
軽量スチールシャフトの代表格として多くのゴルファーに愛されている「NS PRO 950GH neo」。その中でも特に注目されているのが、どのヘッドスピード帯に最も適しているのかという点です。
単なるスペック比較ではなく、「RとSの違い」「モーダス105との比較」「DSTやダイナミックゴールドとの特性差」まで掘り下げて検証します。
これからアイアンシャフトを選ぶ方や、950GH neoを使っているけれどベストマッチを確認したいゴルファーにとって必見の内容です。
記事の内容一覧
- NS PRO 950GHneoの合う人
- RとSの違い
- DSTの違い
- モーダス105と120
- NS PRO 950GHneo適正ヘッドスピード
- 使用プロ
- ヘッドスピードと重さ
- 評価は?
- ダイナミックゴールド
- NS PRO 950GHneo適正ヘッドスピードまとめ
目次
NS PRO 950GH neoの適正ヘッドスピードを徹底分析
NS PRO 950GH neoは、幅広いヘッドスピード帯のゴルファーにマッチする軽量スチールシャフトです。従来の950GHよりもしなり戻りがマイルドで、特に40〜43m/s前後のヘッドスピード帯に最も適正があるとされています。Rフレックスでは38〜41m/s、Sフレックスでは42〜45m/sが基準。DSTやモーダス105などとの比較でも、しなりのタイミングや先中調子の特性が異なり、スイングタイプによってフィーリングが変化します。ここでは各要素を徹底的に解説します。
NSPRO950GHneoの合う人
NS PRO 950GH neoが合うゴルファーは、「軽量シャフトで飛距離を伸ばしたいが、カーボンの柔らかさは避けたい」というタイプです。具体的には、ヘッドスピード40〜44m/s程度の中級者が中心ターゲットです。
特徴的なスイングタイプ

・トップでしっかりタメを作り、ダウンスイングでしなりを感じたいタイプ
・スチール特有の打感を求めつつも、負担の少ない軽量感を重視する人
・ドライバーで220〜250ヤードを目安に打てるゴルファー
950GH neoは、従来モデルよりも中間部分がややしなやかに設計されています。これは、ダウンスイングからインパクトにかけてのタイミングを取りやすくし、方向性を安定させる効果があります。
特に効果を感じやすい層
・年齢によってパワーが落ち始めたが、まだRシャフトでは柔らかく感じる人
・飛距離を維持しながらもスピン量を抑えたいアイアンショットを目指す人
・軽量スチールに乗り換えたいが、打ち出しの高さや安定感を犠牲にしたくない人
使用クラブとの相性
タイトリストT100・T200やミズノJPX923フォージド、PING i230など、操作性重視の中〜上級者向けアイアンとの相性が特に良いとされています。反対に、キャビティ系のやさしいアイアンに装着すると、弾道が高くなりすぎる傾向もあるため、打ち出し角を確認することが重要です。
合わない人の傾向
ヘッドスピードが46m/s以上あるハードヒッターには、シャフトがしなりすぎてタイミングが取りにくい場合があります。その場合はモーダス105やダイナミックゴールド105など、剛性の高いモデルに切り替えるのが良いでしょう。
RとSの違い
NS PRO 950GH neoにはR(レギュラー)とS(スティフ)の2種類がラインナップされています。それぞれの違いは単なる硬さの差にとどまらず、「振動数」「しなり位置」「スピン量」にも影響を与えます。
スペック比較表
| モデル | 重量(#6装着時) | 振動数(参考) | 推奨ヘッドスピード | 弾道傾向 |
|---|---|---|---|---|
| 950GH neo R | 約94g | 約295cpm | 38〜41m/s | 高弾道・スピン多め |
| 950GH neo S | 約98g | 約310cpm | 42〜45m/s | 中高弾道・スピンやや少なめ |
Rシャフトは全体的にしなやかで、インパクトで球をつかまえる感覚が強く、弾道が高くなりやすいです。Sシャフトは手元剛性が高く、タイミングを取りやすく感じるゴルファーも多く、ヘッドスピードが42m/s以上あればSのほうが安定感が出やすい傾向にあります。
飛距離と方向性への影響
Rシャフトを無理に速く振ると、インパクト前にシャフトが戻りきらずプッシュやスライスが出やすくなります。逆に、ヘッドスピードが40m/s未満のゴルファーがSを使うと、フェースが開いたまま当たりやすく、弾道が右に出やすいです。つまり、自分のヘッドスピードに合ったフレックス選びが弾道の安定に直結します。
使用感の違い
実際に試打した多くのゴルファーが「Rは軽快に振れる」「Sは芯を感じて叩ける」とコメントしています。950GH neoの設計自体がマイルドなので、Sを使っても極端な硬さは感じにくいという意見も多いです。結果として、Sが中級〜上級者、Rが初〜中級者に向くというのが実際の分布です。
