
スピーダーシリーズは、フジクラシャフトが誇る人気ブランドとして、多くのプロやアマチュアゴルファーから信頼を集めています。
特にスピーダー シャフトの分布図を使うことで、自分に合ったモデルを視覚的に理解でき、弾道やスイングタイプに応じた最適な選択が可能になります。本記事では、スピーダーの全モデルの特徴や歴代シリーズの違い、NX GOLDなど最新モデルの性能を含め、分布図を基に徹底的に解説します。
記事の内容一覧
- スピーダーのシャフト一覧
- シャフトの比較
- シャフトの歴代
- スピーダーNXゴールド
- 特徴
- スピーダーシャフト分布図
- フジクラシャフトのスピーダーNX
- スピーダーNXゴールド
- スピーダーシャフト分布図まとめ
スピーダーシャフト分布図で理解する性能の違い
スピーダーシリーズは、ヘッドスピードやスイングテンポに応じて多彩なラインアップが展開されています。本記事では、フジクラが提供する「スピーダー シャフト 分布図」を基に、各モデルの特性を視覚的に把握しやすく解説します。歴代スピーダーから最新のNX GOLDまで、特性・弾道・フィーリングの違いを詳しく整理し、どのゴルファーにどのモデルが適しているかを明確にします。
スピーダーのシャフト一覧

フジクラのスピーダーシリーズは、ゴルファーの幅広いスイングタイプに対応するため、多彩なモデルがラインアップされています。代表的なシリーズには、「スピーダーNX」「スピーダーエボリューション」「スピーダーSLK」「スピーダーTR」などがあり、それぞれの開発コンセプトが異なります。
たとえば、スピーダーNXシリーズは中調子設計で、切り返し時のタイミングが取りやすく、安定感のある弾道を生み出します。一方で、スピーダーエボリューションシリーズは代を重ねるごとに特徴が異なり、初代からⅦ(7代目)まで細分化されています。エボリューションⅢは高弾道・低スピンタイプ、エボリューションⅤは安定性を重視したモデルとして人気です。
また、短尺向けのスピーダーSLKは、クラブ全体のバランスを最適化するために設計され、ヘッドスピードが速くないプレーヤーでもミート率を向上させることができます。スピーダーTRはトルクを抑えた設計で、しっかり振り抜くプレーヤー向け。ツアープロや上級者の使用率も高く、方向性の安定性に優れています。
さらに、最新モデルのスピーダーNX GOLDは、NXシリーズの進化版として登場し、従来の安定性に加えて高弾道としなやかさを両立しています。スピーダーのラインアップは年々多様化しており、ゴルファーのスイングテンポ・ヘッドスピード・打ち出し角に合わせた最適な選択ができるよう設計されています。
スピーダーのシャフトは、以下のようにカテゴリーごとに整理されます:
| シリーズ名 | 調子 | 主な特徴 | 対応ゴルファー |
|---|---|---|---|
| NXシリーズ | 中調子 | 安定感・タイミングの取りやすさ | 中〜上級者 |
| エボリューションシリーズ | 各代ごとに異なる | 弾道・フィーリング重視 | 幅広い層 |
| TRシリーズ | 手元調子 | 操作性・方向性重視 | 上級者 |
| SLKシリーズ | 短尺設計 | ミート率向上 | ヘッドスピードが遅めの層 |
このように、スピーダーシリーズは単一のモデルではなく、ゴルファーの特徴に合わせて選択肢が設けられた総合的ブランドであることがわかります。分布図を見ることで、それぞれの位置関係(弾道の高さ・スピン量など)を理解し、自分のスイングに最も合うモデルを選ぶことが可能です。
シャフトの比較
スピーダーシリーズ内での比較は、主に「弾道高さ」「スピン量」「しなり位置」「トルク値」「重量帯」で行われます。たとえば、スピーダーNXは中調子でやや高弾道に分類されるのに対し、TRは低弾道・低スピンで風に強い弾道を生み出します。
フジクラの公式分布図によれば、NXシリーズは中間に位置し、オールラウンドな性能。一方、TRシリーズは左下(低スピン・低打ち出し)に配置され、スピードと安定性を両立するタイプとして明確に分かれています。
重量帯もモデルごとに異なります。たとえばスピーダーNXのラインアップには、40g台〜70g台までの重量があり、スイングスピードに応じて選択できます。軽量帯(NX 40や50)は女性ゴルファーやシニア層に人気で、振り抜きやすさと飛距離性能を重視しています。逆に重めのNX 70はヘッドスピードが速いプレーヤー向けで、叩いても暴れにくく安定したフェードボールを打つことが可能です。
また、比較の際には「EI分布(剛性分布)」も重要な指標です。EIとはシャフトの硬さを数値化したもので、スピーダーNXでは手元側と先端側の剛性バランスを最適化することで、切り返し時のねじれを抑制。これにより、スイング中の挙動が安定し、ボール初速の向上に寄与しています。
