
ディアマナサンプウェッジの注目ポイントとは、三菱ケミカルの「ディアマナ サンプ ウェッジ」は、カーボンシャフトの可能性を広げる革新的な製品です。
特にアプローチショットやフルショットでの安定性と操作性に優れ、ツアープロを含む多くのゴルファーから注目されています。本記事では、ディアマナ サンプ ウェッジの性能評価、振動数特性、対応シャフトの違い、85・95・105のスペック比較などを詳しく解説。
さらにアイアンやFWとの組み合わせも含めて、選び方のヒントをご紹介します。
記事の内容一覧
- ディアマナサンプウェッジの評価
- 振動数
- ディアマナサンプのウェッジシャフト
- アイアン
- ディアマナサンプアイアンの評価
- ウェッジのカーボンシャフト
- ディアマナサンプの85と95と105について
- FW2023
- ディアマナサンプのウェッジまとめ
目次
ディアマナ サンプ ウェッジの性能を徹底解説
本記事では、「ディアマナ サンプ ウェッジ」の評価から始まり、振動数によるフィーリング、85/95/105のスペックの違いまで、詳細に解説します。
ディアマナサンプシリーズのウェッジ用シャフトとアイアンとの相性、カーボンシャフトならではの特徴、2023年のFW対応についても含め、ウェッジ選びで迷っている方にとって有益な情報をお届けします。
ディアマナサンプウェッジの評価
ディアマナ サンプ ウェッジは、三菱ケミカルが開発したカーボン素材を採用したウェッジ専用シャフトです。アプローチやフルショットの精度を重視しつつ、打感やフィーリングにもこだわって設計されています。実際の評価では、下記のような特徴が挙げられます。
打感とフィーリング
ディアマナ サンプ ウェッジは、メタルシャフトと比較してカーボン素材特有の柔らかさと、芯を感じる打感が両立しています。フェースにボールが乗る感覚が強く、スピンのかかり具合も良好で、プロ・アマ問わず高い評価を得ています。
安定性と再現性
スイングの再現性を重視したシャフト構造で、上下左右のばらつきが少なく、特にピンを狙う100ヤード以内のショットでの安定性が目立ちます。芯で捉えやすく、オフセンターヒットにもある程度の寛容性を持っています。
使用プレーヤーの声
実際に使用しているアマチュアやツアープロからは、下記のようなコメントが挙がっています。
- 「抜けがよく、ソールとのマッチングもいい」
- 「カーボンシャフトとは思えない剛性感があり、叩いていける」
- 「グリーン周りでのコントロール性能が抜群」
適合ゴルファー
ディアマナ サンプ ウェッジは、中〜上級者で特にスピンを重視したいゴルファーに向いています。ただし、カーボン特有のしなりを活かせるスイングテンポが合っていれば、ミッド〜スローなテンポのゴルファーにも適しています。
振動数
ディアマナ サンプ ウェッジのもう一つの特徴は、振動数のチューニングです。振動数とは、シャフトの硬さ・しなり具合を示す数値で、スイングとのマッチングを計る上で非常に重要な指標です。
振動数とフィーリングの関係
振動数が高いとシャフトは硬く感じ、低いと柔らかく感じます。ディアマナ サンプ ウェッジは、スチールシャフトの「ダイナミックゴールド S200」などに比べると、やや低めの振動数設計ですが、カーボン特有の粘りがあるため、実際の打感はそれ以上にしっかりしています。
実測データの例(参考)
モデル | 振動数(Cpm) | 備考 |
---|---|---|
Diamana Thump Wedge 95 | 約295 | DG S200相当の手応え |
Diamana Thump Wedge 85 | 約285 | 軽量モデルでも安定感あり |
Diamana Thump Wedge 105 | 約305 | よりハードヒッター向け |
このように、数値としては柔らかめに見えても、実際の打感はカーボン特有の厚みのあるもの。プレーヤーの体感と合致している点が、人気の理由の一つです。
シャフト選びの参考として
クラブ全体の振動数フローを考えるうえで、ウェッジのシャフト振動数がアイアンより急激に高すぎたり、逆に低すぎたりするとフィーリングが崩れることがあります。ディアマナ サンプ ウェッジはそのバランスが非常に良く、アイアンと連動した振動数設計が可能となっています。
ディアマナサンプのウェッジシャフト

