
ゴルフクラブの性能を最大限に引き出したいとき、最も悩む要素のひとつがシャフト選びです。「同じアッタスのシリーズでも飛ぶモデルはどれ?」「自分のスイングに合う調子や硬さは?」という疑問は多くのゴルファーが抱えています。
本記事ではアッタスシリーズの中でも特に“飛距離を伸ばす”という目的にフォーカスし、分布図での位置づけ、性能差、調子の違い、似ているモデルの関係性などを詳しく整理します。
シリーズの特徴を理解することで、クラブの芯を捉えた弾道を実現し、自分に合う飛距離アップシャフトが必ず見つかります。
記事の内容一覧
- アッタスシャフトの分布図
- おすすめ
- 比較
- 種類
- アッタス飛ぶシャフト
- 硬いほうが飛ぶ?
- 4Uに似たシャフト
- 調子
- V2とG7
- アッタス飛ぶシャフトまとめ
目次
アッタス飛ぶシャフトの性能と比較から分かるポイント
アッタスシリーズの飛距離性能を整理するために、まず分布図での位置関係や調子設定を把握し、そこから“飛ぶ傾向にあるモデル”を抽出することが重要になります。本記事では、シリーズごとの特性を比較し、飛距離に影響する要素――剛性設計、キックポイント、重量帯、スイングタイプとの相性――を一つずつ整理します。また、似ているシャフトとの比較や、硬さの違いによる弾道差、実際に飛ぶモデルの共通点もまとめているため、飛距離最優先でアッタスを選びたい人にとって明確な判断基準になります。
アッタスシャフトの分布図
アッタスシリーズを理解するうえで最も役立つのが、EIの剛性分布や調子ごとの位置づけを示す「分布図」です。分布図では、手元側・中間・先端部分のどこが強いか、どこがしなるかが視覚的に分かり、飛距離を狙ううえでのモデル選びに直結します。たとえば、先端剛性が強く中間がしなるモデルはミート率を上げやすく、弾道のバラつきを抑えてキャリーを伸ばしやすい傾向があります。一方で、手元調子でトルクが低めのモデルはしっかり叩ける上級者に向いており、ヘッドスピードが43m/s以上あるゴルファーであれば安定した高初速が期待できます。
分布図で見る特徴
- 中調子系の多さ
アッタスの多くは中調子を軸に設計されており、タイミングが取りやすい特徴があります。飛距離を重視する場合、この“中間のしなり戻り”が一定の初速向上に寄与します。 - 先中調子の飛距離モデル
シリーズの中には先中系で弾きを強調したモデルもあり、ヘッドスピードが低めでも走りを得られる仕様が多く、飛距離アップを狙いやすい傾向があります。 - 重量帯の広さ
40g台〜70g台まで揃っているため、スイングタイプに合わせてタメ・しなり幅を調整しやすく、結果として弾道の最適化が可能です。
飛距離に影響する分布の要素
- しなり戻りの速さ:初速の伸びに直結
- 先端剛性:弾道のバラつきを抑え、フェース向きを安定
- 手元剛性:叩きに行った際の暴れを抑制
- 中間の動き:タメの強い人は中間が硬め、スインガーは中間が柔らかめが適合
このように分布図を見ることで、「どのモデルなら自分のスイングで飛ぶか」を事前に精度高く判断できます。飛ぶシャフトを探す場合、シリーズ内で先中寄りの剛性配分を持つモデルを中心に検討するのが効果的です。
おすすめ
アッタスシリーズの中でも「飛距離目的で選ばれることが多いモデル」にはいくつかの共通点があります。弾きの強さ、走り感、中間部分のしなり戻りの速さ、そして適度なトルク設定です。これらが組み合わさることでヘッドスピードが効率よく上がり、フェースの開閉が抑えられ、ミート率の改善にもつながるため総合的に飛びやすい傾向を生み出します。以下では、飛距離狙いのゴルファーが特に選びやすい傾向のモデルと、その理由を詳細に整理します。
飛距離向けに選ばれやすい傾向
- 先中調子で走りがあるモデル