他方、エボリューションシリーズでは、各代で異なるEI設計が採用されており、たとえばエボⅢは先調子、エボⅤは中元調子など、打ち出し角度の違いが分布図上でも明確に確認できます。
このように分布図を活用すれば、数値だけでなく自分のスイング特性に最も近いモデルを視覚的に選べるため、試打前の比較検討にも非常に有効です。
シャフトの歴代
フジクラのスピーダーシリーズは、1998年の初代「スピーダー」から始まり、20年以上にわたって進化を続けてきました。ゴルフクラブの技術が進化する中で、スピーダーは常にその時代のスイング傾向やクラブヘッドの性能に合わせた最適な剛性設計を採用してきました。ここでは、スピーダーの歴代モデルを年代順に振り返り、それぞれの特徴を詳しく解説します。
初代スピーダー(1998年)
初代モデルは、当時としては革新的なカーボン技術を採用し、従来よりもしなやかで強靭な設計が注目されました。特に軽量かつ高弾性カーボンを使用することで、ヘッドスピードが遅いゴルファーでも高弾道・飛距離アップが期待できるとして大ヒットしました。
スピーダーエボリューションシリーズ(2014年〜)
2014年に登場した「スピーダーエボリューション」は、スピーダー史上最大の転換点となりました。以降、毎年新しい“代”がリリースされ、それぞれ異なるフィーリングを提供しています。
| モデル名 | 調子 | 特徴 |
|---|---|---|
| エボリューションⅠ | 中調子 | バランスの取れた万能タイプ |
| エボリューションⅡ | 先中調子 | 高弾道でつかまり重視 |
| エボリューションⅢ | 先調子 | 弾き感が強く飛距離重視 |
| エボリューションⅣ | 手元調子 | 操作性重視、低スピン |
| エボリューションⅤ | 中元調子 | 叩いても暴れにくい |
| エボリューションⅥ | 中調子 | 安定感としなやかさを両立 |
| エボリューションⅦ | 先中調子 | スムーズな加速とつかまり感 |
これらのモデルは、すべて分布図上で異なる位置に配置され、弾道の高さ・スピン量・しなり位置を明確に区別しています。特にⅢとⅤは人気が高く、プロ使用率も高いモデルです。
スピーダーNXシリーズ(2021年〜)
2021年に登場した「スピーダーNX」は、フジクラ独自の「VTCテクノロジー(Variable Torque Core)」を初めて採用したモデルです。これは、シャフト内部のトルク剛性を部分的に最適化することで、ねじれを抑えながらもしなやかに動く新構造。従来のEI設計にトルク制御を融合させたことで、スイング中の安定性とインパクト効率を両立しました。
スピーダーNXは、従来のエボリューションシリーズとは異なり、分布図上で「中弾道・中スピンゾーン」に位置づけられます。これは、ドローヒッターにもフェードヒッターにも対応できる“ニュートラル設計”であることを意味しており、幅広いゴルファー層に支持されています。
スピーダーNX BLACK / GREEN / BLUE / GOLD
NXシリーズは登場以降、カラーバリエーションごとに性能特性が異なるモデルが派生しました。
- NX BLACK:低弾道・低スピンタイプで叩ける上級者向け
- NX GREEN:高弾道設計でヘッドスピードが遅めの層に対応
- NX BLUE:中弾道・万能型のオリジナルモデル
- NX GOLD:2023年に登場した高弾道・安定タイプ
このように、歴代スピーダーの進化は「弾き感」と「安定感」の両立を追求しており、分布図を見れば各モデルのポジションの変遷が一目で分かります。最新のNX GOLDは、これまでの集大成として位置づけられるモデルです。
スピーダーNXゴールド

スピーダーNXゴールドは、2023年秋にフジクラが発表した最新のスピーダーシリーズで、「高弾道と安定性の両立」をテーマに開発されました。カラーデザインはゴールドを基調とし、外観からもプレミアム感が漂いますが、その性能はまさにフラッグシップと呼ぶにふさわしい完成度を誇ります。
NX GOLDの構造と技術
NX GOLDは、従来のNX BLUEをベースにしながらも、手元剛性をやや柔らかく設定し、インパクトゾーンでの走り感を強化しています。さらに、フジクラ独自のVTC(Variable Torque Core)技術を最適化。シャフトの中央部でトルクを変化させる構造により、ダウンスイング時のねじれを抑制しつつ、先端側のスピード感を引き出すことに成功しました。
この構造は、ヘッドスピードが40〜45m/s程度のアマチュアゴルファーにとって特に効果的で、しなり戻りのタイミングが合いやすく、スイング軌道を安定させます。結果として、弾道は高くなりながらもスピン過多にならず、飛距離ロスを防ぐ設計となっています。