ディアマナ サンプ ウェッジ専用シャフトは、三菱ケミカルが長年にわたって蓄積してきた複合素材設計技術の粋を集めて開発された製品です。ウェッジに必要な「操作性」「打感」「安定性」の3要素をすべて高次元で両立させており、カーボンシャフトの限界を押し広げる存在といえます。
コンセプトと素材構成
ディアマナサンプウェッジは、トルク(ねじれ)と縦剛性のバランスを最適化する設計が施されています。具体的には、先端部に高弾性カーボンを配置し、ミッド部分には粘りのある中弾性素材を使うことで、切り返しでの安定感とインパクトでの押し込み感を両立しています。
また、シャフト全体には、三菱独自の「X-Link Tech(クロスリンクテック)」という樹脂システムを採用し、剛性を保ちつつも微細な振動を吸収することに成功しています。このため、ボールとの接触感が明確でありながらも、不快な衝撃は抑制されるという独特なフィーリングを実現しています。
ティップ部の設計
ウェッジシャフトでは特にティップ(先端)部分の剛性が重要になります。ディアマナサンプでは、チップ剛性をやや高めに設定することで、ロフトの大きなウェッジでもフェースの開閉をスムーズに行うことが可能です。
これにより、開いて高く上げるショットや、スピン量を抑えて転がすショットなど、意図的に球筋をコントロールする場面でその真価を発揮します。
他のウェッジ用カーボンシャフトとの比較
シャフト名 | 特徴 | 適正プレイヤー |
---|---|---|
ディアマナ サンプ | 操作性・打感・安定性の三位一体 | 中〜上級者、操作重視タイプ |
フジクラMCIマイルド | 軽量で高弾道、やや柔らかめ | スイングテンポが遅めのプレイヤー |
トゥルーテンパーHZRDUS | 硬めで低弾道、飛距離優先設計 | 強振タイプ、シャープに打ちたい方 |
このように、ディアマナ サンプのウェッジシャフトは、単に軽くて扱いやすいだけでなく、プロユースを意識したトータルバランスに優れたシャフトとなっています。
ロフトごとの挙動と選び方
ロフトによって求められるシャフト特性は異なりますが、ディアマナ サンプは52°~60°まで幅広いロフトで使用されており、特に56°と58°のサンド・ロブウェッジとの相性が高評価です。フルショットでも使える安定感と、フェースを開いて繊細なアプローチを行う場面でもスムーズに振り抜ける特性が、幅広いロフト選択を可能にしています。

アイアン
ディアマナ サンプは、アイアンシャフトとしても評価されています。特に、ウェッジとの振動数フローや、スイングリズムの一致を重視するプレーヤーにとって、同一シリーズ内で統一できる点は大きなメリットです。
アイアン用としての設計意図
アイアンシャフトにおいては、ウェッジ以上に直進性と方向性が求められます。そのため、ディアマナ サンプのアイアン用シャフトでは、剛性配分がよりミッド〜バット寄りに設計されており、切り返し時のシャフト挙動を安定させています。
また、シャフト全体のトルクもやや低めに設定されているため、左右のブレを抑えることができ、ライン出しの精度が高まります。
ウェッジとのフロー性
アイアンからウェッジにかけて、シャフト重量やフレックス、振動数などを段階的に変化させる「番手間フロー」は、スイングのリズムを崩さないために非常に重要です。
ディアマナ サンプの場合、85→95→105という重量ラインナップが用意されており、例えば以下のようなセッティングが可能です。
- アイアン(#5〜PW):ディアマナ サンプ 85
- ウェッジ(AW/SW):ディアマナ サンプ 95 or 105
このように、同シリーズ内で自然な流れを作れるため、番手ごとの違和感がなくスイングできる点が高評価の理由です。
アイアンシャフトとしての打感と弾道
カーボンならではの「マイルドな打感」を持ちつつ、ディアマナ サンプはやや弾き感のある設計となっているため、インパクト直後の初速が速く、高い中弾道を描きやすい特性があります。特に最近のストロングロフトアイアンと組み合わせた場合でも、適度なスピン量を維持しつつ、高さで止めるショットが打てると評価されています。
ディアマナサンプアイアンの評価

ディアマナサンプアイアンシャフトは、カーボンシャフトの操作性・打感・直進性を求めるゴルファーに非常に高い評価を得ています。特に、近年ではカーボンシャフトの性能が劇的に進化し、ツアープロや上級者でもアイアンにカーボンを使用する選択肢が一般化してきました。ディアマナサンプはその流れの中でも、弾き感と押し感を両立した設計で、非常にバランスの良い性能を発揮します。