手元はしっかりめで中間〜先端が動くモデルは、ヘッドスピードが40m/s前後のゴルファーでも自然にヘッドを走らせやすく、キャリーアップにつながります。 - 中調子でミート率を上げるモデル
タイミングが取りやすいため、フェース向きが安定しやすく「芯で打つ回数」が増え、結果として飛距離増へ直結します。 - トルクがやや大きめのモデル
スライスが出にくく、振り抜きやすい点から総合距離が伸びることが多いです。
重量帯によるおすすめ傾向
- 40g台:ヘッドスピードが38〜42m/sのスインガーに向き、走りが得られやすい
- 50g台:最も汎用性が高く、飛距離と方向性のバランスを取りたい人に適合
- 60g台以上:しっかり叩くタイプのゴルファーで飛距離と安定性を同時に確保
飛距離目的のおすすめ基準まとめ
- 走りの強さ
- 中間部のしなり戻り
- トルク設定
- 重量帯の適合
- スイングタイプとの一致
飛距離アップだけを考える場合、力で叩くよりも「シャフトの反発力としなりをどう使えるか」が鍵になるため、これらの特性を持つモデルが必然的に候補となります。
比較

アッタスシリーズの中で「どのモデルが飛ぶのか」を判断するためには、単純なスペック表だけでなく、剛性バランス・調子・トルク・重量帯・設計意図といった複数要素を比較する必要があります。アッタスはシリーズごとに明確なコンセプトを持っており、弾き系・粘り系・暴れを抑えるタイプ・しなり戻りで飛ばすタイプなど幅が広いため、比較していくとそれぞれの飛距離性能の傾向がはっきりと見えてきます。飛距離に直結する要素としては「先端剛性の強弱」「中間剛性の設定」「手元の硬さ」「トルクの大きさ」「重量と曲げやすさ」の5点が特に重要で、これらを比較することでゴルファーのタイプごとの最適解が導けます。
比較ポイント1:剛性配分(EIバランス)
- 先端が硬いモデル
抑え込む強さがあり、ミート率が上がりやすくキャリーが安定。ヘッドスピードが速めの人は先端剛性が高いモデルのほうが飛距離が伸びる傾向がある。 - 中間がしなるモデル
しなり戻りが速く、初速の出方に直結。アッタスはこのタイプが多く、「走って飛ぶ」と感じる人が多い。 - 手元がしなるモデル
タイミングが取りやすく、振り抜きやすい。スインガーに向き、再現性が上がることで総飛距離が伸びやすい。
比較ポイント2:トルク値の違い
- トルク小さめ(3.0前後)
操作性が高く、叩くスイングとの相性が良い。方向性がよく、強弾道になりやすい。 - トルク大きめ(4.0前後)
スライスしにくく、つかまりが良くなる。飛距離を伸ばしたいスライサーにはこちらのほうが総合飛距離が出るケースが多い。
比較ポイント3:重量帯
- 軽量帯(40g台)
ヘッドスピードが40m/s前後なら、軽いほうがヘッドの走りが出て飛ぶ場合が多い。 - 50g台
最もバランスがよく、安定した飛距離を出したいゴルファーに向く。 - 60g台〜
安定性を出しつつ叩いて飛ばしたいタイプに最適。
比較まとめ
- 叩き系 → 先端剛性高め、トルク低め、重量やや重い
- スインガー系 → 中間が動く、トルクやや大きめ、軽量寄り
- 飛距離特化 → 中間が動くモデル、先中調子、トルク中程度
アッタスの比較で最も重要なのは「スイングタイプとの一致」。飛ぶモデルを選んでも、タイプが合っていないとしなり戻りのタイミングがズレ、結果として飛距離が落ちる。比較を通じて、シリーズごとに狙っているスイングの違いを理解すると最適解が見えてきます。
種類

アッタスシリーズは数多くのモデルが展開されており、特徴は大きく「走り系」「中間しなり系」「叩けるタイプ」「重量帯で性格が変わるタイプ」などに分類できるのが特徴です。どれも独自の剛性設計を持っているため、種類の違いを理解することで飛距離性能の見極めがさらに精度高くなります。飛距離に直結する“動き方の種類”を知ることは、同シリーズ内の位置づけや似たモデル同士を比較するときにも非常に役立ちます。