弾道性能とフィーリング
フジクラの公式分布図では、NX GOLDは「やや高弾道・中スピン」のゾーンに位置します。NX BLUEよりもつかまりやすく、フェード気味の弾道を抑えたいゴルファーに適しています。打感は非常にしなやかで、切り返しでのタイミングが取りやすいのが特徴。中〜上級者だけでなく、安定した弾道を求める中級層にも人気があります。
実際の使用傾向
ツアープロの中でも、ヘッドスピード45m/s前後の選手がフェアウェイウッドに採用するケースが増えています。特に、先端剛性が高いため打点ブレに強く、オフセンターヒット時の方向性ロスを軽減します。
NX GOLDのラインアップは40g台〜70g台まであり、NX 50が最も人気のある重量帯。スピーダー特有の“弾き”を感じながらも、暴れにくい挙動が評価されています。
まとめ
スピーダーNX GOLDは、スピーダー史上もっとも完成度の高いモデルのひとつといえます。分布図で見ると、従来モデルの中間点に位置しており、飛距離と安定性をバランスよく求めるゴルファーに最適です。初心者よりも、ある程度スイングが安定している中級〜上級者が使うことで最大限の性能を発揮します。
特徴
フジクラのスピーダーシリーズは、単なる軽量シャフトではなく、「スイングエネルギーを効率よくボールに伝える設計思想」を持つことが最大の特徴です。そのため、シリーズ全体に共通して“しなり戻りの再現性”と“ねじれ剛性のバランス”が重視されています。これにより、プレーヤーのスイングテンポにかかわらず安定した飛距離と方向性を両立しています。
1. 高弾性カーボン素材の採用
スピーダーシリーズには、トレカ®(東レ製高弾性カーボン)が使用されています。特に高弾性繊維「T1100G」や「M40X」をモデルごとに最適配置しており、これによりシャフト全体の剛性を維持しつつ、しなやかさを確保。NX GOLDでは、T1100Gを先端部と中間部に組み合わせることで、弾き感と安定性を両立させています。
2. EI分布の最適化
EI分布とはシャフト全体の硬さの変化を示す指標です。スピーダーでは、手元側をしなやかに、先端をしっかりさせることで、スイング時に自然なタメを生み出す構造を実現。これにより、打ち出し角を高めながらもスピンを抑える弾道特性が得られます。特に中調子設計のNXシリーズは、タイミングの取りやすさと操作性のバランスに優れています。
3. トルク制御技術(VTC)
フジクラ独自の「Variable Torque Core(VTC)」技術は、スピーダーNXシリーズ以降の特徴的な構造です。シャフト内部でトルクの分布を変化させ、スイング中のねじれ挙動を制御。これにより、切り返しでの安定感とインパクト時の正確なフェース向きを維持します。この技術は、風の強いコンディションでも弾道が左右に散らばりにくいという実戦的なメリットがあります。
4. モデルごとの方向性と打ち出し特性
スピーダーシリーズは、分布図で見ると大きく「高弾道グループ」と「低弾道グループ」に分かれます。NX GOLDやNX GREENはやや高弾道タイプ、TRやBLACKは低弾道タイプに分類されます。これにより、プレーヤーのスイング傾向(ドロー系/フェード系)や使用クラブ(ドライバー/フェアウェイウッド)に応じて適切なモデルを選択可能です。
5. 実使用でのフィーリング
多くの試打レビューでは、スピーダーの特徴として「弾き感」「つかまりの良さ」「スピン量の安定性」が挙げられています。特にNX GOLDは中調子設計により、振り遅れにくく、自然にフェースを戻せる点が高く評価されています。また、軽量帯でも先端が暴れにくいため、ヘッドスピードが遅い層でも安定した飛距離を出しやすいという特長があります。
このようにスピーダーシリーズは、単なる軽量・高弾道モデルではなく、「物理的なトルク制御と素材設計」を両立させた、技術的に非常に完成度の高いシャフト群といえます。
スピーダーシャフト分布図

スピーダーの「分布図(Performance Map)」は、フジクラ公式サイトなどで公開されているシャフト性能の可視化資料です。この分布図では、縦軸に“弾道の高さ”、横軸に“スピン量”を設定し、各モデルがどの位置にあるかをプロットしています。これにより、ゴルファーは自分の求める弾道イメージに近いシャフトを視覚的に選ぶことができます。
分布図の基本構造
分布図の左下は「低スピン・低弾道」で、右上は「高スピン・高弾道」を示します。たとえば、スピーダーTRやNX BLACKは左下寄りに位置し、風に強い低弾道を生み出すタイプ。一方、NX GOLDやNX GREENは右上寄りで、高弾道でつかまりの良い特性を持ちます。NX BLUEは中央付近にあり、ニュートラルな挙動で幅広い層に対応する設計です。
実際の分布図例(概念)
