
アッタスキングは、その独特の挙動と弾きの強さから幅広いゴルファーに注目されているシャフトです。しかし、同じアッタスキングでも重量帯やフレックスによって適正なヘッドスピードが大きく異なります。
この記事では「アッタス キング ヘッド スピード 別」というキーワードを軸に、スペックの見方、他シャフトとの比較、38〜45m/sのヘッドスピード帯での最適モデルを詳細に整理します。特に5SX・4X・6Sといった代表的な重量帯から、実際の挙動や相性の良いゴルファー像までを具体的に解説。
さらにスライサーへの適性や、38m/s帯のゴルファーが失敗しない選び方まで、深掘りしてお伝えします。
記事の内容一覧
- アッタスキングは何調子か?
- 5SXと4Xと6Sのヘッドスピード
- ダイナミックゴールドツアーイシューS200のヘッドスピード
- 振動数
- アッタスキングヘッドスピード別
- ヘッドスピード38と40と42と45
- スライサー
- 38m/sのゴルファーにおすすめシャフト
- アッタスキングヘッドスピード別まとめ
目次
アッタスキングヘッドスピード別の基準と特徴まとめ
アッタスキングは中元調子系の挙動を持ちながら、先端の戻りが強く、ミート率を高めたいゴルファーに適したモデルです。5SX・4X・6Sなど重量帯によって振り心地や適正HSが変わるため、この記事ではそれぞれの特徴と適正帯を詳細に解説します。またスチールシャフトの代表格であるDGツアーイシューS200とのHS比較や、振動数の基準値も紹介し、38〜45m/s帯のどこで何を選ぶべきかを分かりやすくまとめます。
アッタスキングは何調子か?
アッタスキングは一般的に「中元調子」と分類されるモデルです。シャフトのしなりが中間から手元寄りに感じられるため、切り返しでしなりを待ちたいタイプのゴルファーに適しています。ただし特徴的なのは、先端剛性は十分にありながら戻りが速く、フェースがスクエアに戻りやすい点です。これによって弾道の強さと直進性を両立させやすく、操作性よりも安定性を求めるプレーヤーに評価されています。
中元調子のメリット
- 切り返しのタメが作りやすい
中元調子はスイングテンポがゆっくりでも急ぎ気味でも扱いやすく、トップでの間を作りやすい特性があります。 - インパクトの再現性が高い
手元側がしっかりしているため、ダウンスイングで余計なしなり戻りが起きにくく、打点や軌道のズレを減らしやすい構造です。 - 叩いても左にいきにくい
左へのミスを嫌うゴルファーは中元調子を好む傾向があります。
アッタスキング特有のポイント
- 先端剛性が高く球の暴れが少ない
中元調子モデルでも先端が柔らかいとつかまり過ぎますが、キングは先端がしっかりしているため左への極端なミスが出にくい設計です。 - 中間部の弾きが強く初速が出やすい
中間に特徴的なたわみポイントがあり、フェースの戻りスピードが速く、初速の出やすいモデルとして評価されています。 - 直進性の高さがドライバーとの相性を広げる
特に重心角の大きい現代ドライバーでも過度につかまり過ぎず、ヘッドの挙動をコントロールしやすい利点があります。
総じて、アッタスキングは「叩けるけどつかまり過ぎず、強い球が出る中元調子シャフト」と言えます。中級〜上級者で、ヘッドスピードが40m/s以上あるプレーヤーが最も性能を引き出しやすい傾向です。
5SXと4Xと6Sのヘッドスピード
アッタスキングを選ぶ際、最も悩むのが重量帯とフレックスの選び方です。特に5SX・4X・6Sは使用者が多く、ヘッドスピード帯も明確に分かれやすい代表的なスペックです。ここではそれぞれの特徴と、実際にどのHS帯が適しているのかを具体的に整理します。
5SXの適正ヘッドスピード
5SXは軽量帯でありながら中元調子らしい安定した挙動を維持しており、ヘッドスピード42〜45m/s前後のゴルファーが最も扱いやすい傾向にあります。中間部のしなりが強調されるため、振り抜きやすさと飛距離性能が両立し、ミート率が高い人ほど恩恵を感じやすいモデルです。
4Xの適正ヘッドスピード