走り系の種類(先中調子)
- 特徴
中間〜先端にかけてしなり、インパクトに向けて一気に走り戻る。 - メリット
ヘッドスピードが自然と上がりやすく、キャリーが増えやすい。 - 向いている人
スインガー、弾き感を求める人、スライスが出やすい人。
中調子バランス型の種類
- 特徴
全体が滑らかにしなり、タイミングが取りやすい。 - メリット
ミート率が安定し、芯で打つ回数が増える。 - 向いている人
再現性重視、操作しすぎたくない人、軽いドローが欲しい人。
手元調子系の種類
- 特徴
手元がしなり、中間〜先端はしっかりめ。叩いても暴れにくい。 - メリット
強弾道・低スピンで飛ばしやすい。 - 向いている人
叩くタイプ、ヘッドスピードが速い人、フッカー。
重量帯による種類差
- 軽量帯(40g台)
しなり量が大きく、飛距離を出しやすい反面、暴れを感じることもある。 - 中量帯(50g台)
最もバランスが良く、飛距離と方向性の両立がしやすい。 - 重量帯(60g台〜)
安定性が高く、叩いても当たり負けしない飛び方ができる。
種類まとめ
アッタスの種類を飛距離目線で整理すると、
- 走り系=飛距離特化型
- 中調子=安定しながら飛ばせる万能型
- 手元調子=強弾道で飛ばす叩ける型
という三つのタイプに大きく分けられます。どの種類が一番飛ぶかはスイングにより異なるため、種類の性格を理解することが飛びやすい一本を選ぶ最初のステップとなります。
アッタス飛ぶシャフト
アッタスシリーズの中で「飛ぶ」と評価されるシャフトにはいくつかの共通点があります。どのモデルにも個性があるものの、飛距離アップを狙うゴルファーが実際に恩恵を受けやすいのは、しなり戻りのスピード、ヘッドの走りやすさ、適度なつかまり、そしてインパクト時のフェース角が安定しやすい設計を持つタイプです。アッタスは歴代モデルを通じて剛性配分のバリエーションが非常に豊富で、同じ重量帯でも性格がまったく異なるため、飛距離を伸ばしたい場合はシリーズ全体の特徴を理解しつつ自分のスイングに合うモデルに絞り込む必要があります。
飛ぶモデルの共通点
- 中間部分のしなり戻りが速い:初速に直結するためキャリーが伸びやすい
- 先端剛性が強すぎず弱すぎない:球の上がりやすさと方向性のバランスが取れる
- トルクが適度にある:つかまりがよく、スライスを抑えて総距離が伸びる
- 重量帯が適合している:自分のヘッドスピードで扱いやすい重量であることが飛距離に最も直結
アッタスに多い“飛ぶ剛性設計”
アッタスは手元〜中間がスムーズにしなり、先端側が暴れにくく設計されているモデルが多く、スインガーもヒッターも飛距離アップを体感しやすいのが特徴です。弾き感が強いシリーズの場合、ヘッドスピードが40m/s前後でも自然に走りが出て、無理に振らなくても飛距離が伸びる傾向があります。一方で手元が硬めに作られているシリーズは、叩きに行くタイプのゴルファーが強弾道で飛ばしやすく、風に強い低スピンの球を打てることが魅力です。
どのタイプが最も飛びやすいか
- スインガータイプ
中調子〜先中系、トルク中程度、40〜50g台 - ヒッタータイプ
中元調子〜手元調子、先端剛性高め、60g台前後 - スライサー
トルク大きめ、中間がしなるモデル、走り系 - ドローヒッター
先端しっかりめのモデルで暴れを抑えると飛ばせる
これらの特徴から、アッタスシリーズの中で飛ぶモデルを選ぶ際には「自分のスイングタイプ + 重量帯 + EIバランス」の3点が最重要となります。飛距離アップはシャフト設計の特徴とスイング特性が一致したときに最大化するため、単純に『飛ぶと評判のモデル』という理由だけで選ぶのではなく、シリーズ内の性格を理解して選ぶのが成功の近道です。
硬いほうが飛ぶ?