評価される主なポイント
- 方向性の安定性 ディアマナサンプアイアンシャフトは、左右のばらつきを抑える設計が施されており、特に中〜長めの番手において高い直進性が発揮されます。これは、トルクを抑えた設計と、手元剛性の高さによる「振り遅れ防止効果」によるものです。
- スピン性能の適正化 ストロングロフト化が進む現代のアイアンにおいて、適正なスピン量と弾道の高さを得ることは極めて重要です。ディアマナサンプは、高弾性カーボン素材の積層を工夫することで、初速を落とさずに十分なスピンを与えることができ、グリーンで止めやすい球筋を生み出します。
- フィーリングと打感 カーボンシャフトならではの「柔らかくも芯のある打感」が高く評価されており、特に芯を外したときの衝撃の少なさ、そして芯に当たったときの“押し込むような手応え”が好評です。これは、三菱ケミカル独自のマトリックス設計と、樹脂設計による微振動制御による効果です。
使用プレイヤーの傾向
ディアマナサンプアイアンは、以下のようなプレイヤー層から特に高評価を得ています。
プレイヤータイプ | 評価の理由 |
---|---|
シニア層・HS40前後 | 軽量でも安定感があり振りやすい |
操作性重視の中上級者 | 高いコントロール性能と直進性 |
スチールからの移行者 | 打感が良く違和感が少ない |
実際の使用例とスペック
ツアーでは、ディアマナサンプ85や95をアイアンに採用する国内男子プロが複数存在し、方向性と高さ、そして身体への負担軽減を目的にカーボンへスイッチしているケースが見られます。また、国内女子ツアーでは95・105といったやや重めのモデルを採用する選手もおり、番手によってシャフト重量を調整するフロー設計の重要性が注目されています。
重量帯ごとの特徴
モデル | 重量(g) | 特徴 |
---|---|---|
サンプ85 | 約87g | 軽量で振り抜きやすくシャープ |
サンプ95 | 約97g | 操作性と安定性のバランスが良い |
サンプ105 | 約106g | スチールに近い重量でしっかり打てる |
このように、スイングスピードやプレイスタイルに応じて適切な重量を選択できる点も、ディアマナサンプアイアンの大きな魅力です。
アイアンシャフトに求められる要素を満たす
現代のゴルフでは、シャフトがスイング全体に与える影響が大きくなっており、単に重量や硬さだけでなく、「どのようにしなるか」「インパクトでどう戻るか」といった挙動特性が重視されます。ディアマナサンプはその点において、手元・中間・先端の剛性バランスが秀逸であり、どの番手でもタイミングが取りやすいと評価されています。
ウェッジのカーボンシャフト
近年、ウェッジにカーボンシャフトを採用するプレイヤーが増えており、その背景には打感の向上・振動吸収性・重量バリエーションの選択肢の広さといったカーボン特有のメリットが関係しています。ディアマナサンプを含め、複数のカーボンウェッジシャフトが市場に登場しており、アマチュアからプロまで使用が広がってきました。
カーボンシャフトのメリット
- 打感の柔らかさと心地よさ カーボンは金属よりも振動吸収性が高く、ミスヒット時の衝撃を軽減してくれます。特にウェッジのような短尺クラブでは、繊細なタッチや微細なフィードバックが重要ですが、カーボンシャフトはそういった感覚を損なうことなく伝えてくれます。
- 疲労軽減と関節への負担減 カーボン素材はその構造上、インパクト時の衝撃が和らげられるため、手首や肘、肩などへの負担が少なくなります。特にアプローチやバンカーショットで繰り返し打つプレーヤーにとって、関節の保護は重要なポイントです。
- トルク特性の最適化 スチールよりも自由な設計が可能 カーボンは、トルク(ねじれ)を番手ごとに細かく調整できます。これにより、フェースの開閉に対して過敏すぎず、かつ操作性も確保されたシャフトが実現可能となります。
ウェッジ専用カーボンシャフトの存在
三菱ケミカルをはじめとするメーカーは、アイアン用とウェッジ用を明確に分けたシャフト開発を行っています。ウェッジはアイアンに比べてテンポがゆっくりになりやすく、またインパクト時に芝やバンカーの抵抗を強く受けるため、求められる剛性バランスが異なります。
用途 | 必要とされる特性 |