4Xはアッタスキングの中でも非常に軽量でありながら硬さがあるため、41〜43m/s程度のスピード帯が基準です。軽くても叩きたいゴルファーや、テンポが速いプレーヤーに向いています。ただし軽量×Xであるため、体幹の動きが強すぎるプレーヤーだとタイミングがシビアになることがあります。
6Sの適正ヘッドスピード
6Sはアッタスキングの中で最も万人向けで、43〜47m/sのスピード帯にフィットします。しなり感が明瞭で、強打してもつかまり過ぎず、球の強さがしっかり出るモデルです。ミート率が高ければHS41〜42m/sでも使いこなせるケースはありますが、多くの場合はある程度叩けるプレーヤー向けになります。
まとめ:5SX・4X・6Sの基準
- 4X:41〜43m/s(軽くて叩きたい人)
- 5SX:42〜45m/s(安定性+飛距離のバランス)
- 6S:43〜47m/s(叩けるプレーヤー向け)
このように、重量帯とフレックスにより必要なスピードが明確に変わるため、ヘッドスピード基準での選び分けが極めて重要です。
ダイナミックゴールドツアーイシューS200のヘッドスピード
ダイナミックゴールドツアーイシューS200(DG TI S200)は、重量約129g前後、手元調子のスチールシャフトとして多くの上級者に使用されているモデルです。ドライバー用カーボンシャフトとはまったく別物であり、そのため同じ「S」でも必要なヘッドスピードは大きく異なります。ここではツアーイシューS200を振り切るための基準ヘッドスピードと、アッタスキングとの関係性について詳しく整理します。
DGツアーイシューS200の適正ヘッドスピード
DGツアーイシューS200を使いこなすためには、アイアンでのヘッドスピードが最低でも40m/s前後は必要とされます。これはドライバー換算ではおよそ43〜46m/sに相当し、平均的なアマチュアゴルファーよりやや速い帯域になります。
なぜこのHS帯が必要かというと、S200は手元側だけでなく全体剛性が高く、重量もあるため、シャフトを十分にしならせて戻すには強い体幹と適切なスピードが求められるからです。もしHSが不足した状態で使用すると、球が上がらない、右に出やすい、飛距離が落ちるといった典型的な症状が出ます。
ドライバーのヘッドスピードとの比較

一般的に、アイアンのHSはドライバーより3〜5m/s程度遅くなります。この差から、ドライバーのHSが43m/s未満の場合、S200は「ややオーバースペック」になりやすく、特にロングアイアンやハーフショットで扱いにくさが出ます。
逆にドライバーが45m/s以上のゴルファーであれば、S200は十分にしなりが作れ、球の強さやスピン量の安定感を得やすいモデルです。
アッタスキングとの関連性
アッタスキングは中元調子で、全体の重量もモデルごとに変わります。これに対してS200は手元調子×重量級という組み合わせのため、スイングの感覚は大きく異なるものの、「HSが必要」という共通点はあります。
- ドライバーHS43〜45m/s → キング5SX・6S、アイアンS200がフィットしやすい
- HS40〜42m/s → キングはOKだが、S200は重くて硬い可能性が高い
これらから、S200を使用しているゴルファーがアッタスキングを選ぶ際は、通常よりワンランク上の重量帯でも振れるケースが多く、6Sや5Xを選んでもミスマッチになりにくい傾向があります。
まとめ
DGツアーイシューS200は、アイアンHS40m/s・ドライバーHS43m/s以上のプレーヤーが安定して使えるモデルです。ドライバーHSが遅めのゴルファーは、アッタスキングならしなりを活かしやすいものの、S200は負荷が大きくなるため慎重な選択が必要になります。
振動数
振動数はシャフト選びにおいて重要な客観指標であり、「硬さ」を数値として比較できる唯一の尺度です。アッタスキングの特性を理解するうえでも欠かせない項目です。ここでは振動数の基礎、アッタスキングの実測値の傾向、5SX・4X・6Sがどの程度の硬さに相当するかを整理していきます。
振動数とは?
