テンセイシャフト種類別の特徴と選び方を徹底解説

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ゴルフクラブの性能を大きく左右する「シャフト」。その中でも三菱ケミカルが展開する「テンセイ(TENSEI)」シリーズは、ツアープロからアマチュアまで高い支持を得ています。

テンセイシリーズは複数の種類が存在し、それぞれ設計思想や弾道特性、フィーリングが異なります。本記事では「テンセイ シャフト 種類」をテーマに、各モデルの特徴、評価、他シリーズとの比較、そして選び方のポイントを詳しく解説します。

記事の内容一覧

  1. テンセイシャフトの評価と特徴
  2. シャフト分布図
  3. 比較
  4. シャフトレッドとブルー
  5. シルバーとブラック
  6. テンセイシャフト種類
  7. 調子
  8. シルバー
  9. 三菱ケミカルのシャフトの一覧
  10. ディアマナのシャフト分布図
  11. テンセイシャフト種類まとめ

目次

テンセイシャフト種類の特徴と違いを理解する

テンセイシャフトは三菱ケミカルが展開する高性能カーボンシャフトシリーズで、素材構成・フィーリング・弾道特性の異なる複数のモデルがあります。主に「テンセイ レッド」「テンセイ ブルー」「テンセイ シルバー」「テンセイ ブラック」に分類され、それぞれのモデルはスイングタイプや求める弾道によって使い分けられます。この記事では、各種類の違いを軸に、実際の評価や他シャフトとの比較を通して、最適なモデル選びをサポートします。


テンセイシャフトの評価と特徴

テンセイシャフトは、PGAツアーをはじめとした世界のトッププロから高い評価を受けているシリーズです。開発元の三菱ケミカルは、カーボン素材の研究において世界でもトップクラスの技術を有しており、テンセイシリーズはその素材工学の結晶と言えます。
テンセイという名称は日本語の「転生」に由来し、「シャフトの進化」を意味します。そのコンセプト通り、過去のディアマナやクロカゲシリーズで培われた技術をもとに、さらに安定感としなり戻りの精度を追求しています。

テンセイの評価ポイント

  1. フィーリングの一貫性 テンセイはスイングスピードやタイプに応じたバリエーションが豊富ながら、全体に「安定したしなり感」と「正確な再現性」が特徴です。これは三菱ケミカル独自の「MR70」や「Carbon Fiber DuPont Kevlar®」などの素材を組み合わせた結果、剛性バランスを高精度にコントロールできるためです。
  2. 方向性と安定性 ツアープロに支持される理由は、特にミスヒット時の安定感です。スピン量が過剰にならず、打ち出し方向のブレが小さいため、フェアウェイキープ率の向上に寄与します。
  3. テンセイシリーズの位置づけ テンセイは三菱ケミカルの中で「フィーリングと安定性のバランス」を追求したモデル群として位置づけられ、ディアマナが“しなり感重視”、クロカゲが“叩ける系”であるのに対し、テンセイは“中間的な万能型”として人気があります。

実際の使用評価

プロ選手では、ローリー・マキロイ、コリン・モリカワ、松山英樹などが過去に使用した実績があり、特にテンセイ1Kシリーズはツアー使用率が高いモデルです。アマチュアゴルファーからも「手元が安定してタイミングが取りやすい」「ミスに強い」といった評価が多く、ヘッドスピード40〜48m/sのプレーヤーに幅広くマッチします。

素材技術の進化

テンセイには世代ごとに異なる素材構成が採用されています。初代はCarbon Fiber DuPont Kevlar®を使用し、振動吸収性に優れた打感を実現。最新の「テンセイ 1K」シリーズでは1,000本の高密度カーボン繊維を使い、さらに剛性と安定性を強化。これにより、高速スイングでもしなり戻りの再現性が向上しています。

このように、テンセイシャフトは単なる素材変更ではなく、フィーリング・剛性分布・スピン性能を総合的に進化させている点が最大の特徴です。

シャフト分布図

テンセイシリーズを理解する上で欠かせないのが「シャフト分布図」です。これは各モデルの特性を、スピン量と打ち出し角を軸に可視化したもので、プレーヤーのスイングタイプに対する最適モデルを見つけるための重要な指標となります。テンセイは、三菱ケミカルの他シリーズである「ディアマナ」「クロカゲ」と比較しても、明確に異なる位置に分布しており、フィーリングと安定性の中間に位置づけられています。

テンセイシリーズの分布の基本構造

テンセイシリーズには主に4つの代表的な系統があります。

  • テンセイ レッド(TENSEI RED):高弾道・高スピンタイプ
  • テンセイ ブルー(TENSEI BLUE):中弾道・中スピンタイプ
  • テンセイ シルバー(TENSEI SILVER):中弾道・低スピンタイプ
  • テンセイ ブラック(TENSEI BLACK):低弾道・低スピンタイプ

これらを分布図で表すと、縦軸がスピン量、横軸が打ち出し角となり、レッドが最も高弾道寄り、ブラックが低弾道寄りに配置されます。ブルーとシルバーはその中間に位置し、幅広いスイングタイプに対応します。

モデル名弾道スピン量フィーリング適正スイングタイプ
テンセイ レッド高弾道多め手元が柔らかいスムーズなテンポ
テンセイ ブルー中弾道中程度全体しなりオールラウンド
テンセイ シルバー中〜低弾道少なめやや手元硬め強く叩きたい人
テンセイ ブラック低弾道低スピン全体的に硬めハードヒッター