シャフト選びで多くのゴルファーが悩むのが「硬いほうが飛ぶのか?柔らかいほうが飛ぶのか?」という問題です。アッタスシリーズも例外ではなく、重量帯やフレックスバリエーションが広いため、この疑問は必ず出てきます。結論から言えば、**硬さと飛距離は“人によって変わる”**のが正しく、必ずしも硬いほど飛距離が伸びるわけではありません。むしろ柔らかすぎても硬すぎてもミート率が落ち、再現性が崩れ、結果として飛距離が落ちるケースが非常に多いです。
硬さと飛距離の関係
- 硬いシャフトのメリット
・叩いても暴れない
・インパクトロフトが立ちやすい
・強弾道でランが出やすい - 硬いシャフトのデメリット
・しならないため初速が上がりにくい
・ヘッドスピードが足りないと球が上がらない
・ミート率が下がり総距離で負けることがある - 柔らかめのシャフトのメリット
・しなり戻りが使えて初速が出しやすい
・ヘッドの走りを感じやすい
・キャリーが安定しやすい - 柔らかめのシャフトのデメリット
・戻りのタイミングが合わないと左へのミスが増える
・叩くスイングと相性が悪い
・風に弱くバックスピンが増えることがある
アッタスの場合の“硬さ選び”
アッタスシリーズは中間の動きが比較的強いモデルが多く、柔らかすぎるフレックスを選ぶと弾道が散りやすくなる傾向があります。一方で硬いフレックスを選ぶと今度はしなりのメリットを消してしまい、本来の「しなり戻りによる初速アップ効果」を得られなくなることがあります。そのため、アッタスでは「標準体重帯で適正フレックス」を選ぶことが飛距離アップの鉄則となります。
どちらが飛ぶのか?結論
- ヘッドスピードが遅め(〜41m/s)
→ やや柔らかめ + 40〜50g台でしなり戻りを使うほうが飛ぶ - 平均的(41〜45m/s)
→ 標準フレックス + 50g台が再現性と初速を両立 - ヘッドスピードが速い(45m/s〜)
→ 硬めのフレックス + 60g台で強弾道のほうが総距離が出る
「硬いほうが飛ぶ」というのは半分正解で半分誤解。アッタスの飛距離性能は“EIバランス × 適正フレックス × スイングタイプ”の三角形で成立しており、硬さ単体で判断すると逆効果になるケースも少なくありません。
4Uに似たシャフト
アッタス4Uは「走り系の代表格」といえるモデルで、中間部分がしっかりと動き、先端側が暴れすぎない絶妙な剛性配分によって“ヘッドが自然に走る”感覚を強く得られるシャフトです。軽快に振れて球をつかまえやすく、ヘッドスピード40〜43m/s前後のゴルファーが飛距離アップを体感しやすい特性を持っています。そのため、4Uのフィーリングが好みだった人や中古市場で探している人は「似た性格のシャフト」を探すことが多く、どのモデルが近い挙動を持つのかを理解しておくとシャフト選びが格段にスムーズになります。
4Uの特徴整理
- 中間がしなり、しなり戻りが速い
- 先端が暴れすぎず、つかまりが良い
- クセが少なく、スイングタイプを選びにくい
- 軽量帯でも飛距離が出やすい
- ミート率が上がりやすいバランス型の走り
これから導かれる「似たモデル」は、同じく中間が動き、つかまりが良く、先端がほどよく締まったバランス系の走りモデルになります。
4Uに似た挙動を持つアッタス
- アッタス6(初期モデル)
中間部分が動きやすく、先端の暴れを抑えたバランスで、4Uの流れを感じやすい。 - アッタスG7
中間〜先端にかけてスムーズに動き、つかまりと球の上がりやすさが4Uに近い。走り系の中でも扱いやすさが特徴。 - アッタスV2(軽量帯)
しなり戻りが速く、40m/s前後でも飛距離を出しやすい点が似ている。軽快な振りやすさが4Uユーザーに刺さる特性。
スイングタイプ別「4Uの代わり」
- ミート率重視のスインガー
→ G7 が最も近いフィーリング - 走り感を求める人
→ V2 の軽量帯 - 中間の動きが必要だが暴れが嫌いな人
→ アッタス6