振動数(cpm:cycles per minute)は、シャフトを一定条件で固定し、先端に重りを付けて揺らした際の1分間あたりの振動回数のことです。この数値が高いほどシャフトは硬く、低いほど柔らかいと判断できます。
- 300cpm付近:R〜SR帯
- 310〜320cpm:S帯
- 325cpm以上:X帯の硬さに近い
あくまで一般的な目安で、シャフト重量や調子、先端剛性の違いによって体感は大きく変わります。
アッタスキングの振動数の傾向
アッタスキングは中元調子で全体剛性が高いため、同重量帯・同フレックスでも相対的に「硬め」に出る傾向があります。
代表モデルの一般的な振動数目安は下記の通りです(45.25インチ換算の一般的な測定値の範囲)。
- 4X:325〜330cpm
- 5SX:315〜325cpm
- 6S:315〜320cpm
上記の通り、4XはX相当の硬さで、軽量の割にしっかりした剛性が特徴です。一方で5SXは数値こそS帯ですが、体感としては中間部の戻りが強く、Xほどではないものの「しっかりめのS」と感じるゴルファーが多いモデルです。
振動数とヘッドスピードの関係
振動数は自分のHSだけでなく、テンポやトップの間の長さによってフィット感が変わります。
- テンポが速い → 高振動数(硬め)が合いやすい
- ゆったりスイング → やや低振動数(柔らかめ)が扱いやすい
- 叩くタイプ → 振動数は高めでもOK
- 押し込むフェード hitter → しっかりした振動数との相性が良い
アッタスキングは先端戻りが速いモデルのため、振動数が高いスペックでもインパクト前にスクエアに戻りやすく、フェースコントロールがしやすい点も特徴です。
アッタスキングを振動数で選ぶ際の基準
- HS40〜42m/s → 5S〜5SR帯だが、キングでは5SXが許容範囲になるケースもあり
- HS42〜45m/s → 5SXまたは6S
- HS45m/s以上 → 6Sまたは6X(キングのラインナップ範囲で)
アッタスキングは「振動数以上に体感がしっかりしている」モデルであるため、数値だけに頼らず、重量帯や調子との複合で判断することが重要です。
アッタスキングヘッドスピード別
アッタスキングを選ぶ際に最も重要になるのが「ヘッドスピード別の最適スペック」です。同じアッタスキングでも4X・5SX・6Sでは挙動が大きく異なり、適正HSから外れると弾道のズレ、打点の散り、初速低下などが顕著に現れるため、まずは「どのHS帯でどのスペックが最も性能を引き出せるか」を整理することが欠かせません。ここではアッタスキングの代表的なモデルが、それぞれどのHS帯に向いているのかを実測値やクラブフィッターの一般的な傾向に基づき詳細にまとめていきます。
HS帯ごとのざっくり基準
アッタスキングは中元調子系の剛性感が強いため、一般的なシャフトより「ワンランク上の硬さでも扱える」ケースが多いのが特徴です。具体的には下記のような基準に分類できます。
- 4X:41〜43m/s
軽量でありながら剛性感の高いモデルで、テンポが速いゴルファーや叩きにいくタイプに向いています。 - 5SX:42〜45m/s
最も汎用性が高く、弾き・安定性・方向性のバランスが良いスペック。平均的なアマチュアで強めに振れる人にフィット。 - 6S:43〜47m/s
重量があるぶん軌道が安定し、叩いても左に行きにくい。ドライバーのHSが速めで、体の強いゴルファー向け。
これらの基準はアッタスキング独自の「中間の戻りの強さ」「先端の剛性の高さ」に基づいており、単純な硬さではなく“挙動としてのしなり戻りやすさ”を加味した選び方が重要になります。
HSが合わないとどうなるか?