このような分布により、ゴルファーは自分の打ち出し条件とスピン量を把握したうえで、最適なテンセイモデルを選ぶことが可能になります。

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実際の分布比較(ディアマナ・クロカゲとの関係)

三菱ケミカルの他ブランドと比較すると、テンセイは以下のように位置づけられます。

  • ディアマナ:中〜高弾道で、しなりを感じやすいモデルが多く、テンポ重視のスインガーに適する。
  • クロカゲ:低弾道・低スピン志向のハードヒッター向け。
  • テンセイ:この2シリーズの中間で、操作性と安定性を兼ね備えた万能型。

これによりテンセイは、弾道のコントロール性能を重視しつつ、ミスヒット時の安定感を求めるプレーヤーに最適なポジションを占めています。

テンセイの素材別分布

テンセイシリーズは素材の違いによってもフィーリングが変わります。
初期のテンセイCKシリーズはKevlar繊維を採用し、打感がソフトで吸収性に優れていました。一方、最新のテンセイ1Kシリーズでは、1Kカーボンファイバーを使用し、剛性分布の正確性が向上。結果として、分布図上ではやや「低スピン・中弾道」方向にシフトしており、強い球を求めるプレーヤーからの支持を集めています。

分布図を活用した選び方

ゴルファーが自分に合うテンセイモデルを選ぶ際は、以下の2つを意識することが大切です。

  1. 打ち出し角:弾道の高さを決める。スピン量と直結するため、弾道が高すぎる人はシルバーやブラックが有効。
  2. スピン量:スピンが多すぎると吹け上がり、少なすぎるとキャリーが不足。中間を狙うならブルーがバランス良い。

分布図を理解しておくことで、自身のスイング傾向に合うモデルを選びやすくなり、結果として飛距離効率や方向性が大きく改善します。特に近年ではトラックマンやGCクアッドなどの弾道計測データと照らし合わせることで、数値的にも自分に最適なテンセイモデルを特定できるようになっています。

比較

テンセイシリーズは、三菱ケミカルの他の代表的シャフトシリーズ「ディアマナ」「クロカゲ」としばしば比較されます。同社の製品群はいずれもプロツアーで実績を持ち、素材技術において世界的に高い評価を受けています。その中でもテンセイは「中庸(バランス型)」という立ち位置にあり、スピンコントロール性能・方向安定性・打感のすべてにおいて、幅広いゴルファーに対応できる点が強みです。

ディアマナとの比較

ディアマナシリーズは、テンセイと同じ三菱ケミカルが手掛けるブランドで、より“しなり感”を重視した設計が特徴です。特に最新の「ディアマナD+」「ZF」「PD」などは、しなり戻りによるボールのつかまり感を求めるゴルファーに好まれています。
テンセイはそれに比べ、剛性感の高い設計で、スイングテンポが速いプレーヤーや、インパクトゾーンで力を加える“ヒッタータイプ”により適しています。

項目テンセイディアマナ
打感シャープで芯があるしなやかで粘る
弾道中〜低弾道中〜高弾道
スピン量少なめで安定やや多め
対応タイプヒッター、フェード系スインガー、ドロー系
特徴操作性と直進性の両立タイミングの取りやすさ重視

このように、テンセイはディアマナよりも「操作性」「直進性」「安定感」に優れる一方、ディアマナは「タイミングの取りやすさ」「フィーリングの柔らかさ」で優位に立っています。両者はコンセプトが異なるため、単純な上位互換関係ではなく、スイング傾向によって選択が分かれます。

クロカゲとの比較

クロカゲシリーズ(KUROKAGE)は、テンセイよりもさらに剛性の高い構造を採用しており、低弾道・低スピンを極めたハードヒッター向けモデルです。特に「クロカゲXT」「クロカゲDC」などは、ツアープロの間でも「叩けるシャフト」として知られています。
テンセイとの比較では以下のような違いがあります。

項目テンセイクロカゲ
打感柔らかさと剛性のバランス非常に硬く、強弾道
弾道中〜低弾道低弾道
スピン量安定して少ない極めて少ない
設計思想操作性重視パワー伝達重視
推奨ヘッドスピード40〜48m/s46m/s以上推奨

クロカゲは、ヘッドスピードが高い上級者がフルスイングで叩いても吹け上がらない特性を持つため、競技志向のプレーヤー向けです。一方テンセイは、同じ低スピン傾向ながら、より扱いやすく、アマチュアにも適応できるフィーリングに調整されています。そのため、クロカゲの剛性に違和感を感じたプレーヤーがテンセイに乗り換えるケースも少なくありません。

テンセイ内部での比較(レッド・ブルー・シルバー・ブラック)

テンセイシリーズ内部でも、それぞれのモデルは明確に方向性が分かれています。

モデル弾道特性打感位置づけ
レッド高弾道・高スピン手元が柔らかく先が動く高弾道志向のスインガー向け
ブルー中弾道・中スピン全体しなりバランス型・万能タイプ
シルバー中〜低弾道・低スピン手元剛性が高く操作性重視安定性重視のヒッター向け
ブラック低弾道・超低スピン全体的に硬く叩けるヘッドスピードが速い上級者向け

この4タイプを比較すると、レッドからブラックに進むほど剛性が高くなり、打ち出し角とスピン量が低下します。一般的なアマチュアゴルファーには「テンセイ ブルー」または「テンセイ シルバー」が扱いやすいとされています。