---|---|
アイアン | 振りやすさ、弾道の高さ、飛距離の均一性 |
ウェッジ | 安定したフェース挙動、打感、操作性 |
このため、ウェッジ用カーボンは手元剛性を高めつつ、先端剛性も持たせた設計となっており、ロフトの大きいクラブでもフェースが暴れにくい仕様になっています。
実際の使用例
国内ツアー選手や競技志向のアマチュアの中には、アイアンは95〜105gのカーボン、ウェッジには専用に設計されたサンプウェッジ105やモーダスWEDGEカーボンなどを使い分けるケースが増えています。
特にディアマナサンプのウェッジ用シャフトは、フルショットでの直進性と、アプローチでのフェース操作性の両立が高く評価されています。
カーボンとスチールの違い(ウェッジ編)
項目 | カーボン | スチール |
---|---|---|
振動吸収性 | 非常に高い | やや低い |
操作性 | 高い(設計次第で調整可能) | やや硬質で直線的 |
重量バリエーション | 豊富(軽量〜重めまで選択肢が広い) | 限定的(100g以上が中心) |
疲労軽減 | 有利(関節への衝撃が少ない) | 振動が伝わりやすくやや疲れやすい |
注意すべき点
ただし、すべてのゴルファーにカーボンウェッジが合うわけではありません。特に「しなり戻り」のタイミングが合わないと、ショットの距離感にズレが生じる可能性があります。そのため、アイアンシャフトと同様に、振動数やフィーリングの確認を行い、自分に合ったモデルを選ぶことが不可欠です。

今後の主流となる可能性
PGAツアー選手でも一部カーボンウェッジを試す動きがあり、特に肘や手首の負担を減らしたい選手層に人気が出てきています。クラブセッティングの自由度が増してきた今、アイアン〜ウェッジの流れをカーボンで統一することで得られるメリットは多く、今後も需要は増していくと見られます。
ディアマナサンプの85と95と105について
三菱ケミカルが展開するカーボンシャフトシリーズ「ディアマナ サンプ(Diamana Thump)」は、アイアンやウェッジ向けに重量別に85・95・105の3タイプを展開しています。これらはすべて同一設計思想に基づきながらも、重量・剛性バランスが異なるため、プレーヤーのスイング特性や使用目的によって最適なモデルが変わってきます。
重量別の基本スペック比較
モデル | 重量(g) | フレックス | 振動数(参考) | 特徴 |
---|---|---|---|---|
サンプ85 | 約85g | R/S | 約270cpm〜290cpm | 軽量設計。操作性が高い |
サンプ95 | 約95g | S/X | 約290cpm〜310cpm | バランス型。中上級者向け |
サンプ105 | 約105g | S/X | 約305cpm〜325cpm | 重厚な打感と安定性が魅力 |
※振動数はシャフト単体(カット前)での目安です。
サンプ85:軽量で振りやすい
サンプ85は、カーボンシャフトに初めて移行するユーザーや、軽量アイアンを好む中級者層に人気があります。軽量でありながら、しなり戻りのタイミングがつかみやすく、ドロー・フェードの打ち分けにも対応可能です。スチールシャフトのNS950GHあたりからの移行にもスムーズで、重量の違和感が少ない点が評価されています。
おすすめゴルファー層:
- ヘッドスピード40m/s前後のゴルファー
- 軽量カーボンにステップアップしたい方
- アイアンに操作性を求めるプレイヤー
サンプ95:中間モデルでバランス型
サンプ95はシリーズの中核をなすモデルで、アイアンだけでなくウェッジにも高い評価を得ています。手元剛性を保ちながら中間部の粘りを活かす設計により、コントロール性と安定性を両立しているのが特徴です。重量帯としては、モーダス105やDG95などのスチールシャフトと競合するポジションにあります。
特長:
- 操作性と安定性の絶妙なバランス
- ショート〜ミドルアイアンでの安定した方向性
- フルショット時の再現性の高さ
サンプ105:重量重視で打感がしっかり
サンプ105は、カーボンシャフトでありながらスチールシャフト並の重量感と剛性感を備えたモデルです。打感はやや硬めで、ヘッドの挙動を抑えたいゴルファーや、強振しても球筋が安定することを重視する競技者層に人気です。TourADやモーダス120、ダイナミックゴールドS200からの乗り換えでも違和感が少ないと言われています。