DSTの違い
NS PRO 950GH neo DSTという名称のモデルが存在しますが、これは通常のneoとは異なるフィッティング向けのシャフト群を指します。DSTとは「Design Simulation Technology」の略で、Nippon Shaftがツアープロやフィッター向けに提供している測定・試作専用の設計技術を表します。
構造上の違い
DSTモデルは、通常版よりも手元剛性を高めた試作スペックとして展開され、フィッターがプレーヤーの打点傾向やスイングテンポに合わせて調整するためのベースになります。つまり、「950GH neo DST」は市販モデルではなく試作・ツアー用のテストシャフトに位置づけられます。
振動数と打感の差
DST仕様は振動数が5〜10cpmほど高く、全体的に剛性感があります。そのため、同じ「S」表記でも、DST版の方がハードに感じるケースが多いです。実際、ツアー選手が使用するDSTモデルは、一般市場には出回らないため、量販店では通常の950GH neoが基本となります。
一般ゴルファーへの影響
DST版を使うメリットは、フィッティングで細かくスイングに合わせたい場合に限定されます。通常の量販仕様では、neoの標準設計が最も完成度が高く、幅広い層に対応します。逆にDSTを無理に使うと、剛性が強すぎて球が上がらないケースもあるため、フィッターの管理下で使用するのが前提です。
モーダス105と120
NS PRO 950GH neoを検討する際に比較対象としてよく挙げられるのが、N.S.PRO MODUS³ TOUR 105と120です。どちらも同じ日本シャフト社の製品ですが、設計思想とターゲット層が大きく異なります。950GH neoは軽量スチールの「扱いやすさ」を重視したモデル、対してモーダス105・120は「弾道コントロールと安定性」を求めるプレーヤー向けに設計されています。
基本スペック比較表
| モデル | 重量(#6装着時) | 調子 | 振動数(参考) | 特徴 |
|---|---|---|---|---|
| 950GH neo S | 約98g | 中調子 | 約310cpm | 軽量・しなやかで上がりやすい |
| MODUS³ 105 S | 約106g | 元調子 | 約320cpm | 操作性と強弾道のバランス |
| MODUS³ 120 S | 約114g | 元調子 | 約330cpm | 叩いても暴れないツアー系剛性 |
振り感とスイングへの影響
950GH neoは「しなり戻りを感じながらタイミングを取りやすい」特徴を持ちます。一方でモーダス105・120は手元側の剛性が高く、トップでしっかりタメを作り、切り返しでシャフトの動きを抑えたいゴルファーに向いています。
モーダス105は、950GH neoと比べて約8g重く、振動数も10cpm前後高いため、ヘッドスピード43〜46m/s程度のプレーヤーに適正です。120はさらに重量があり、プロや上級者、ヘッドスピード45m/s以上のプレーヤーがメインターゲットとなります。
弾道とスピンの違い

950GH neoは中高弾道でキャリーを出しやすいのに対し、モーダス105や120は低スピン・中弾道で風に強い弾道を生みます。特に120は吹け上がりにくく、グリーンに対して強い球を打てるため、距離のばらつきを抑えたい人に人気です。
打感の違い
950GH neoはシャフト全体がしなやかに動くため、インパクトで「球を押し出す」感覚が得られます。一方モーダス105・120は「フェースで叩く」感覚が強く、強めのインパクトを好むプレーヤーに適しています。
選び方の目安
- ヘッドスピード40〜43m/s:950GH neo
- 43〜45m/s:モーダス105
- 45m/s以上:モーダス120
つまり、950GH neoは中級者層のややスインガー寄りにフィットし、モーダス105・120はハードヒッターやプロ志向のゴルファーにフィットします。
NS PRO 950GHneo適正ヘッドスピード
NS PRO 950GH neoの適正ヘッドスピードは、モデルとフレックスによって異なりますが、以下の範囲が最も実用的です。
推奨ヘッドスピードの目安
| フレックス | 適正ヘッドスピード | 対応レベル | 主な使用クラブ |
|---|---|---|---|
| R | 38〜41m/s | 初〜中級者 | キャビティ系アイアン |
| S | 42〜45m/s | 中級〜上級者 | セミアスリート系アイアン |
シャフト挙動の特徴
950GH neoは「中調子」設計のため、切り返しからインパクトまでしなりがスムーズに伝わり、インパクト時に自然なつかまり感が得られます。ヘッドスピード40m/s前後でも十分にしなりを感じられ、無理に力を入れずに飛距離を出せるのが特長です。
実測データから見る傾向