アッタスキングは挙動が明確なシャフトのため、HSと合わないと典型的なミスが出ます。
- HS不足(柔らかく感じる)
→ シャフトが戻り切らずプッシュアウト、球が上がらない、初速が出ない - HS過多(硬く感じる)
→ 切り返しでしなりが作れず、右方向のミスが増える、スピン量過多
特に5SXと6Sでは重量差・剛性差が大きく、HSが2m/s違うだけでフィーリングが大きく変わることもあります。
フィッティング現場でよくある組み合わせ
- HS42〜43m/s → 5SXがもっとも無難で安定しやすい
- HS44〜45m/s → 5SXか6Sのどちらかで悩むケースが多い
- HS45m/s以上 → 6Sでしなりを感じながら強い弾道が出る
これらは実際の試打現場で多いパターンで、アッタスキングは先端挙動が暴れにくいため、一般的な「Sだと軟らかいかも?」という心配が起きにくい特徴があります。結果として、通常よりワンランク硬め・重めでも使いこなしやすい傾向が確認されています。
まとめ
アッタスキングは「HS同じでもテンポ・切り返しタイプ・体幹量によって選択が変わる」シャフトですが、ヘッドスピードを基準とすると5SXと6Sの境界が最も重要になります。HS42〜45m/s帯のゴルファーは特に恩恵を受けやすく、適正モデルを選ぶことで強い中弾道と直進性の高い球を安定して打ちやすくなります。
ヘッドスピード38と40と42と45

ここからはヘッドスピード帯を「38m/s・40m/s・42m/s・45m/s」の4つに分け、アッタスキングがどのようにフィットするのか、どのスペックが適しているのかを具体的に解説します。アマチュアの9割以上がこの帯域のいずれかに当てはまるため、ここを理解しておくことで、自分の最適スペックが非常に明確になります。
HS38m/sのゴルファー
38m/sはアマチュアに最も多い帯域で、ミート率次第で200〜220y前後が出るスピードです。アッタスキングは全体的にしなり戻りが速く、先端も強いため、5SXでも硬く感じるケースが多いのが特徴です。実際には4SRや5Sあたりが理想ですが、キングはラインナップ的に選択肢が限られるため、38m/sのゴルファーがキングを使う場合は「重量よりもしなり感を優先」して選ぶ必要があります。
- しなりを感じられる → ミート率向上
- 重量が重いと → ダフリ・振り遅れ・右へのミス増加
そのため、38m/s帯ではアッタスキング自体がややハード寄りになりやすいことを理解して選択するのが重要です。
HS40m/sのゴルファー
40m/sは多くのアマチュアの中でもやや上の帯域で、アッタスキングの性能を引き出しやすい層です。具体的には5S〜5SXの境界線で、5SXを十分に使える可能性が高まるスピード帯になります。
- ミート率が高い → 5SX
- 少し前に振り遅れやすい → 5S系
- 叩きにいくタイプ → 5SXで問題なし
中元調子をうまく活かせるため、弾道の強さが出やすく、キャリーとランのバランスも良好になります。
HS42m/sのゴルファー
42m/sになるとアッタスキングの「美味しいゾーン」に入り、もっとも多くのフィッターが5SXを推奨する帯域になります。42m/sでは中間部のしなりと先端の強さが適度に働き、直進性と初速が両立しやすい点がメリットです。
- 左に行きにくい
- 中弾道で強い球が出る
- しなり戻りのスピードを活かしやすい
この帯域で6Sを使う人もいますが、体幹が強く叩くタイプでなければ、やや振り重く感じるケースもあります。
HS45m/sのゴルファー
45m/sは上級者帯に入り、6Sの性能を最大限に発揮できる層です。45m/sで5SXにするとインパクトで暴れたり、弾道が低くなったりすることがあり、ほとんどの場合で6Sが安定しやすい選択になります。
- 叩いても左に出ない
- 高初速で飛距離を最大化
- 重量による軌道安定性が非常に大きい
トッププロやHSの速い競技ゴルファーもこの帯域では6S以上を選んでいることが多く、アッタスキングとの相性が非常に良好です。
まとめ
- 38m/s → キングはややハード寄り、軽量・柔らかめが無難
- 40m/s → 5SXまたは5S、どちらも選択肢に入る
- 42m/s → ベスト帯域、5SXが最適
- 45m/s → 6Sが最も安定し性能を最大化
HS別でここまで明確に分かれるシャフトは多くないため、アッタスキングはスペック選びの重要度が非常に高いモデルだと言えます。
スライサー
スライサーにとってシャフト選びは弾道を大きく改善できる重要ポイントです。アッタスキングは中元調子でしなり戻りが速く、先端剛性が高いため「スライスに悩むゴルファーとの相性がどうなのか?」という点が気になる人は非常に多いです。ここでは、スライスの原因とシャフトが果たす役割、そしてアッタスキングがスライサーに向く・向かないケースを詳細に分析します。
スライスが起きる主な原因
スライスは大きく分けて以下の3つの原因で発生します。
- フェースが開いて当たる(フェースアングル)
- アウトイン軌道でカット軌道になる(軌道の問題)
- インパクトでロフトが増えすぎる(スピン過多)
スライスがシャフトだけで完全に改善することはありませんが、「フェースの戻りの早さ」「インパクトのタイミング」「打点位置の安定」には大きく関わるため、シャフトの選び方でスライス度合いが大きく変わることは多くのフィッティング現場で確認されています。
アッタスキングはスライサーに向いているのか?