適合プレイヤー:
- HS43〜47m/sの競技ゴルファー
- スチール→カーボンに移行したいが剛性も譲れない層
- フェースターンを抑えたいプレイヤー
モデル選びの考え方
「サンプシリーズ」は、設計思想としてアイアンからウェッジまで振り心地を統一することを目指しており、番手ごとに剛性を段階的に調整したフロー設計が特徴です。これにより、番手間でのタイミングずれが少なく、ショートアイアンやウェッジへのつながりもスムーズになります。
特に85→95→105と段階的に重くしていくことで、番手ごとの飛距離ギャップが自然に生まれ、距離感の調整がしやすくなる点も大きな利点です。
カスタムフィッティングの重要性
最適なサンプモデルを選ぶには、スイングテンポ・リリースポイント・球の高さ・使用ヘッドなどをフィッターと相談しながら決めるのが望ましいです。実際、同じヘッドスピードのゴルファーでも、しなり戻りの感じ方が異なれば適正モデルは変わります。
特にウェッジはアプローチやバンカーなど「感覚」が問われる場面が多いため、95と105の打ち比べなどを行い、自分に合った1本を選ぶことが求められます。
FW2023
「ディアマナ サンプ(Diamana Thump)」シリーズは元々、ウェッジやアイアン用として設計された重量系カーボンシャフトですが、その設計思想が評価され、2023年には一部のゴルファーやクラフトマンの間で「フェアウェイウッド(FW)への転用」が話題となりました。とくにヘッド挙動を抑えて球筋を安定させたいゴルファーにとって、スチールライクなフィーリングを持つ「サンプ」の特性はFWとの相性が良好とされています。
フェアウェイウッド用としての注目点
FWにおいて使用されるカーボンシャフトは通常、40g〜70g台が主流であり、しなり戻りの大きい設計が好まれる傾向にあります。しかし、競技志向や操作性重視のゴルファーからは、
- 球が暴れにくい
- 左へ行きにくい
- ラフから打ち込める剛性が欲しい
といったニーズが存在します。これらの要求に対して、ディアマナ サンプ95や105の硬質かつ重量級の特性がFWにも活用可能であることが2023年に認知され始めたのです。
具体的な使用例とユーザーの声
2023年シーズン、SNSやゴルフ専門誌の一部レビュー、また工房系YouTubeチャンネルなどでは、以下のようなセッティングが紹介されました:
- 3Wにサンプ95(Sフレックス)
- 5Wにサンプ105(Sフレックス)
- チップカットでFW長に最適化(42インチ前後)
これにより、スチールシャフトのような振り心地を得られたという声が多く、
「ヘッドの動きが落ち着いて、ラフからでもライン出ししやすくなった」 「スチールFWでは重すぎるが、サンプ95なら丁度良い」
といった実用的なフィードバックが見られました。特にハードヒッターで、ウッドでもラインを出したいプレイヤーにとって、サンプは一つの選択肢となっています。
カスタムシャフトとしての注意点
ただし、ディアマナ サンプは元々ウッド用ではないため、使用にあたっては以下の注意が必要です。
- チップ径・バット径の確認:ウッドヘッドに装着するにはスリーブの互換性や差し込みの加工が必要なケースあり。
- カット長さの調整:サンプはアイアン用長さ前提で設計されているため、FW用としては長さ調整が必要。
- バランス調整:そのまま装着するとヘッドバランスが重くなりすぎる可能性がある。
これらの点から、必ず信頼できるクラフトマンの元でフィッティング・加工を行うことが前提です。自作や自己判断での装着は、クラブ性能の大幅な劣化を招く可能性があります。
FW用専用シャフトとの比較
シャフト名 | 重量帯 | 打ち出し | 特徴 |
---|---|---|---|
ディアマナ サンプ95 | 約95g | 中〜低 | 手元剛性強く、左右のブレが少ない |
ツアーAD DI-8 | 約85g | 高め | 弾道を上げやすく飛距離重視 |
ベンタスブラック8X | 約86g | 低 | トルクが少なく風に強い球筋 |
ディアマナサンプは、飛距離よりも方向性・安定性を重視した設計のため、「FWで確実に運びたい場面」「セカンドでグリーンを狙いたい状況」で本領を発揮します。
まとめ:ニッチだが効果的なFW用途