4Uは設計バランスが非常に優秀だったため、完全に同じ挙動を持つシャフトは多くないものの、これらのモデルは近い性質を持っており、移行しても違和感が少ない傾向があります。
4Uに似たシャフト選びのポイント
- 中間のしなり量が大きい
- トルクがやや大きめ
- 先端がやや締まっている
- 軽量帯でも暴れにくい
4Uが扱いやすかった人は、“自然にヘッドが走るが暴れない”という絶妙な設計を引き継ぐモデルを選ぶのが良いです。アッタスシリーズ内で探す場合は、中間の動きが大きいモデルや走り系が候補になることが多いです。
調子
アッタスシリーズはモデルごとに「調子」が明確に作り分けられていて、先調子・中調子・手元調子の違いが飛距離性能や球質に直結します。特に飛距離をテーマにアッタスを選ぶ場合は、この“調子の違いが弾道にどう影響するか”を正しく理解しておくことが極めて重要です。調子は単に「どこがしなるか」というだけではなく、スイングタイプとの相性を決定する要因であり、しなり戻りのスピードやフェースの返り方を左右するため、飛距離に与える影響は非常に大きいと言えます。
先調子(走り系)
- 特徴
先端寄りがしなり、インパクトに向けてヘッドが加速しやすい。 - メリット
初速が出やすくキャリーが伸びる。つかまりが良い。 - デメリット
左へのミスが出やすい、叩くタイプには暴れを感じることがある。 - 向いている人
スインガー、スライサー、軽く振って飛ばしたい人。
中調子(バランス型)
- 特徴
手元・中間・先端が均等にしなり、動きにクセが少ない。 - メリット
ミート率が安定しやすく、球筋が揃う。 - デメリット
強い走り感は出ないので、飛距離特化の人には物足りないことがある。 - 向いている人
再現性を重視する人、方向性が気になる人。
手元調子(叩ける系)
- 特徴
手元がしなり、中間〜先端はしっかりしている。 - メリット
叩いても暴れず、低スピンで強い球を打てる。 - デメリット
ヘッドスピードが足りないと球が上がらず飛距離ロスになる。 - 向いている人
ヒッター、ヘッドスピードが速い人、弾道を抑えたい人。
アッタスで飛ぶための調子選び
- スイングがゆったり → 中調子 or 先中調子
- しなり戻りを使って飛ばしたい → 先中調子
- 叩くスイングで飛ばしたい → 手元調子
- スライスを減らして飛ばしたい → 先調子
- ドロー過多を抑えて飛ばしたい → 手元調子
アッタスシリーズは調子ごとの個性がはっきりしているため、調子が合うと飛距離は大きく伸び、逆に合っていないと飛ばないどころか方向性のミスが増えます。自分のスイング傾向を把握した上で、調子の性格と一致するモデルを選ぶことが最も大切です。
V2とG7
アッタスシリーズの中でも「V2」と「G7」は、飛距離性能を求めるゴルファーから比較されることが多い2本です。ただしこの2本は性格が大きく異なり、どちらが飛ぶかはスイングタイプによって明確に変わります。ここでは、一般的に語られてきた特性を基に、どのようなタイプのゴルファーに最適なのかをより詳細に整理します。
V2の特徴
V2は手元側がしっかりした元調子寄りの設計で、インパクトまでのしなり戻りが安定しやすいのが大きな特徴です。スイング中に余計な挙動が起きにくく、ミート率の向上に寄与する傾向があります。ヘッドスピード40〜45m/s前後のプレーヤーに扱いやすいという声が多く、中弾道で風に強い直進的なボールが出やすい点も評価されています。スピン過多を抑えたい人や、球が上がりすぎる傾向を抑えたい人とも相性が良く、飛距離と方向性を両立したいユーザーにフィットしやすいモデルです。
G7の特徴
G7は中先調子系の設計が強く、インパクトに向けてヘッドが鋭く走る感覚が特徴です。つかまりが良く、高弾道でキャリーを最大化しやすい性質を持っています。ヘッドスピード38〜43m/s前後のゴルファーが特に効果を実感しやすいとされ、スライス気味の弾道を改善したり、球の高さが足りない人に適しています。しなり戻りのスピードが速いため、自然にボール初速が上がるという評価も多く、キャリー勝負のプレーヤーにとって強い武器になり得ます。