結論から言えば、スライサーの中でもタイプによって向き・不向きが分かれるシャフトです。
向いているスライサー
- 切り返しが速いタイプ
- 叩きにいくタイプ
- フェースが開くが、力は強めでHSもそれなりにあるタイプ
- インパクトで球が浮きやすいスライサー
アッタスキングは中間部のしなり戻りが速く、先端が強いため「フェースの戻りが遅いタイプ」には相性が良く、右へのミスが軽減しやすい傾向があります。特にHS42m/s以上であれば、5SXや6Sはフェース向きが安定しやすく、スライスを軽減する方向に作用します。
向いていないスライサー
- スイングテンポが非常にゆっくり
- 切り返しでしならせられない(シャフトが動かない)
- HSが38〜40m/sで非力なタイプ
- 極端なアウトイン軌道によるスライスが原因のタイプ
アッタスキングはしなり戻りが速いモデルのため、ゆったり振るタイプやしなりを使えないタイプは、逆にフェースが開いたまま戻らずに右に出やすくなることがあります。特に38m/s前後では5SXや6Sはオーバースペックになりやすく、スライスが悪化する可能性が高いです。
スライサーに必要なシャフトの特徴
一般的に、スライサーに合いやすいシャフトは以下の通りです。
- 先端がやや動く(フェースターンしやすい)
- しなり戻りのタイミングが遅すぎない
- 重量が重すぎない(振り遅れ防止)
- トルクがそこまで低すぎない(右へ押し出す動きの減少)
アッタスキングは先端剛性が高くトルクも控えめなため、上記条件の一部と反対になりやすく、スライサー全員に合う万能モデルではありません。ただし、HSが速く切り返しが強いタイプのスライサーには効果が高く、右のミスが減るケースは非常に多いモデルです。
スライサー×ヘッドスピード別の適正
- 38m/s → キングは硬すぎる可能性大。スライス悪化の懸念。
- 40m/s → 5S帯があれば理想だが、キングはややしんどいことが多い。
- 42m/s → 5SXで右抑制効果が出やすい。
- 45m/s → 6Sが最も直進性を生み、スライスを抑える。
まとめ
アッタスキングがスライサー全員に向くわけではありませんが、HSが42m/s以上で、叩いてフェースを返すタイプのスライサーには非常に効果的なシャフトです。一方で非力スライサーやシャフトをしならせにくいスイングでは、キングの剛性が裏目に出る可能性があるため注意が必要になります。
38m/sのゴルファーにおすすめシャフト
ヘッドスピード38m/sはアマチュアで最も多い帯域であり、このスピード帯では「アッタスキングがややハード寄りになる」ことを理解したうえでシャフト選びをする必要があります。ここでは、38m/sのゴルファーに向くシャフトの特徴、アッタスキングを使う場合の注意点、そしてキング以外に適したモデルの方向性を詳しく説明します。
HS38m/s帯の悩みの特徴
38m/sのゴルファーは、次のような悩みを抱えやすい傾向があります。
- ボールが上がりにくい
- 右へ抜けやすい(フェースが開く)
- 軽いシャフトだと暴れ、重いシャフトだと振り遅れ
- ミート率が安定しない
- 中元調子シャフトが硬く感じやすい
この帯域は、まさに「軽すぎても重すぎても難しい」ゾーンであり、シャフト性能の影響を受けやすいことが特徴です。
38m/sのゴルファーに必要なシャフトの特徴
- 重量50g前後(軽すぎず重すぎず)
- 中調子〜先中調子(しなりを感じられる)
- トルクはやや多め(つかまりやすい)
- 先端は硬すぎない(右へのミス軽減)
これらの条件を満たすことで、ヘッドスピード不足によるフェース開きや球の上がらなさを改善できます。
アッタスキングは38m/sで使えるのか?
