
ドライバーショットで悩みの種になりやすい「スライス」。その原因はスイングやフェースの開きに限らず、クラブそのものの重さやバランスが影響することもあります。
本記事では「ドライバー ウエイト 調整 スライス」をテーマに、スライスの原因からウエイトの調整法、鉛の活用方法まで、実際に効果があるとされている方法を解説します。
ゴルフ歴が長い方も初心者の方も、スライス克服のヒントを見つけてみてください。

記事の内容一覧
- スライスが起こる原因
- 軽く振るというスライス防止
- ウエイトを少し付ける
- ドライバーのウエイト調整(バランス)
- ウエイト位置
- 重りの貼り方
- 鉛でスライス防止
- ドライバーのウエイト調整(ヘッダが重いとスライスしやすい?)
- G430のウエイト調整
- 鉛のデメリット
- 鉛をつけた時の飛距離
- ドライバーウエイト調整スライスまとめ
目次
ドライバーウエイト調整でスライス防止の基本を知ろう

スライスはスイングだけでなく、クラブの重量やバランスによっても起こります。
ドライバーのウエイトを調整することで、スライスを抑制できる可能性があります。本記事では、ウエイト位置や貼り方、バランス変更による影響などを詳しく解説。
さらに人気モデル「G430」の調整法や、鉛を使った対策についても実例をもとに紹介します。
スライスが起こる原因
スライスは「打ち出し方向は目標に向かっていても、ボールが右に大きく曲がる現象」です。スライスが起きる原因は複数ありますが、主に以下の3つが挙げられます。
フェースの開き
インパクト時にフェースが開いてしまうと、ボールには右回転(サイドスピン)がかかります。このフェースの開きは、スイング中の手首の使い方やグリップの強さに起因することが多いです。
スイングパス
アウトサイドイン軌道で振ると、フェースが閉じていたとしてもスライス回転がかかります。特にドライバーではこの軌道になりやすく、スライスの一因になります。
クラブバランス
クラブが軽すぎたり、ヘッドが極端に軽いと、フェースコントロールが難しくなりやすいです。また、シャフトのしなり戻りがスイングに合っていない場合も、フェースが開いたまま当たる原因になります。
これらの原因が複合的に絡み合ってスライスになるため、まずは自分のスイングとクラブの状態を見直すことが重要です。
軽く振るというスライス防止
スライスを防ぐうえで重要なのは「力を抜くこと」です。力んで振り回すと、体が突っ込み、フェースが開いてしまいます。軽く、しなやかに振ることで自然とフェースがスクエアに戻りやすくなり、スライスを抑えることができます。
スイングリズムを整える
特にドライバーは長くて重いため、速く振ろうとすると体が開きやすくなります。ゆっくり大きく振る意識を持つことで、体の回転と腕の振りが同調しやすくなり、フェースが閉じやすくなります。
力まずに振るための工夫
・グリップをやや弱めに握る
・ルーティンで一呼吸おく
・練習で8割スイングを意識する
こうした工夫で、実戦でもリラックスしたスイングができるようになります。軽く振ることで、無理にボールをつかまえようとする癖も減り、結果的にスライス防止につながるのです。
ウエイトを少し付ける
ドライバーのヘッドにわずかなウエイトを追加するだけでも、スライス改善に効果があります。特にスライス気味の人は、フェースが開いて当たる傾向があるため、ヘッド後方やヒール側に重りを追加することで、フェースの返りを助けられる可能性があります。

ウエイト追加の目安
・3g~5g程度の鉛テープや専用ウエイトを使用
・ヒール側または後方中心に装着
・左右バランスや総重量の変化に注意
ウエイトを少し加えることで、クラブの挙動が安定しやすくなり、フェースの開きを抑制できます。ただし、つけすぎると逆にフックや振り遅れの原因になるため、微調整が重要です。
ドライバーのウエイト調整(バランス)