2023年に注目された「ディアマナサンプのFW転用」は、万人向けではないものの、競技ゴルファーやスチールユーザーにとって魅力的な選択肢となりました。打ち出しの安定性、ラインの出しやすさ、左へのミス軽減など、従来のFWカーボンシャフトでは得がたい特徴を備えており、ユーティリティや5Wのリプレースシャフトとして高評価を得ています。
なお、2024年以降はこの流れを受けた**「ハイブリッド用サンプシャフト」の登場も噂されており、今後の展開にも注目です。
ディアマナサンプのウェッジまとめ
ディアマナ サンプ(Diamana Thump)シリーズは、ウェッジ専用カーボンシャフトとして市場に登場し、その後、アイアン・フェアウェイウッドへの応用まで発展しました。特にウェッジ用シャフトとしての特性が評価され、多くの競技志向ゴルファーや中・上級者にとって、選択肢として注目されています。以下に、これまでの内容を整理しつつ、ウェッジ用としての「サンプ」の特長を総括します。
ウェッジにおける主要なメリット
ディアマナサンプがウェッジにおいて高評価を得ている最大の理由は、スチールライクな挙動とカーボン特有の振動吸収性を高次元で両立している点です。
- 振動数:NS PRO MODUS3 115やDynamic Gold S200と近い設計で、従来のスチールから移行しても違和感がない。
- 重量感:85g/95g/105gと複数スペックが用意され、プレーヤーの好みやヘッド重量に応じた選択が可能。
- トルク:非常に低トルク(例:105Sで1.8〜2.0程度)で、フェース面の安定性と方向性に貢献。
- 手元剛性:ダウンスイング時のシャフトの“ねじれ”を抑え、インパクト時の再現性が高い。
これらの要素により、「ライン出し」や「スピンコントロール」に特化したプレーが可能になります。
カーボンシャフトならではの恩恵
近年のウェッジカーボンシャフトは「軽量=柔らかい」というイメージを覆し、剛性設計を追求することでスチールを凌駕する性能を発揮しています。ディアマナ サンプもその例に漏れず、以下のような効果が見られます:
- 肘や手首への負担軽減:金属のような打感ではなく、振動吸収性に優れた設計により関節に優しい。
- ヘッドスピード維持:重さは保ちながらも、カーボンならではのスイング加速が可能。
- バンカーや深いラフでの抜け感:しなり戻りが素早く、ヘッドが地面に刺さりづらい。
特に40代以降のゴルファーや、手首や肘に不安のあるプレーヤーにとっては、パフォーマンスと身体の両面でメリットのある選択肢となります。
アイアンやFWへの拡張性も魅力
元々ウェッジ用に開発されたディアマナサンプですが、その性能の高さから、同シリーズで統一セッティングをするゴルファーも増加傾向にあります。特に、
- アイアン:番手ずらしやフロー設計で95g〜105gを使用
- FW:2023年以降、サンプ95や105をFWに装着して高評価
といったように、クラブ全体を同系統の挙動に揃えることで、スイングの再現性が向上します。メーカー非推奨ではあるものの、信頼できるクラフトマンによるフィッティングで、高次元なクラブセッティングが可能となります。
ディアマナサンプを選ぶべきゴルファー
以下のようなニーズを持つゴルファーにとって、ディアマナサンプは非常に有効な選択肢です:
ゴルファータイプ | マッチする理由 |
---|---|
スチールからカーボンに移行したい | フィーリングが近く、違和感なく使える |
コントロール性を重視したい | 振動数・トルク設計が安定性と方向性を両立 |
手首・肘に不安がある | カーボン特有の振動吸収で関節への負担を軽減 |
ウェッジでもラインを出したい | シャフトが暴れず、インパクトで面が安定 |
フルショットも使いたい | 高剛性により強打してもシャフトが負けにくい |
総括:プロユース級の高性能カーボンシャフト
ディアマナサンプは単なる軽量化目的のカーボンシャフトではなく、スチールシャフトの代替として性能・フィーリング両面で成立する数少ない選択肢です。2020年代以降、ツアープロやトップアマの間でも徐々に使用例が増え、ウェッジ用カーボンの市民権を得るきっかけとなりました。
今後もウェッジのシャフト選択はますます多様化が進むと見られますが、ディアマナ サンプはその中心的存在として、長く支持される可能性が高いシャフトです。振動数設計、トルク、重量バランス、素材剛性など、すべてが「打てるカーボン」の条件を満たしており、上級者からも選ばれる理由があります。