飛距離の出方の違い V2は「安定した中弾道+スピン量抑制」によりランが伸びやすい一方、G7は「高弾道+強いつかまり」でキャリーが稼ぎやすい構造です。
そのため、
・球が上がりすぎる人 → V2の方が飛距離が安定しやすい
・球が上がりにくい人 → G7の方がキャリーが伸びやすい
というようにスイング傾向で優劣が変わります。
選び方のポイント
V2は手元側のしっかり感によって安定性を求めるユーザー向け、G7はつかまりと高さを確保して飛距離アップをしたいユーザー向けです。両者は設計コンセプト自体が異なるため、飛距離性能を比較する際は「どちらの特性が自分の弱点を補うのか」で選ぶことが最も重要です。弾道特性を理解したうえで適切に選べば、自分にとっての“飛ぶアッタス”に大きく近づきます。
アッタス飛ぶシャフトまとめ
アッタスシリーズの中で「どれが一番飛ぶのか」という疑問は、多くのゴルファーが気になるテーマです。しかし実際には、シャフトの飛距離性能は単体の性能だけで決まるのではなく、スイングタイプ・ミート率・球の高さ・スピン量との相性で大きく変わります。そのため“万人にとって飛ぶ1本”が存在するわけではなく、“自分の弾道を最大化してくれる1本”を見つけることが最も重要です。このセクションでは、これまで解説したポイントを整理しながら、どのように自分に合うアッタスを選べば飛距離アップにつながるのかを再確認していきます。
飛距離を決める重要ポイント
シャフトによる飛距離の変化は、弾道の高さとスピン量のバランスによって生まれます。元調子系のモデルは弾道を抑え、スピン量を抑制することでランが伸び、先調子寄りのモデルは高弾道と初速向上によってキャリーを稼げます。これらの特性を理解して選ぶことで、“自分が失っている飛距離”を補うことができます。スイングが安定している人ほど元調子が合いやすく、球が上がらない人は中先調子の恩恵を受けやすいという一般的な傾向も踏まえて判断していくことが大切です。
分布図で見る傾向
アッタスシリーズはモデルごとに調子位置が明確に分かれており、分布図を見ることでスイングの傾向とシャフトの特性を照らし合わせやすくなっています。元調子寄りのモデルは手元のしっかり感を求めるタイプに、中先調子寄りのモデルはヘッドの走りを強く感じたいタイプに適しています。シリーズを横断して比較すると、自分がどの位置にフィットするかを把握しやすく、最初の段階で候補を絞り込むのに役立ちます。飛距離を出すためには、まず自分のスイング特性を正しく理解することが不可欠です。
飛距離アップのための選び方
これまで説明した「しなり戻りのタイミング」「弾道の高さ」「スピン量」の3つは、飛距離を決める最重要要素です。手元側のしなりを好む人は元調子系のモデルを中心に、高さが欲しい人は中先調子や先調子寄りを中心に試すことで、飛距離アップの可能性が高まります。また、自分のヘッドスピードだけを基準に選ぶのではなく、実際の弾道結果を確認しながら選ぶことが最も効率的です。アッタスシリーズはモデルごとに特性がはっきりしているため、試打の際も違いを感じやすい点が大きな強みです。
総合まとめ
アッタスシリーズは幅広い調子帯で展開されているため、「飛ぶシャフト」を探す際に非常に適したラインナップです。元調子の安定感とランの伸びを求めるならV2系統、中先調子でキャリーを最大化したいならG7系統、全体のバランスで飛距離と方向性を両立したいなら他のモデルが候補になります。大切なのはモデルの性格を理解し、自分のスイングが求めるものと一致しているかどうかを見極めることです。構造的な特徴と弾道の変化を把握したうえで選択すれば、アッタスの中から“最も飛ぶ1本”を見つけることができます。