比較の総括

テンセイは「万能型」でありながら、三菱ケミカルの素材技術により非常に高精度な剛性制御がなされているため、弾道の再現性が高い点が他シリーズとの最大の違いです。ディアマナよりも方向性に優れ、クロカゲよりも扱いやすい。その中間に位置しながら、ツアーレベルの安定感を提供できるのがテンセイの真価です。
特にテンセイ1Kシリーズでは、1Kカーボンによってねじれ剛性が向上し、ミスヒット時のエネルギーロスを最小化。結果として、飛距離性能と操作性の両立が実現しています。

シャフトレッドとブルー

テンセイシリーズの中でも特に人気が高いのが「テンセイ レッド」と「テンセイ ブルー」です。どちらも中級〜上級ゴルファーを中心に支持されており、弾道特性やフィーリングが異なるため、選び方によってクラブ全体のパフォーマンスが大きく変わります。この2モデルは、テンセイシリーズの中で“高弾道寄り”と“中弾道寄り”に位置づけられ、プレーヤーのスイングテンポや打ち出し角に応じた明確な使い分けが可能です。

テンセイレッド(TENSEI RED)の特徴

テンセイ レッドは、テンセイシリーズの中で最も高弾道・高スピンを狙った設計です。手元が柔らかく先端がしなりやすいため、インパクト時にヘッドが自然に返り、ボールをつかまえやすいのが特徴です。スイングテンポがゆったりしているプレーヤーや、ボールの上がりにくさに悩むゴルファーに最適なモデルと言えます。

  • 弾道特性:高弾道・高スピン
  • 剛性設計:手元柔らかめ、先端動く
  • 推奨タイプ:スイングテンポがゆっくり、スインガータイプ
  • 打感:しなやかで軽い振り抜き感

テンセイ レッドは、シリーズの中でも特に打ち出し角を高める設計で、キャリー重視のプレーヤーに最適です。また、先端部に弾性の高い素材を採用しているため、スイング中のヘッド挙動がスムーズで、つかまり性能が高いのが大きな特徴です。ロフトが立ったヘッド(例えば9度以下のロースピンモデル)と組み合わせることで、最適な高さとスピン量が得られます。

テンセイブルー(TENSEI BLUE)の特徴

テンセイ ブルーは、テンセイシリーズの中でもっともバランスの取れた「中弾道・中スピン」タイプであり、アマチュアからツアープロまで幅広い層に支持されています。全体しなり設計で、インパクトゾーンでの挙動が安定しており、スイングリズムを崩さずに振り抜ける点が特徴です。ブルーは「万能型」とも呼ばれ、方向性と飛距離を両立させたいプレーヤーに最適です。

  • 弾道特性:中弾道・中スピン
  • 剛性設計:全体しなり、しなり戻りがスムーズ
  • 推奨タイプ:テンポが安定したスインガー・ヒッターの両方
  • 打感:しっかり感と柔らかさの中間

テンセイ ブルーは、PGAツアーでも高い使用率を誇り、ドライバーからフェアウェイウッドまで幅広く展開されています。打点ブレに対しても挙動が安定しており、ボールが左右に散らばりにくいことから、方向性の良さを重視するプレーヤーに人気です。特に「テンセイ 1K ブルー」は、最新の1Kカーボンファイバー構造によって、剛性バランスと振動吸収性を高次元で両立しています。

レッドとブルーの違いの比較表

項目テンセイ レッドテンセイ ブルー
弾道高弾道中弾道
スピン量多め中程度
剛性分布手元柔らかく先端しなり全体しなり
打感ソフトでつかまりやすいしっかり感がある
適正スイングタイプゆっくりしたスインガー安定したテンポのヒッター/スインガー
推奨ヘッドロースピン・ロフト立ちヘッド汎用的(ドライバー/FWとも)

選び方のポイント

テンセイ レッドとブルーの選択は、プレーヤーの弾道傾向とスイングタイプによって明確に分かれます。

  • ボールが上がりにくい人/スライスに悩む人 → テンセイ レッド
  • 弾道を安定させたい人/左右のブレを減らしたい人 → テンセイ ブルー

また、女性ゴルファーやヘッドスピードが40m/s以下のプレーヤーにはレッドが合いやすく、ヘッドスピード42〜45m/sのプレーヤーにはブルーが最適です。両モデルともテンセイ特有のスムーズなフィーリングを共有しており、どちらを選んでも違和感なくスイングできる点は共通しています。

実際のツアー使用例

PGAツアーでは、テンセイ ブルーがドライバー用シャフトとして高いシェアを持ちます。特にテーラーメイドやキャロウェイのツアー支給ヘッドとの組み合わせで使用されることが多く、安定した弾道とスピン量の少なさが評価されています。一方、レッドは国内女子ツアーで人気が高く、キャリー重視のプレーヤーに支持されています。

このように「レッド=つかまりと高さ」「ブルー=安定とバランス」という違いを理解することで、自分に合ったテンセイシャフトをより正確に選択できるようになります。

シルバーとブラック

テンセイシリーズの中で最もツアープロの使用率が高いのが「テンセイ シルバー(TENSEI SILVER)」と「テンセイ ブラック(TENSEI BLACK)」です。どちらも低スピン・強弾道を狙った設計で、ヘッドスピードが速いプレーヤーや、吹け上がりを防ぎたいゴルファーに適しています。レッドやブルーが「高さとつかまり」を重視したモデルであるのに対し、シルバーとブラックは「操作性と安定性」を求めるプレーヤーのために開発されています。

テンセイシルバー(TENSEI SILVER)の特徴

テンセイ シルバーは、中〜低弾道・低スピン設計の万能型モデルです。シリーズの中では“中弾道寄りの強弾道”を実現しており、手元剛性を高めながらも、全体しなりのバランスが取れています。これにより、ヘッドスピードが速いプレーヤーが叩いても、スピン量が過剰にならず、直進性の高い弾道を描きます。