試打データでは、Rフレックス使用時にヘッドスピード40m/sでキャリー約145ヤード、Sフレックス使用時に43m/sでキャリー約155ヤード前後の結果が出ています。弾道は高めで、キャリーが安定する反面、風の影響を受けやすいため、強風下では抑えたスイングが有効です。
シャフト選択のポイント
- 40m/s以下 → Rフレックスで高弾道を狙う
- 41〜43m/s → Sに移行して方向性を重視
- 44m/s以上 → 105やDG105などにステップアップ
この範囲を基準に、自分のスイングテンポと弾道傾向に合わせて選ぶのが理想です。特に、950GH neoは「ややスインガー向け」と言われる通り、インパクトを強く叩かずスムーズに振り抜くタイプに合います。
注意点
ヘッドスピードが速すぎるゴルファーが使用すると、シャフトが戻りきらず、プッシュアウトや右方向へのミスが出やすくなります。逆にヘッドスピードが遅い場合は、弾道が高くなりすぎて距離ロスにつながるため、ロフト角やボール位置の調整も併用すると安定します。
使用プロ
NS PRO 950GH neoは、国内男子ツアーよりも女子ツアー・シニアツアーでの採用率が高い軽量スチールシャフトです。主に「飛距離と方向性のバランス」を求めるプレーヤーに支持されています。
国内女子ツアーでの使用例

ミズノやヤマハ、タイトリスト契約選手を中心に、950GH neoを採用するプロが多く、ヘッドスピード38〜42m/sの範囲で安定性を重視するタイプが使用しています。特に、女性プロではアイアンセット全体を統一して950GH neoで組むケースが一般的です。
男子プロ・シニアプロの使用傾向
男子プロでは、レギュラーツアーよりもシニアツアーでの採用例が増えています。体力低下を補いつつ、スチールの打感と操作性を維持できるためです。プロのコメントでは、「軽くても芯を感じる」「中調子でタイミングが取りやすい」といった声が多く、重量を落としながらもフィーリングを保つリシャフトとして選ばれています。
アマチュアへの影響
プロの使用傾向を見ると、「飛距離よりも安定感を求める」層が950GH neoを選んでいます。これはアマチュアにも共通しており、軽量スチールの中で最もバランスが取れた選択肢として評価が高い理由です。特に40代以降のゴルファーがスイングのリズムを保ちながら距離を維持する目的で導入するケースが多く見られます。
ヘッドスピードと重さ
NS PRO 950GH neoの特徴を理解するうえで重要なのが、「ヘッドスピードとシャフト重量の関係」です。シャフトの重さはスイングテンポやリズム、さらにはインパクトの安定性に直結します。950GH neoはそのバランス設計により、ヘッドスピード40〜45m/sのゾーンで最も効率的な動きを引き出すよう設計されています。
950GH neoの重量特性
このシャフトは、Sフレックスで約98g、Rフレックスで約94gと、一般的な軽量スチールの範囲に収まります。ただし、重量配分(バランスポイント)がやや手元寄りであることから、「数値より軽く感じる」と言われます。つまり、ヘッドを自然に走らせたいスインガーにとって、ちょうど良い慣性バランスを実現しているのです。
ヘッドスピードとの関係
- 38〜41m/s:Rシャフトが適正。軽量感を活かして高弾道・高キャリーを狙える。
- 42〜44m/s:Sシャフトが適正。中弾道でスピンを抑え、方向性を安定させられる。
- 45m/s以上:モーダス105やDG105に移行推奨。neoではややしなり過ぎる。
このように、950GH neoは中〜やや速いヘッドスピードのゴルファーに最も合う設計です。軽すぎるわけでも重すぎるわけでもなく、長時間のラウンドでも疲れにくい重量帯に設定されています。
飛距離とスピン量の関係
ヘッドスピードが40m/sの場合、Rシャフトでキャリー約145ヤード前後、Sで150〜155ヤードが目安です。重量が軽いほどスピードは出しやすい反面、スピン量が増える傾向があります。950GH neoはその中間設計により、初速・高さ・スピンのバランスが取れた弾道を作りやすいのが特徴です。
フィーリング面の違い
「軽くても頼りない感じがしない」という点は、950GH neoの大きな強みです。これは、全体の剛性バランスを再設計し、特に中間部分のトルク(ねじれ)を抑えたことで実現しています。結果として、軽量でも芯を感じられる振り心地となり、ヘッドスピードが安定しやすくなっています。
注意点
ヘッドスピードが速いゴルファー(45m/s以上)が使用すると、インパクトでシャフトが戻りきらずフェースが開くミスが出やすくなります。そのため、重量を105g以上にステップアップするのが理想です。また、逆にヘッドスピードが遅い人が重めのSを選ぶと、リリースが遅れてスライス傾向が強まります。フィッティングでは、「振り抜けの感覚」よりも弾道の安定性を重視して選ぶことが推奨されます。
評価は?