結論:かなり条件が狭いが、使えなくはない。
ただし、
- 5SX → かなり硬い
- 6S → ほぼ不可能
- 4X → 軽量だが剛性が強く硬め
という特徴があるため、適正よりワンランク柔らかい(しなりを感じられる)スペックが理想になります。しかしアッタスキングには4Sや5Sなどの柔らかい設定が少ないため、38m/sで使うなら「どうしてもキングにしたい場合」に限って選ぶイメージです。
38m/sでアッタスキングを使いたい場合の選択基準
- どうしてもキングを使いたい → 4Xを短尺で使う(44.75インチなど)
- 軽量で振りやすくしたい → 4Xでバランス軽めに調整
- スライスが強い場合 → キング以外を推奨(先端が動くモデルが好相性)
38m/sで相性の良いシャフトの方向性
※モデル名を挙げると架空情報の誤記リスクがあるため、特性の方向性を述べます。
- 先中調子の50g台
- トルク3.8〜5.0
- 先端やや動くタイプ
- 中間部に適度な剛性があるタイプ
これらが38m/sゴルファーの弾道を最も安定させます。
まとめ
ヘッドスピード38m/sのゴルファーは、アッタスキングの剛性感が強く出やすいため、原則として「キングはややハード寄り」と認識したうえで選択するのが安全です。それでも使いたい場合は4Xを基準に、短尺・軽量バランスなどで調整すると扱いやすくなります。基本的には中調子〜先中調子の50g台が最も結果が安定する帯域です。
アッタスキングヘッドスピード別まとめ
アッタスキングは中元調子特有の「タメが作りやすい剛性感」と「しなり戻りの速さ」を備え、ヘッドスピード帯ごとに求められる挙動に柔軟に対応できるシャフトです。ここまで各ヘッドスピード帯(38m/s、40m/s、42m/s、45m/s)で求められるフィーリングやフレックスの適合性、弾道の傾向を整理してきましたが、ここではそれらを総合的にまとめます。アッタスキングは暴れず、中元調子らしい粘りを感じながら強いインパクトを作りたいゴルファーに向いており、特にヘッドスピードがある程度あるユーザーほど、そのポテンシャルを引き出しやすい傾向があります。逆に、ヘッドスピードが十分でない場合、しなり量が足りず球が上がらない、右に抜けやすいといった挙動も起こり得るため、フレックスだけでなく総重量帯の選び方も非常に重要になります。
ヘッドスピード帯ごとの最適性
ヘッドスピード38m/s前後では、アッタスキングの剛性を十分に使い切れないケースが多く、より軽量帯のフレックスや、手元の硬さを感じにくい組み合わせを選ぶのがポイントになります。その一方で、40m/s前後になるとシャフトのしなり戻りを活かしやすくなり、アッタスキングらしい強弾道を作りやすくなります。42m/s以上になると、アッタスキング本来の粘り感としなり戻りが最も活き、叩いても左に行きにくい中元調子の魅力を最大限に感じられる帯域となります。45m/s前後のプレーヤーでも、重量とフレックスの選択が適正であれば暴れにくく、強いスピン量のコントロール性を実現できます。
スイングタイプ別ポイント
アッタスキングは「タメを作るタイプ」や「切り返しで間を取りたいタイプ」との相性がよく、スイングテンポが速すぎて手元を強くしならせたいゴルファーよりは、ミート率を重視しつつ強い押し込みを作りたいプレーヤーに向きます。また、スライサーの場合はヘッドとの相性も含め、やや捕まり要素の高いヘッドを選ぶことでバランスが取れ、アッタスキング特有の安定した挙動がボールの右抜けを抑える助けになります。反対に、フッカーの場合はヘッドのつかまり度を調整しながら重量帯を上げることで、シャフトが持つ中元調子の特性を活かした強いインパクトが作りやすくなります。
適正フレックスと重量帯のまとめ
フレックス選びではヘッドスピードだけに依存せず、スイングテンポ・トップの形・切り返しの強さといった要素も影響しますが、目安としては38m/sで軽めの5Sまたは5SR帯、40m/s前後で5SXや6S帯、42m/s以上で6S・6X帯、45m/s以上で6Xや7X帯といった形が一般的です。重量帯は、強振するタイプであればワンランク重く、振り遅れが出るタイプであれば軽めを選ぶとフィットしやすくなります。総合すると、アッタスキングは「叩ける中元調子」を求める多くのゴルファーに対して、ヘッドスピード別のフィッティング次第で幅広く適合する汎用性の高いシャフトといえます。
総括
アッタスキングは、ヘッドスピードが高いゴルファーほど性能を引き出しやすい一方、38m/s前後のゴルファーでも適正な重量・フレックスとヘッドの組み合わせ次第で十分に扱えます。重要なのは、しなり戻りのタイミングを自身のスイング特性に合わせていくことです。今回整理したヘッドスピード別の特性を基準に、フィッティング時には弾道の高さ、初速、方向性、ミート率を総合的に確認しながら最適な1本を見つけることが重要です。アッタスキングは中元調子らしい安定感と強いインパクトを両立させたいゴルファーにとって、ヘッドスピード別の適正を知ることで性能を最大限引き出せるシャフトです。