  • 弾道特性:中〜低弾道・低スピン
  • 剛性分布:手元硬め・中間しなり・先端やや硬め
  • 打感:しっかりとした粘り感
  • 推奨タイプ:ヘッドスピード43〜48m/s、ヒッタータイプ

テンセイ シルバーはツアーでも高い評価を得ており、松山英樹選手が使用したことでも知られています。特に最新の「テンセイ 1K プロ オレンジ」や「テンセイ 1K シルバー」は、1Kカーボン素材を採用し、剛性の正確な分布と振動抑制性を実現しています。結果として、ミスヒット時の挙動が安定し、意図した弾道を再現しやすい点が特徴です。

さらに、シルバーは「中調子」設計でありながら、タイミングの取りやすさにも優れています。スイング中のしなりが自然に感じられるため、力まず振り抜けるという意見が多く、アマチュアでも扱いやすいモデルとして人気です。

テンセイブラック(TENSEI BLACK)の特徴

テンセイ ブラックは、テンセイシリーズの中で最も低スピン・低弾道の特性を持つハードヒッター向けモデルです。全体的に非常に高剛性で、インパクト時のヘッド挙動を最小限に抑える設計となっています。そのため、ヘッドスピードが速いプレーヤーが強く叩いても、スピンが過剰にならず、直進性の高い“棒球”のような弾道を実現します。

  • 弾道特性:低弾道・超低スピン
  • 剛性分布:全体硬め(特に先端剛性が非常に高い)
  • 打感:重厚で芯を感じる
  • 推奨タイプ:ヘッドスピード47m/s以上、ハードヒッター

テンセイ ブラックは、三菱ケミカルが持つ最先端素材「ボロン繊維」や「1Kカーボン」を用いており、トルク値を低く抑えることでエネルギーロスを極限まで削減しています。プロツアーではドライバー用として特に使用率が高く、ローリー・マキロイやリッキー・ファウラーらが好んで使用したことでも注目されました。

打感に関しては、他のテンセイシリーズに比べてかなり「硬質」な印象を受けます。しかし、これによりスピン量が安定し、風に強い弾道が得られるため、競技志向のプレーヤーから高い支持を得ています。

シルバーとブラックの違い比較表

項目テンセイ シルバーテンセイ ブラック
弾道中〜低弾道低弾道
スピン量少なめ非常に少ない
剛性分布手元硬め・中間しなり全体的に硬い
打感しなやかで安定硬質で直線的
推奨ヘッドスピード43〜48m/s47m/s以上
適正プレーヤー操作性重視のヒッター強弾道を求めるハードヒッター

選び方の目安

  • テンセイ シルバーは、強く叩きたいがある程度の弾道高さも確保したいプレーヤーに最適です。中弾道・低スピンのバランスに優れ、ドライバーだけでなくフェアウェイウッドにも好相性です。
  • テンセイ ブラックは、風の影響を極力抑えたい競技ゴルファーや、ドライバーでの飛距離性能を極限まで求めるプレーヤーにおすすめです。弾道の高さをコントロールしやすく、低い“強い球”を安定して再現できます。

ツアーでの使用傾向

近年のPGAおよび国内ツアーでは、テンセイ ブラックが「強い球を打ちたいプロ」に選ばれる傾向が顕著です。一方、シルバーは“叩けるのにタイミングが取りやすい”という特性から、ツアーだけでなく上級アマチュア層にも人気があります。両者とも、テンセイ1Kシリーズの登場によりさらに完成度が高まり、安定した弾道制御を実現しています。

このように、シルバーとブラックはテンセイシリーズの中でも「低スピン性能と安定性」に特化した兄弟モデルであり、プレーヤーのスイングタイプと求める弾道に応じて最適な選択が可能です。

テンセイシャフト種類

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テンセイ(TENSEI)シャフトには、多様なプレーヤーに対応するための複数のシリーズが存在します。三菱ケミカルは、テンセイシリーズを「弾道高さ」「スピン量」「挙動特性」に基づいて明確に分類しており、カラーライン(レッド・ブルー・シルバー・ブラック)を基本とした性能体系を採用しています。また、2020年代以降は「テンセイ1Kシリーズ」や「AVシリーズ」など、素材技術を進化させた派生モデルも展開されています。

テンセイの基本4種類(レッド・ブルー・シルバー・ブラック)

テンセイの基本構成は、他の三菱ケミカルブランド(ディアマナ・クロカゲなど)と同様に「カラーで性能を区分」しています。

モデル弾道高さスピン量特徴適正ヘッドスピード
テンセイ レッド高弾道多めつかまり重視、先中調子38〜44m/s
テンセイ ブルー中弾道中程度バランス型、中調子40〜47m/s
テンセイ シルバー中〜低弾道少なめ操作性重視、手元硬め43〜48m/s
テンセイ ブラック低弾道非常に少ないハードヒッター向け、全体硬め47m/s以上

これら4種は、アマチュアからツアープロまで幅広く対応しており、同じシリーズの中でもフレックス(R、SR、S、Xなど)や重量帯(50g、60g、70g台)によって微調整が可能です。

テンセイ1Kシリーズ

最新のテンセイ1Kシリーズ(例:テンセイ1K プロ オレンジ/シルバー/ブラック)は、従来のテンセイに比べて「素材」と「トルク設計」が大きく進化しています。
1Kカーボン素材を全面に使用することで、繊維密度が高まり、インパクト時のエネルギーロスを抑制。結果として、方向性・飛距離ともに安定した性能を発揮します。