NS PRO 950GH neoは、発売以来アマチュアからツアープロまで幅広い層から高評価を得ています。その理由は、「軽量スチールのやさしさ」と「従来950GHの弱点だった暴れやすさの解消」を両立した設計にあります。
実際の評価ポイント
- しなり感が自然:中調子でクセが少なく、テンポを合わせやすい。
- 弾道が安定する:スピン過多を抑え、吹け上がりにくい。
- 軽く振っても飛ぶ:軽量でもインパクトエネルギーが効率的に伝わる。
- フィーリングが柔らかい:手に響かず、ミスヒット時の不快感が少ない。
ゴルフショップや試打会でのアンケートでは、特に40代以降のゴルファーから「ちょうどいい重さ」「安心して振れる」といった声が多く寄せられています。
メディア試打評価
ゴルフダイジェストやGEAR’Sなど各種メディアの試打レビューでも、950GH neoは「前作よりも弾道が安定」「操作性が向上した」と高評価。特にT100・T200・JPX923などの中空フォージド系との相性が良いとされています。
他シャフトとの比較での評価
- 950GH(旧モデル)との比較:neoは中間部が柔らかく、よりスムーズなしなり。高弾道でやさしい。
- モーダス105との比較:neoは軽く、スピン量がやや多め。スイングテンポが一定の人に向く。
- ダイナミックゴールド105との比較:DG105よりも軽く、スピン量が多いが操作性は高い。
弱点
唯一のデメリットを挙げるなら、「風に強い低弾道を打ちたい人」には物足りない点です。また、ヘッドスピードが46m/sを超えるハードヒッターでは、やや挙動が遅く感じる場合があります。
総評
全体としては、「軽量・安定・フィーリングの良さ」が高く評価されています。スチール特有の打感を保ちながら、疲れにくい重量帯を実現した点が最大の魅力です。特に40〜44m/sの中間層にとって最もバランスの取れたモデルといえます。
ダイナミックゴールド
NS PRO 950GH neoと比較される代表的なシャフトが「ダイナミックゴールド(DG)」シリーズです。DGは長年ツアープロに支持されている重量級シャフトで、neoとはターゲット層が大きく異なります。
基本スペック比較
| モデル | 重量(#6装着時) | 調子 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| 950GH neo S | 約98g | 中調子 | 軽量で振り抜きやすく高弾道 |
| DG105 S200 | 約107g | 元調子 | 安定した低弾道と強い弾き |
| DG120 S300 | 約118g | 元調子 | プロ仕様の重量級・弾道抑制型 |
打ち比べの違い
ダイナミックゴールドは手元が硬く、全体剛性が高いため、ヘッドスピード45m/s以上のプレーヤーでもしなりすぎず安定した方向性が得られます。一方950GH neoは、ヘッドスピード40〜43m/sでちょうど良いタイミングが取れるよう設計されており、フィーリング重視のスインガー向けといえます。
弾道傾向
- DG:低弾道・強スピン。風に強いが高さを出すのは難しい。
- 950GH neo:中高弾道・中スピン。キャリーを稼ぎやすくミスヒットに強い。
このように、DGは強弾道で叩きに行けるモデル、950GH neoはやさしく高さを出せるモデルとして棲み分けられています。
選び方の基準
- 体力があり、ヘッドスピード45m/s以上 → DG105またはDG120
- 40〜43m/sで軽量感を重視 → 950GH neo
- 43〜45m/sで中間を求める → モーダス105
このように、DGはパワーヒッター向け、neoは中速帯向けとして住み分けるのが正解です。
NSPRO950GHneo適正ヘッドスピードまとめ
NS PRO 950GH neoは、「軽量スチールのやさしさ」と「スチールらしい打感」を両立したモデルで、ヘッドスピード40〜44m/sのゴルファーに最も適正があります。
Rフレックスでは38〜41m/s、Sフレックスでは42〜45m/sが理想。
しなやかさと中調子設計により、スイングテンポを崩さずに安定した高弾道を生み出します。
要点まとめ
- 軽量スチールの中でも最もバランスが取れたモデル
- スイングテンポを保ちながら飛距離と方向性を両立
- R:ヘッドスピード38〜41m/s、S:42〜45m/s
- モーダス105より軽く、DGより扱いやすい
- フィッティングで迷ったらまず試すべき基準シャフト
総合的に見ると、950GH neoは「力を抜いても距離が出る」軽量スチールの完成形といえます。40代以上のアベレージゴルファーから上級者まで、長く使える安定設計の代表格です。