| 弾道高さ / スピン量 | 低スピン | 中スピン | 高スピン |
|---|---|---|---|
| 高弾道 | NX GOLD | NX GREEN | ー |
| 中弾道 | NX BLUE | エボⅤ | エボⅦ |
| 低弾道 | TR | NX BLACK | ー |
このように、スピーダーシリーズは分布図上で広く展開されており、ゴルファーの求める弾道に応じて最適なポジションを選ぶことが可能です。
分布図から読み取れること
- スピーダーNXシリーズの中心性 NXシリーズは分布図の中央に位置しており、シリーズ全体の基準点的な存在です。スピーダー選びの際は、まずNXを基準に考えると分かりやすいです。
- 弾道調整の方向性 高弾道を求めるなら右上のNX GOLDやGREEN、低弾道・低スピンを求めるなら左下のTRやBLACKを選びます。
- スピン量と安定性の関係 一般的に、低スピン側のモデルほど風に強く、操作性重視。高スピン側はキャリー重視で、ヘッドスピードが遅い層にも適します。
ゴルファー別おすすめゾーン
- ヘッドスピード42m/s以下: NX GREEN・NX GOLD
- ヘッドスピード43〜46m/s: NX BLUE・エボⅤ
- ヘッドスピード47m/s以上: NX BLACK・TR
分布図を理解することで、単なる試打感覚ではなく、理論的なモデル選定が可能になります。これがスピーダーシリーズが幅広い層に支持されている理由の一つです。
フジクラシャフトのスピーダーNX
スピーダーNXシリーズは、2021年の登場以降、フジクラシャフトの中心的存在となっています。開発コンセプトは「タイミングの取りやすさと安定性の両立」。従来のエボリューションシリーズと比べて、よりニュートラルな挙動を目指しています。
VTCテクノロジーの採用
NXシリーズ最大の特徴は「Variable Torque Core(VTC)」技術です。これはシャフトの中心部分におけるトルク分布を変化させ、切り返し時のねじれを抑制する設計。これにより、トップからダウンスイングへの移行がスムーズになり、フェース向きが安定します。結果として、ミート率の向上やサイドスピンの減少につながります。
モデル展開と性能
NXシリーズには、BLUE(標準)、BLACK(叩けるタイプ)、GREEN(高弾道)、GOLD(高弾道・安定型)の4種類があります。BLUEが基準点であり、他モデルはそのフィーリングをベースに特性を変化させています。
フジクラ公式の分布図では、NX BLUEが中央、NX GOLDが右上、NX BLACKが左下に位置しており、それぞれ異なる弾道特性を明確に確認できます。
シャフト設計と素材
素材にはT1100G高弾性カーボンが採用されており、剛性と復元力を両立しています。手元部分には柔軟性を持たせることで切り返しのタイミングを取りやすくし、先端は高剛性設計にすることでインパクト時の暴れを防ぎます。これにより、飛距離と方向性のバランスを高い次元で両立しています。
評価と人気の理由
試打評価では、NX BLUEが“どのクラブヘッドにも合いやすい”万能型として高評価を獲得。特にドライバー用シャフトとして、スリクソン、テーラーメイド、キャロウェイなど多くのヘッドに装着されるケースが増えています。
また、NX BLACKやNX GOLDは上級者層の支持が強く、特にフェアウェイウッド用としての採用率も高まっています。
このように、スピーダーNXシリーズは「分布図上の中心軸」として位置づけられており、今後のスピーダー開発の基準となる重要なシリーズです。
スピーダーシャフト分布図まとめ
スピーダーの分布図は、単なる参考資料ではなく、「自分に合ったシャフトを科学的に選ぶための地図」と言えます。弾道の高さ・スピン量・しなり位置などを一目で把握できるため、試打の前に方向性をつかむツールとして非常に有効です。
分布図を活用するポイント
- 自分のスイングタイプを把握する ヘッドスピード・スイングテンポ・打ち出し角などのデータを確認し、分布図上のどのゾーンに位置するかを理解する。
- 基準モデルを設定する NX BLUEを中心に、自分の弾道傾向から上下・左右に移動して最適モデルを探す。
- 目的別にモデルを変える ドライバーではNX GOLD、フェアウェイウッドではTRなど、クラブごとに異なる分布ゾーンを使い分けることで総合的なパフォーマンスを最適化できる。
まとめ
スピーダーの分布図を理解すれば、感覚的な「なんとなく合う」ではなく、理論的根拠に基づくシャフト選びが可能になります。NX GOLDをはじめとする新モデル群は、性能の可視化という意味でも、ゴルファーの選択を大きくサポートしています。フジクラのスピーダーは、今後もデータに基づいた設計思想で進化を続けていくことでしょう。