  • テンセイ 1K オレンジ:手元調子、操作性と叩ける感覚を両立。
  • テンセイ 1K シルバー:中調子、低スピンで直進性が高い。
  • テンセイ 1K ブラック:全体剛性高め、超低スピンで強弾道。

PGAツアーでは多くの選手が1Kシリーズを使用しており、松山英樹、ロリー・マキロイらも実戦投入しています。

テンセイ AVシリーズ

AVシリーズ(例:テンセイ AV ブルー、AV ホワイト)は、1Kシリーズよりもマイルドな特性を持ち、一般ゴルファーにも扱いやすいモデルです。
AVとは「Aluminum Vapor」の略で、カーボン繊維をアルミニウム蒸着でコーティングすることで、軽量かつ剛性の高い特性を得ています。

  • AV ブルー:中調子、タイミングが取りやすく適度なスピン。
  • AV ホワイト:手元調子、叩いても吹けない低スピンタイプ。

これらは特にキャロウェイ、テーラーメイド、ピンなどのメーカー純正カスタムで採用されており、クラブフィッティングの現場でも人気の高い選択肢となっています。

特殊ライン:CKプロシリーズとテンセイプロ

テンセイの初期モデルとして有名なのが「CKプロシリーズ」です。
ここでの“CK”とは“Carbon Kevlar”の略で、ケブラー繊維を用いることで振動吸収性を高めています。テンセイ CKプロ オレンジやCKプロ ホワイトなどは、かつて多くのPGA選手に使用されていたモデルで、現在も中古市場で高い評価を得ています。

テンセイ プロ(PRO)ラインは、1Kシリーズの登場後も継続してラインナップされており、よりハードスペックを求める上級者向けです。プロラインはカスタム専用展開で、一般市場に出回る数は少ないものの、安定感・方向性の精度は抜群です。

総括:テンセイは「階層構造」で選ぶ

テンセイの種類は年々拡大しており、以下のように性能階層で整理できます。

AVシリーズ(扱いやすい・アマチュア向け)

 ↓

1Kシリーズ(最新素材・競技者向け)

 ↓

プロシリーズ(限定・上級者向け)

このように、テンセイシリーズは単なる「カラー区分」だけでなく、素材進化によって細分化されています。自分のヘッドスピード・弾道傾向・求める打感に合わせて選ぶことで、飛距離と方向性を最適化できるのがテンセイの最大の魅力です。

調子

テンセイシャフトにおける「調子(kick point)」は、スイング中にどの部分がしなってエネルギーを蓄積・解放するかを示す重要な要素です。テンセイシリーズは、「レッド=先調子」「ブルー=中調子」「シルバー=中元調子」「ブラック=元調子」という明確な設計思想を持ち、それぞれの調子が弾道特性・打ち出し角・スピン量に直結しています。この「調子設計」がテンセイの人気を支える最大の理由であり、フィッティングで最も注目すべきポイントでもあります。

先調子(テンセイ レッド)

テンセイ レッドは先端部分がしなやかに動く「先調子設計」で、ヘッドの走りを強調します。シャフトの先端部がしなることでフェースターンを助け、自然なドローボールを打ちやすいのが特徴です。

  • 特徴:つかまりが良く、高弾道。
  • 弾道特性:高打ち出し・スピン多め。
  • 対象ゴルファー:スライスが多い人、ボールが上がりにくい人。

先調子はスイングテンポがゆったりめのプレーヤーや、ヘッドスピード40m/s前後のゴルファーに適しており、キャリーを伸ばしたい人に効果的です。反面、強く叩くタイプのゴルファーが使うとスピン過多になりやすいため注意が必要です。

中調子(テンセイ ブルー)

テンセイ ブルーはシリーズの中でも最もバランスの取れた「中調子」タイプです。手元と先端のしなりが均等で、インパクトゾーンでの挙動が安定します。そのため、幅広いゴルファーが扱いやすく、「テンセイの基準モデル」ともいえます。

  • 特徴:中弾道・中スピン。
  • 弾道特性:安定した高さ、直進性が高い。
  • 対象ゴルファー:オールラウンド型。

中調子はスイングテンポが速くても遅くてもタイミングが取りやすく、特にドライバーからフェアウェイウッドまで統一して使いたい人に向いています。PGAでもブルー系統のシャフトは多く採用されており、プレーヤーのスイングタイプを問わず安定した結果を出しています。

中元調子(テンセイ シルバー)

テンセイ シルバーは中元調子の設計で、スイング中にシャフト全体がしなりながらも手元側の剛性が高いため、叩いても暴れにくい特性があります。先端剛性も強いため、スピンを抑えながらも自然な弾道を実現します。

  • 特徴:低スピン・操作性重視。
  • 弾道特性:中〜低弾道。
  • 対象ゴルファー:ヘッドスピード43〜48m/sのヒッタータイプ。

中元調子は、インパクトゾーンでのフェース安定性が高く、強い打球を打ちたい上級者に好まれます。テンセイ1K シルバーでは、さらに繊維構造を最適化し、しなり戻りのスピードを高めています。その結果、ボール初速の向上と方向性の安定が両立されています。

元調子(テンセイ ブラック)

テンセイ ブラックは、シリーズで最も剛性が高い「元調子」モデルです。手元部分が最も柔軟で、シャフト全体がしなやかに動くものの、先端剛性が極めて高いため、スピン量が最小限に抑えられます。

