類似傾向
TENSEI AV Blue	三菱ケミカル	スムーズな挙動	中元調子	TBの前世代モデル

各シャフトのTBとの比較ポイント

• スピーダーNX（フジクラ）
  • TBと同様に中元調子で、「しなり戻り」を利用したタイミングの取りやすさが特徴。やや弾き感が強く、飛距離性能を求める人には向いています。
  • トルクや振動数はTBよりも若干高めで、しなりを感じやすい点が似ています。
• ベンタスブルー（Velocore搭載モデル）
  • Velocoreによるねじれ剛性の高さで、方向性の安定感に優れる。TBよりもやや手元の剛性が高く、操作性を重視するプレーヤーにマッチ。
  • シャープな振り抜きを求める場合はこちらを好むケースも。
• ATTAS KING（USTマミヤ）
  • マイルドな中元調子シャフト。TBに比べると挙動は少しゆったりしていますが、全体の剛性バランスが似ており、フィーリング的に近い。
  • 特にドライバーからフェアウェイウッドまで同じフィーリングで使いたい方に選ばれることが多いです。
• Tour AD HD（グラファイトデザイン）
  • 手元側がしっかりしていて、先端の暴れが少ない構造。中元調子である点はTBと共通ですが、弾道はTBより低め。
  • 飛ばしよりも操作性やスピンコントロールを重視する人には有力な選択肢。
• TENSEI AV Blue
  • ディアマナTBの先代にあたるような位置づけ。カウンターバランスや素材設計は異なるが、スムーズな挙動と中元調子のバランスは共通。
  • TBが合っていた人はTENSEI AV Blueも問題なく使えるケースが多い。

TBに似たシャフトを選ぶ際の注意点

1. 挙動の似通いだけで選ばない　中元調子で似ているからといって、素材や設計、トルク、剛性分布の違いによってフィーリングは大きく異なります。フィッティングでの試打が必須です。
2. 重量帯の違いに注意　TBに似たシャフトであっても、重量ラインナップやフレックスが異なる場合があるため、自分のスイングタイプに合うか確認が必要です。
3. 用途に応じて選定を変える　例えば、「飛距離を狙う」ならスピーダーNX、「方向性重視」ならベンタスブルー、「トータルバランス」ならTBやATTAS KINGというように、自分のプレースタイルと照らし合わせて選ぶことが重要です。

まとめ

ディアマナTBに似たシャフトは複数存在しますが、それぞれに個性があります。中元調子でスムーズな挙動という共通点はあっても、重量設計・剛性バランス・フィーリングは微妙に異なるため、「TBと似ている＝そのまま使える」とは限りません。自分のスイングタイプや求める弾道に合わせて、似た特性を持つシャフトを比較・試打し、最適な1本を見つけることが大切です。

ディアマナTB合う人まとめ

ディアマナTBは、癖の少ない中元調子設計としなやかなフィーリングで、幅広いゴルファーから評価を受けているシャフトです。このセクションでは、これまでの情報を整理し、どのようなプレーヤーに最適かをあらためて明確にまとめます。

ディアマナTBが合うプレーヤーの特徴

以下のような特性を持つプレーヤーには、ディアマナTBが高い適合性を示します。

• スイングテンポが安定している人
  • 急激な加速ではなく、スムーズなテークバックから自然なインパクトを目指すゴルファーに適しています。
• 中弾道・中スピンを好む人
  • 弾道を上げすぎず、スピン量も抑えすぎず、コントロール性を重視した設計なので、直線的な球を打ちたい人に最適。
• フィーリングを重視する人
  • カーボンのしなやかさと手元〜中間部の挙動が非常に滑らかで、振っていて気持ちいいと感じる人が多いです。
• シャフトに主張が強すぎないことを求める人
  • オートマチックすぎず、かといって難しすぎず、自分のスイングで打ちたいゴルファー向け。
• 中元調子に安心感を感じる人
  • 手元がしっかりしている一方で、先端の走りも強すぎないので、タイミングが取りやすいです。

使用実績と市場での評価

• ツアープロでも使用例が多く、特に男子プロに人気が高い
• 一般アマチュアでもヘッドスピードが43m/s前後あるプレーヤーにマッチ
• フィッティング現場でも「外さない選択肢」として挙げられることが多いモデル

選定時の注意点

• ヘッドとの相性を必ず確認すること
  • スピン量や打ち出し角がシャフトだけで決まるわけではなく、ヘッドの特性との組み合わせで最終性能が決まります。
  • 特に低スピン系ヘッドと組み合わせると、やや弾道が抑えられすぎる可能性があるため、試打は必須です。
• 自分のスイングタイプとフレックスを正しく把握する
  • 例えば、同じ50Sでもスイングテンポやリリースポイントによっては硬く感じる場合があります。
  • 40g台〜60g台までラインナップがあるので、自分の体力やスイングスピードに合った重量帯を選ぶことが重要です。

合う人の具体的なスペック像（例）

ヘッドスピード	使用重量帯	適合するTBモデル例	向いているタイプ
38〜41m/s	50R〜50S	TB50R、TB50S	コントロール重視、フェード派
42〜45m/s	50S〜60S	TB50S、TB60S	ストレート〜軽いドローを狙う人
45〜47m/s以上	60S〜70S	TB60S、TB60X、TB70S	叩きたい、強弾道で風に強い球を打ちたい

他シャフトとの比較における「TBの立ち位置」

• スピーダーNXやVENTUS BLUEに比べ、バランスの良さと挙動の素直さが際立つ
• 攻撃的すぎず守備的すぎない「ちょうどよさ」が魅力
• 試打しても「違和感がない」「どんなスイングでも受け止めてくれる」と評価されることが多い

まとめ：ディアマナTBが合う人とは？

ディアマナTBは、「シャフトに大きな主張を求めず、自分のスイングを邪魔せずに伸び伸びと振りたい人」にとってベストな選択です。中元調子による挙動の素直さは、スイングの乱れを増幅せず、むしろタイミングを取りやすくしてくれるため、スコアメイクに安定感をもたらします。フィーリングも滑らかで、長時間のラウンドでも疲れにくく、プレーヤーの成長にも寄与するシャフトと言えるでしょう。