ドライバーのスライスを改善するには、ウエイトの調整によるクラブバランスの見直しが効果的です。バランスとは、クラブ全体の重さではなく「スイング時の重心位置」に関係する感覚的な要素で、D0、D2といった数値で表されます。
バランスの変化で起こる挙動の違い
・バランスが軽い(C9以下)
→ ヘッドが効かず、振り遅れやすくスライス傾向に。
・バランスが重い(D3以上)
→ フェースが返りやすく、引っかけやすくなるが、スライスは抑制しやすい。
バランスの適正値は人によって異なりますが、一般的にはD0~D2程度が基準です。ヘッドにウエイトを追加することでバランス値は上がるため、スライス傾向のあるゴルファーは「やや重め」に調整することでフェースターンが促進され、球筋が安定しやすくなります。
バランスの測定と調整
・ゴルフショップでのバランス計測を活用する
・調整後の試打で感覚をチェックする
・重量変化によるスイングリズムへの影響も確認
バランスは目に見えない感覚的な要素ですが、スライス克服には無視できない要素です。感覚と数値の両面から調整していくことが大切です。
ウエイト位置
ウエイトの「位置」によってもクラブの挙動は大きく変化します。近年のドライバーは可変ウエイト機能が搭載されており、ヒール側、トゥ側、後方のいずれかにウエイトを配置することで球筋をコントロールできます。
各ウエイト位置の特徴
ウエイト位置 | 特徴 | スライスへの影響 |
---|---|---|
ヒール側 | フェースターンがしやすい | スライス抑制に効果あり |
トゥ側 | 開きづらくなるが、引っかけに注意 | スライスが悪化する可能性 |
後方 | 高弾道・直進性向上 | 弾道安定でスライス軽減 |
特にヒール側へのウエイト配置は、スライスに悩むゴルファーにとって有効な手段です。フェースの返りがよくなるため、ボールがつかまりやすくなります。実際にウエイトの位置を変えて弾道の違いを試してみるのがオススメです。
重りの貼り方
ウエイトをドライバーに貼る場合は「貼る場所」や「貼り方」も非常に重要です。間違った貼り方をすると、スイングバランスが崩れたり、スライスが悪化する可能性もあります。
重りの種類と選び方
・鉛テープ(3g~10g)
・専用の着脱式ウエイト(メーカー純正品)
正しい貼り方
- ヒール側のソール部分に貼る
→ スライス防止に効果的 - フェース寄りではなく後方に貼る
→ 球のつかまりを改善しつつ高弾道も維持できる - 左右対称に貼らないこと
→ 右に曲がる癖があるならヒール寄り中心に配置
注意点
・テープの厚みで空気抵抗が増えないようにする
・ドライバーの重心バランスが崩れないよう、貼りすぎには注意
・練習場で試してから本番で使用する
重りを貼る位置によって、弾道やスピン量が劇的に変わることもあります。繊細な調整が求められますが、自分に合ったポイントを見つけることでスライス改善に大きく近づきます。
鉛でスライス防止
鉛を使ったスライス対策は、昔から多くのゴルファーに利用されてきた方法です。特に可変ウエイト機能がないドライバーや、細かい調整が難しいクラブにおいては、鉛を貼ることで弾道をコントロールするという手段が有効です。
鉛を貼る位置と効果
・ヒール側のソール部分:フェースターンを助けて、スライスを抑える
・クラブの後方(バックフェース):慣性モーメントが増して直進性が向上
・クラウン(上部)やトゥ側には非推奨:バランスが崩れて逆効果になる可能性が高い
特にヒール寄りに鉛を貼ることで、フェースの開きを抑える効果が生まれます。これにより、インパクトでのフェースターンがスムーズになり、ボールがつかまりやすくなります。
鉛を使った調整のメリット
- 自分で手軽に調整が可能
- 取り外し・変更が簡単でコストも安い
- スイングに合わせた感覚的なチューニングができる
ただし、鉛は「貼りすぎる」とクラブ全体のバランスを崩し、スイングリズムが乱れる原因になります。スライスを防ぐ目的であっても、少量(3g~5g)から慎重に試すことが重要です。
ドライバーのウエイト調整(ヘッダが重いとスライスしやすい?)
ドライバーのヘッドが重くなると、スライスが抑えられる場合と、逆にスライスが強まる場合があります。その違いは「スイングスピード」と「フェースの返りやすさ」によって変わります。
ヘッドが重い場合の利点とリスク
項目 | ポジティブな影響 | ネガティブな影響 |
---|---|---|
ヘッドが重い | ・フェースターンがしやすくなる ・球のつかまりがよくなる | ・振り遅れやすい ・スイングリズムが乱れやすい |
なぜ振り遅れるとスライスするのか?
ヘッドが重すぎると、スイング中に手元の動きとクラブの挙動がズレやすくなり、結果的にフェースが開いたままインパクトを迎えることがあります。これが「スライスの原因」となります。
一方、適度な重さであれば、遠心力によりフェースターンが自然に行われ、スライスを防ぐ効果が得られます。重要なのは「自分のスイングスピードに合ったヘッド重量」で調整することです。
調整のポイント
- 総重量ではなく、スイングバランス(D0~D2程度)を基準に考える
- 練習で「振りやすく、かつフェースが返る感覚」を確かめる
- 重すぎるときはウエイトをトゥ側に貼らず、ヒール寄りで調整する
クラブのバランス調整は「重いから良い」「軽いから悪い」ではなく、自分のスイングとの相性が最も大事です。
G430のウエイト調整
PINGのG430シリーズは、スライサー向けの設計がされたモデルとして人気です。このクラブの特徴は、「可変式スライドウエイト」を搭載しており、ウエイトをヒール寄りに移動させることで、意図的にドロー回転をかけやすくなります。
G430 MAX・SFTでの調整方法
・G430 MAX:20gの可変スライドウエイトを搭載
→ スライス傾向の人はヒール側へスライドすることで、つかまりが良くなる
・G430 SFT:固定されたヒールウエイト+軽量設計
→ もともとスライス抑制効果が高く、フェースターンがしやすい設計
調整手順
- トルクレンチでスライドウエイトのネジを緩める
- ウエイトをヒール寄りに移動
- ネジを締め直し固定(トルク音が「カチッ」と鳴るまで)
- 試打して弾道を確認
G430は、純正状態でもスライス抑制効果が高いですが、さらにウエイト位置を調整することで、つかまり具合を自分好みに最適化できます。特にヒール側に重心を寄せることで、スライス防止には非常に効果的です。