  • 特徴:超低スピン・低弾道。
  • 弾道特性:風に強く、棒球弾道。
  • 対象ゴルファー:ヘッドスピード47m/s以上のハードヒッター。

元調子は、スイング中に“ため”を作ってヘッドを加速させるタイプのプレーヤーに向いており、インパクトでフェースコントロールを重視する上級者に最適です。特にテンセイ ブラック 1Kやプロ ブラックは、PGAツアーでの採用率が高く、安定感と飛距離性能の両立を実現しています。

調子選びの重要性

調子の選択を誤ると、理想の弾道から大きく外れる可能性があります。たとえば先調子を使うとフェースターンが強まりすぎてフック傾向が出る場合があり、逆に元調子を選ぶとボールが上がりにくくなることもあります。

シャフトフィッティングでは、以下のような基準を参考に調子を選ぶのが一般的です。

調子弾道傾向スピン量向いているプレーヤー
先調子高弾道・つかまりやすい多めスライサー、非力な方
中調子中弾道・安定普通オールラウンドタイプ
中元調子中〜低弾道・操作性高い少なめヒッター、競技志向
元調子低弾道・風に強い非常に少ないハードヒッター

調子は「スイングテンポ」「ヘッドスピード」「弾道の悩み」に合わせて選ぶのが鉄則です。テンセイはこの調子設計を明確に区分しているため、プレーヤーは自分のスイングに最も適したモデルを選びやすいのが特徴です。

シルバー

テンセイ シルバー(TENSEI SILVER)は、テンセイシリーズの中で最もバランスの取れた性能を持つモデルの一つで、ツアープロから上級アマチュアまで幅広く支持されています。弾道の高さは中〜低弾道で、スピン量を抑えながらも操作性と打ち出し安定性を兼ね備えていることが特徴です。テンセイシリーズの“中心的存在”ともいえるシャフトです。

シルバーの設計思想と素材構成

テンセイ シルバーは「中元調子」の設計で、手元側に剛性を持たせ、スイング中のタイミングが取りやすいように設計されています。先端剛性はしっかりしており、スピン過多を防ぐとともに、強く叩いてもヘッドの挙動が安定します。
最新の「テンセイ 1K シルバー」では、三菱ケミカル独自の「1Kカーボンファイバー」を全面に採用。この素材は繊維密度が高く、通常のカーボンよりも軽量で剛性が均一化されています。結果として、エネルギーロスが少なく、打ち出し角・方向性ともに安定したパフォーマンスを発揮します。

  • 調子:中元調子
  • 弾道特性:中〜低弾道
  • スピン量:少なめ
  • 対象ヘッドスピード:43〜48m/s
  • 素材構成:1Kカーボン、ボロン、MR70カーボンなど

この剛性バランスにより、ヘッドスピードが速いヒッターでも吹け上がらず、強弾道でキャリーとランを両立できます。特に「テンセイ 1K シルバー」は中弾道ながら、風に強い弾道を実現する点が評価されています。

テンセイシルバーの代表モデル

テンセイ シルバーには複数のバリエーションが存在しますが、特に人気が高いのが以下のモデルです。

モデル名特徴発売年
TENSEI CK Pro White(初代シルバー系)カーボン+ケブラー構造、操作性重視2016年
TENSEI AV Silverアルミニウム蒸着繊維「AV」使用、中元調子2019年
TENSEI 1K Silver1Kカーボン素材、低スピン高安定性2021年〜
TENSEI Pro Silverツアー専用設計、高剛性構造限定展開

特に1K Silverは、テンセイの最新技術を集約したモデルで、ヘッドスピードが速いプレーヤーが“強く叩いても暴れない”安心感が特徴です。スイングテンポが速く、フェースコントロールを重視するゴルファーに最適です。

弾道性能と打感

テンセイ シルバーの弾道は、明確に「低スピン・中弾道」に分類されます。インパクト時にシャフトが暴れず、フェースの向きが安定するため、方向性が非常に優れています。風に強く、ボールが吹き上がりにくい設計となっているため、ランを含めたトータル飛距離性能が高いのも特徴です。

打感については、テンセイ ブラックよりもややマイルドで、「芯があるがしなやか」と評価されます。これにより、インパクトでしっかり押し込む感覚を得られるため、競技志向のプレーヤーでも安心して振り抜けます。

フィッティングと適正プレーヤー

テンセイ シルバーは、以下のようなプレーヤーに特に適しています。

  • 風に強い強弾道を打ちたい人
  • スピンを減らして飛距離を伸ばしたい人
  • 中〜高ヘッドスピードのヒッタータイプ
  • フェースコントロールを重視する上級者

一方で、ヘッドスピードが40m/s未満のプレーヤーにとっては、シャフト剛性が高く感じられる場合があります。その場合はテンセイ ブルーやAVシリーズの方が扱いやすいでしょう。

ツアー実績と使用プロ

テンセイ シルバーはPGAツアーでの使用率も非常に高く、松山英樹選手、ローリー・マキロイ、ジャスティン・トーマスらが過去に採用しています。特に1K Silverは、弾道高さと安定性のバランスが評価され、多くのトッププロが“風に強いシャフト”として信頼を寄せています。

まとめ:シルバーは万能の安定型

テンセイ シルバーは、「操作性」「低スピン」「安定性」を兼ね備えた万能シャフトです。テンセイシリーズの中でも最も汎用性が高く、幅広いスイングタイプに対応できる点が強みです。中元調子の自然なしなりでタイミングが取りやすく、叩いても左に行きにくい特性から、競技志向ゴルファーの定番シャフトとなっています。

三菱ケミカルのシャフトの一覧

三菱ケミカルは、テンセイシリーズ以外にも多彩なゴルフシャフトを展開しており、アマチュアからツアープロまで幅広いニーズに応えています。代表的なブランドとしては「ディアマナ(Diamana)」「クロカゲ(KuroKage)」「テンセイ(TENSEI)」があり、それぞれ性能・素材・用途が明確に区分されています。

1. テンセイ(TENSEI)

テンセイシリーズは、弾道特性・スピン量・調子によってレッド・ブルー・シルバー・ブラックに分類され、さらに最新の1KシリーズやAVシリーズで素材を進化させています。弾道の高さやスピン量、ヘッドスピードに応じて選択可能で、アマチュアからプロまで対応する万能シャフトです。

  • レッド:高弾道・高スピン、手元柔らかめ
  • ブルー:中弾道・中スピン、バランス型
  • シルバー:中〜低弾道・低スピン、操作性重視
  • ブラック:低弾道・超低スピン、ハードヒッター向け

2. ディアマナ(Diamana)

ディアマナシリーズは、三菱ケミカルの中でも「飛距離と方向性」を重視したシャフト群です。特徴は軽量ながら剛性が高く、打ち出し角とスピン量を精密にコントロールできる点です。最新モデルでは、SPEEDER NXやディアマナ DFがあり、ツアープロから上級アマチュアまで幅広く使用されています。

  • ディアマナ DF:中弾道・中スピン、操作性と飛距離を両立
  • ディアマナ TB:中〜高弾道、つかまり重視
  • ディアマナ ZF:低スピン・強弾道、ハードヒッター向け

ディアマナシリーズは、ドライバーだけでなくフェアウェイウッドやユーティリティにも適用され、クラブ全体の統一性を重視するゴルファーに人気です。

3. クロカゲ(KuroKage)

クロカゲシリーズは、トルクの低減と安定性を追求したシャフトで、打球の直進性を重視するプレーヤー向けです。特に「XT」「TM」などのモデルは、スピン量を抑えた弾道設計が特徴で、ハードヒッターや競技志向のゴルファーに最適です。

  • クロカゲ XT:低スピン・中〜低弾道、安定性重視
  • クロカゲ TM:中弾道、操作性と打感のバランス重視

クロカゲは打感のしっかり感が強く、手元剛性の高さが特長です。フェアウェイウッドやユーティリティでも使用され、ミスヒット時の挙動が安定している点が魅力です。

4. その他の特殊ライン

三菱ケミカルは上記の主要シリーズに加え、ツアー専用カスタムモデルや限定プロ仕様シャフトも展開しています。テンセイプロ、1Kブラック、CKプロシリーズなどは、競技志向のプレーヤーに特化した設計で、弾道・スピン・打感のすべてがプロ仕様に最適化されています。

シャフト一覧表(代表モデル)

ブランドモデル名弾道スピン特徴
TENSEIRED高弾道多めつかまり重視、先調子
TENSEIBLUE中弾道バランス型、中調子
TENSEISILVER中〜低弾道少なめ操作性重視、中元調子
TENSEIBLACK低弾道非常に少ないハードヒッター向け、元調子
DiamanaDF中弾道飛距離と方向性重視
DiamanaTB中〜高弾道多めつかまり重視
DiamanaZF低弾道少なめ強弾道、ハードヒッター向け
KuroKageXT中〜低弾道少なめ直進性重視、安定性
KuroKageTM中弾道操作性と打感バランス

まとめ

三菱ケミカルのシャフトは、テンセイ・ディアマナ・クロカゲを中心に、素材や調子、弾道特性によって細かく分類されています。アマチュアでもプロでも、自分のスイングタイプや求める弾道に応じて最適なシャフトを選ぶことができるのが特徴です。特にテンセイシリーズは「カラー別で調子や弾道が明確化」されており、シャフト選びの基準として非常にわかりやすく、クラブフィッティングに最適なラインナップと言えます。

ディアマナのシャフト分布図

ディアマナ(Diamana)シリーズは、三菱ケミカルが展開するツアー向けおよび上級者向けの高性能シャフトです。その特長は、弾道特性・剛性分布・トルク設計を視覚的に把握できる「シャフト分布図(フレックスマップ)」で整理されており、ゴルファーが最適なモデルを選ぶ際に非常に役立ちます。分布図は、手元から先端までの剛性を数値化し、弾道や打感との関連性を明示しています。

分布図の基本構造

ディアマナシリーズの分布図は、縦軸に剛性(硬さ)、横軸にシャフト長を取る形で表されます。シャフト全体を手元・中間・先端の3ブロックに分け、各部分の剛性が色分けされることで、モデルごとの挙動の違いが一目で分かるようになっています。

  • 手元剛性:スイング時のヘッドの操作性やフェースコントロールに影響
  • 中間剛性:しなり戻りのタイミングや飛距離安定性に影響
  • 先端剛性:打ち出し角やスピン量に直結

分布図を見ることで、どのモデルが高弾道向きか低弾道向きか、スピンを多くするか抑えるかが直感的に理解できます。

代表モデルの分布特性

ディアマナには複数のモデルが存在し、それぞれ剛性分布や弾道傾向が異なります。

  • Diamana DF
    • 中間剛性がやや柔らかく、先端は中程度
    • 中弾道・中スピンで、オールラウンドに使用可能
    • 安定性と操作性のバランスに優れる
  • Diamana TB
    • 手元剛性がやや柔らかく、先端は柔らかめ
    • 中〜高弾道・スピン多め
    • つかまり重視、スイングテンポがゆったりしたプレーヤー向き
  • Diamana ZF
    • 手元剛性が高く、先端も硬め
    • 低弾道・低スピン、強弾道向き
    • ハードヒッターや風に強い弾道を求めるゴルファーに適合

これらの分布特性は、クラブフィッティング時にスイングタイプと照らし合わせて選ぶことで、弾道の最適化が可能です。

分布図を用いた選び方のポイント

ディアマナの分布図を活用することで、以下のような選択が可能です。

  1. 高弾道・高スピンを求める場合
    → 手元剛性が柔らかく、先端がしなるモデル(TB系)
  2. 中弾道・中スピンでバランス重視
    → 中間剛性が適度に柔らかいモデル(DF系)
  3. 低弾道・低スピンで強弾道
    → 全体的に剛性が高く、先端も硬めのモデル(ZF系)

また、シャフト分布図は重量帯(50g台、60g台、70g台)やフレックス(R、S、X)によっても微妙に変化します。したがって、分布図を見ながらフレックス選定も行うと、より精密に弾道とスピンをコントロールできます。

ツアーでの活用例

PGAツアーや国内ツアーでは、ディアマナの分布図に基づいたフィッティングが標準的に行われています。トッププロは、ヘッドスピードや弾道傾向に応じてDF、TB、ZFの中から最適な剛性分布を選択し、クラブ全体のパフォーマンスを最大化しています。これにより、風の影響を受けにくく、飛距離と方向性の両立が可能となっています。

まとめ

ディアマナのシャフト分布図は、剛性の手元・中間・先端の特性を視覚的に把握できるツールであり、最適な弾道とスピン量を導き出す上で非常に有効です。プレーヤーは自身のヘッドスピード、スイングテンポ、弾道傾向に応じてモデルを選択することで、飛距離と方向性を最大化できます。特にツアープロや競技志向のゴルファーにとっては、クラブ選びの必須情報となります。

テンセイ シャフト 種類まとめ

これまで解説してきたテンセイシャフトの各モデルや調子、カラーごとの特徴を整理すると、選び方や性能の違いがより明確になります。テンセイシリーズは「レッド・ブルー・シルバー・ブラック」というカラー分類と、「先調子・中調子・中元調子・元調子」という調子設計を軸に構成されており、それぞれのモデルがターゲットとする弾道やスピン量、プレーヤータイプが異なります。また、最新の1KシリーズやAVシリーズでは素材技術が進化しており、従来モデルよりも安定性と方向性の精度が向上しています。

カラー別の特性まとめ

  • テンセイ レッド:先調子で高弾道・高スピン。つかまりを重視したモデルで、スライスに悩むゴルファーやヘッドスピードがやや低めのプレーヤーに最適。
  • テンセイ ブルー:中調子で中弾道・中スピン。バランス型で幅広いスイングタイプに対応。初心者から上級者まで扱いやすく、ドライバーからフェアウェイウッドまで安定して使用可能。
  • テンセイ シルバー:中元調子で中〜低弾道・低スピン。操作性と安定性を兼ね備え、ヘッドスピードが速めのヒッターや競技志向の上級者に人気。1Kシリーズでさらに性能向上。
  • テンセイ ブラック:元調子で低弾道・超低スピン。強弾道を追求するハードヒッター向けで、風の影響を受けにくく、飛距離性能と方向性の両立に優れる。

調子と弾道の関係

テンセイシリーズでは、調子(kick point)の選択が弾道特性に直結しています。先調子は高弾道・多スピン、中調子は中弾道・中スピン、中元調子は中〜低弾道・低スピン、元調子は低弾道・超低スピンと、調子ごとに弾道の傾向が明確です。これにより、スイングテンポやヘッドスピードに合わせた最適なシャフト選択が可能です。

1KシリーズとAVシリーズの進化

  • 1Kシリーズ:最新のカーボン1K素材を採用し、剛性分布の正確性が向上。インパクト時のエネルギーロスを抑え、方向性と弾道安定性を高める。プロツアーでも使用率が高い。
  • AVシリーズ:アルミニウム蒸着繊維を使用し、軽量かつマイルドな打感を実現。扱いやすく、アマチュアゴルファーに最適。

選び方のポイント

テンセイシャフトを選ぶ際は、以下の基準を考慮すると効率的です。

  1. ヘッドスピード:速い場合はシルバーやブラック、遅めの場合はレッドやブルー。
  2. 弾道の悩み:ボールが上がらない場合はレッド、吹き上がる場合はブラックやシルバー。
  3. 操作性重視か飛距離重視か:操作性重視はシルバー、中弾道で扱いやすいのはブルー、飛距離重視はブラック。

総括

テンセイシャフトは、カラー・調子・フレックス・素材技術の組み合わせで多様なプレーヤーに対応しています。レッド・ブルー・シルバー・ブラックの4色と先調子から元調子までの調子設計により、初心者からツアープロまで、自分のスイングタイプや弾道の悩みに最適なモデルを選択可能です。最新の1KシリーズやAVシリーズは、剛性分布の精密化や素材進化により、従来モデルよりも方向性や打感の安定性が高まり、幅広いゴルファーにとって信頼できるシャフトとなっています。

テンセイシャフトを理解することで、クラブフィッティング時の選択精度が向上し、飛距離・方向性・弾道安定性を最大化できます。プレーヤーは自分のスイング特性に合わせ、最適なカラー・調子・フレックスを選ぶことが、テンセイのパフォーマンスを引き出す鍵となります。

テンセイシャフト種類別の特徴と選び方を徹底解説
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